これ結構昔から好きで見てたんだけどやっぱりこのシーンの絶望感半端ない。
全部実話っていうのが余計に苦しい。
かなり有名な映画だけど随分古いから知らない人もいたりいなかったりだよね。
ミリタリー好きだからたまたま見てたけど、今見てもむごいです。


ネタバレになりますが、
そもそものことの流れがソマリアでの紛争問題で、アイディード将軍の勢力の国民同盟が横暴働いて支配しようとしているという情勢で、
国連の忠告を無視して反対派の国民を虐殺したり、
武装解除に同意したにも関わらず他国軍の兵士を虐殺をしたり等をしてその責任をとることになったアメリカが、アイディードが率いる幹部を急襲して捕獲するという作戦を決行したという実話が「ブラックホークダウン」っていう映画の元ネタになってます。
作戦に携わったのはレンジャーやらデルタフォースやらのエリート部隊で、作戦本部は1時間で作戦終了までいけると予期してたんですが、敵勢力に為す術なくボロボロにされていくという映画。
これはつらい。


ブラックホークというのは急襲ヘリの名前で、作中で数機出てくるんですが、逆に急襲されて撃ち落とされてしまい、仲間が助けに行こうとするも、敵の攻撃が激しすぎて誰も助けにいけず、
この映像はそれを知った観測用のヘリに乗っていたスナイパーのゴードンとシュガートンがたった2人で応援が来るまで墜落したパイロットを援護しに降りるっていうシーン。


本来の作戦としてはデルタが敵幹部を奪取して、それをレンジャーが援護し、上空からはブラックホークが援護するという任務だったが、
1機目のヘリが墜落し、主力部隊が助けに行っている最中に2機目のヘリも墜落。
救援部隊は周辺にバリケードが張られており近づけず、
主力は1機目の救助に向かい誰も助けに行けなかっため、決死の覚悟で助けに行ってこうなった。


因みにパイロットの人は助かりましたが、助けに行った2人は殺害されたあと衣服を剥ぎ取られ裸にされて町中を引き摺り回され見せしめにされました。
この作戦以前に海兵隊が民間人を多数誤爆しているため怨恨あっての事なのかもしれないけど恐ろしい。


ガンシップや装甲車等の援護は目立ちすぎるという理由で却下されてしまい航空支援も薄手で終わってしまったのが原因だったのか、
この作戦以降輸送ヘリを送る前に戦闘ヘリやガンシップで対地攻撃を行って無力化した後輸送部隊
を配置するやり方にシフトしたみたいです。
この作戦自体もアメリカの独断だったので救出部隊が来るのも遅れたみたいなので悲劇の作戦という形で語り継がれているらしい。


いやしかしたった2人で助けに行くっていうのがすごい。
2人は名誉勲章貰ったらしく、輸送艦の名前になったらしいです。
全体的に仲間のために動こうとする人が多かったしそれがモットーらしいけど、よくできるなあ。
これ自分の立場に当てはめた時に動けるかなあ。
とちょっと考えてしまう。


くそぐろいけどぜひ見てもらいたい。
かなり緊迫感とアクション性があって見応えとリアリティはそこらの映画より未だに勝っていると思う。
音楽もハンス・ジマー担当なのでかっこよかった。