エンジェルスには勝利に対する哲学ってもんが無いんだ。

今シーズンのオークランドがまさにそうだが、

「すべてのチームが同じ熱量で勝利を目指している」といった前提が間違っているばかりか

球団経営を放置し、時間が過ぎるのを待ちさえすれば

MLBを通じ分配金は入ってくるし、若手もある程度は育つ。

順位が下がればドラフトの指名権で上位選手との交渉権も獲得できる。その一方で

どんなに贅沢税を払ってでも「勝つことこそ命題」と考えるチームや「ビジネス効果」を追求する

チームもある。決して高額な補強をせずとも「その他手段を講じて強くあるべき」と

日本人的には「真っ当な形」と思われるチームだって。レイズ、ブレーブス、アストロスなど。

じゃあエンジェルスは?

「人気マスコットを配置した遊園地」なのだと私は思う。

フロントは勝つために何でもするわけじゃなく、選手たちの振る舞いもギスギスしたものではない。

「楽しく野球をして勝ったり、人気選手のHRが見られたら嬉しいよね」って場所であって

そのことこそが勝てない理由だと思っている。

 

 

横浜にバウワーが来た。

味方守備の凡プレーに吠えた。絶叫だった。

「優勝するチームのプレーではない」と試合後に語った。

しかし、ベンチへ戻った彼は誰より選手を鼓舞した。

同じことがヤンキースで起きればコールは味方野手に怒鳴り散らしたろうし

事実そうした場面を過去に見てきたし、一昨年だったかメッツのリンドーアベンチ裏で

言い争いを起こした。ブレーブスはベンチが怠慢プレーを輸さない。懲罰も行えば呼びつけて説教もする。

エンジェルスでは精々スアレスの件くらいのもので

「チームメイト同士」が「チームのためにぶつかり合う」ことは無い

くしくも大谷自身がそう言ったように

「したくてエラーしているわけじゃないのだから」と庇うこと「しか」しない。

 

私だってレンヒーホの大変さに理解を示すことは十分にできる。

セカンドショートを中心とした内野のユーティリティープレイヤーである彼が外野や

決して得意とは言えないサードを任されることのしんどさはある。ポジションごとに打球の質も違うし

フェンスまでの距離、照明や太陽光が時間により視界に影響を齎すことも知っている。

それでも

「このケースならまずは何を優先すべきか?」といった準備ができていないばかりか

共通意識すら見られない(レンヒーホはまだマシと言えるかもしれない)。

バントや進塁打すら打てず、質の低い守備を繰り返す。

要は

「ベースボールIQが低い」のだ。それを支えているのが育成下部組織でありベンチだ。

分かっていないのだからいちいち確認し要求してあげずに自主性に任せると

一つ先の塁を、アウトを、ボール判定を奪えないことがやがて敗戦に繋がることを

いつまでたっても理解できない。

 

 

昨年は私の好きなマーシュとシンダーガードがフィラデルフィアへトレードされた。

両名ともに八月以降移籍先で大活躍した。

エンジェルスは大きな間違いを犯しているわけではない。

チーム自体に「勝利する覚悟が無い」のだ。

 

 

 

 

「優しい世界」