国連拷問禁止委員会に、正しい反論を記した政府報告書を提出せよ! | 岐路に立つ日本を考える

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 私は日本を世界に誇ることのできる素晴らしい国だと思っていますが、残念ながらこの思いはまだ多くの国民の共通の考えとはなっていないようです。
 日本の抱えている問題について自分なりの見解を表明しながら、この思いを広げていきたいと思っています。


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 河野洋平氏が月刊誌「世界」の5月号のインタビューで安倍総理の国会答弁について「上から目線で接していることが少なくない。とりわけ疑問に思うのは相手の議員によって言い方や姿勢を変えているように見えることだ」と指摘し、「議員の背後にいる国民に著しく礼を失している。行政の責任者として非常に不適切だ」と批判しました。この発言を引用して民主党の江崎孝氏が「大先輩の指摘をどう思うか」と質問したのに対し、首相は「しっかり受け止め、拳々服膺(けんけんふくよう)する必要がある」とした上で、「このような批判も時には恐れず、自分の信念を述べていくつもりだ」と主張し、さらに「信念を少し丸めて、その場を取り繕っても、後々大きな禍根を残すこともある。それは政治家として不誠実ではないか」とも述べました。

 安倍総理は正論を吐いていますし、このことは高く評価したいと思います。しかしながら、だとすれば、河野談話の見直しをしないと自ら明言したこととの間には、溝があると感じるのは私だけではないでしょう。

 河野談話の流れを受けて、国連においては、「慰安婦」よりも「軍性奴隷」と呼ぶ方が正確で適切だなどどして日本を批判した「クマラスワミ報告書」が出されました。さらに、拷問禁止委員会からも①「従軍慰安婦」が「性奴隷」だったとはっきりと認めること、②慰安婦制度の当時の責任者を処罰すること、③日本政府は元慰安婦に対して、道義的責任ではなく法的責任を認め、国家として謝罪と賠償を行うこと、④性奴隷を否定するような発言を日本政府自身が反論すること、⑤慰安婦が性奴隷であったことを国民に教育し、教科書にもその旨を記載すること、の5つを求められました。そしてこれに対する日本政府の回答期限が来月に迫っています。河野談話の見直しをしないと明言しながらも、「信念を少し丸めて、その場を取り繕っても、後々大きな禍根を残すこともある。それは政治家として不誠実ではないか」と発言された安倍総理が、国連の拷問禁止委員会に対してどのような政府報告書を作成して提出するつもりなのかは大いに注目されます。

 これに関連して、「クマラスワミ報告書」に抗議する署名が行われています。こちらにもご協力頂けたらと思います。
「クマラスワミ報告書」に抗議する署名

 慰安婦問題がここまで大きくなってしまった流れを踏まえて私たちが学ぶべきは、問題が小さいうちに正しく反論しておかなかったのがいけなかったということでしょう。まさに安倍総理が言うように「信念を少し丸めて、その場を取り繕」った結果として「後々大きな禍根を残す」に至ったということでしょう。従って問題が小さいうちにその芽を摘み取っておくことが極めて重要になります。

 この点で、「日本兵は捕虜を食べていた!」と主張する本がアメリカでベストセラーになり、映画化されるという話も、看過すべきことではありません。この本の中には、アメリカ兵やイギリス兵、カナダ兵、ニュージーランド兵、オランダ兵、オーストラリア兵ら約13万2000人が日本の捕虜となったが、そのうち3万6000人近くが死んだと書かれているそうです。特にアメリカ兵の場合はひどく、3万4648人のアメリカ兵捕虜のうち、37%超に相当する1万2935人が死んだと書かれているそうです。ナチス・ドイツやイタリアに捕らえられたアメリカ兵のうち、死亡したのはわずかに1%だったのとは大きな相違を示しているのだそうです。何千人もの捕虜たちが、殴られたり焼かれたり、銃剣で刺されたり、こん棒で殴られたりして殺され、銃殺され、人体実験で殺され、人食いの風習で生きたまま食われたものもいたという記述もあるそうです。

 この本についての解説は、以下のページでご覧下さい。
森川聡一氏による解説

 映画の予告編もすでにアップされています。予告編からは日本人の残虐さがどの程度で表現されているかはわかりませんが、よければご覧下さい。(但し英語で、和訳はありません。)


 このような話を放置しておくと、一人歩きするのはこれまでの経験から明らかです。こうした話を荒唐無稽だとして笑って済ませるのではなく、日本政府自らが事実ベースでしっかりと反論することを求めたいところです。そしてそのために私たちにできることから始めていきませんか

 例えば、首相官邸への意見はこちらから行えます。よろしければ、ご協力下さい。
首相官邸への提言


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