十夜法要とは、毎年秋に行われる伝統的な仏教の法会のことで、『阿弥陀如来に感謝の念仏を唱える』、
主に浄土宗の仏事のひとつです。これは仏教の経典に書かれている「現世で十日十夜善いことをすれば、それは仏国土で千年善いことをしたことに勝る」という教えに基づいています。
浄土宗における十夜法要の歴史は約550年前まで遡ります。
時は足利義教が第6代将軍を勤めていた室町時代。政所執事(現在でいう行政長官)であった伊勢守貞経の弟・平貞国は、出家することを念頭に、真如堂にて三日三晩籠って念仏を唱えようとしていました。しかし、夢に現れた高僧の「おまえが私を信じるなら、来世には必ず救われる。今の世の事は3日待て」という言葉に、出家を思いとどまります。
すると、時を同じくして、兄・伊勢神貞経は隠居を命じられ、吉野に謹慎することが決まります。その跡を継ぐのは貞国です。もし高僧のお告げがなく、自分が出家していたら、兄の跡を継ぐどころか家が絶えてしまうところだった…夢のお告げに感謝した貞国は、再び真如堂に籠り、七日七晩の行をあらためておこないました。
合計、十日十夜、念仏を唱えた貞国のエピソードが、十夜法要の由来となっています。
この日は薬師如来像前にも線香と蝋燭を。
席は阿弥陀如来様の前を中心に作ります。
鉦講(かねこう)に青年団さんも入られます。




