私の教室では、トレーニングボードを使用しています。指の形を整えたり、力をつけたり、タッチの感覚をつかんだりするのに、とても有効です。
私の教室に、とてもどんくさい生徒さんがいます。現在小学6年生。自他ともに認めているので公表してもいいと思うのですが、ピアノを始めた時、赤バイエルの最初の「ドレドレドー」
が弾けませんでした。指先のコントロールができなかったのです。
それが小学2年の時。
ペダルを踏むと力が入って、上に上がらなく、濁ってしまうし、
リズム感、音感ともにあまりなく、歌を歌うと音程が定まらない。
そんなKちゃんが、
昨年のバッハコンクールBコース全国大会銀賞をとり、今年もシンフォニアを弾いて全国を決めました。
ピティナピアノコンペティションはC級本選奨励賞。
発表会ではベートーヴェンソナタテンペストの3楽章を、弾きます。
彼女がこんなに上手くなったのは、今は死語となった「根性」があるということ。
ピアノが好きで、将来ピアノの先生になりたいという夢に対する努力が素晴らしいということ。
自分が苦労して上手くなった人は、指導者になった時に、人の気持ちがわかり、根気よく教えることができると思います。
こどもの可能性は無限大。決してあきらめてはいけないと彼女を通して私自身が勉強させてもらっています。
彼女のトレーニングボードはもう、買いかえないといけないくらいに、ボタンがすり減ってしまいました。
そのボードがこれです。
