久しぶりの「鉄道関連ニュースについて思うこと」カテゴリです。
全国的にどこまで広まっているのかわからませんが「北海道医療大学」という大学が、北海道日本ハムファイターズの本拠地「エスコンフィールド」がある「Fビレッジ」に移転するそうです。
どうなる札沼線!
大学移転の話題をなぜこのブログで取り上げたかというと・・・
JR北海道には札幌市近郊に札沼線(愛称:学園都市線)という路線があります。
この路線、札幌駅から西へ一駅「桑園駅」を起点としていて、そこから石狩湾方面に北上し、その後東へ延伸し、かつては留萌本線「石狩沼田駅」に接続していました。
なので札幌の「札」、石狩沼田の「沼」で札沼線なんですね。
しかしこの路線は途中から、ほぼ函館本線と並走しており、近いところでは2kmくらいしか離れてない区間もあります。
こうなると自社内の乗客の食い合いやモータリゼーションの波に押され、当然ながら札沼線は廃れていきます。
結果的には1972年に「新十津川駅⇔石狩沼田駅間」が廃止となり、加えて2020年に「北海道医療大学駅⇔新十津川駅」間も「JR北海道単独では維持することが困難な線区」として廃止となった不運な路線です。
徐々に短くなっているこの路線ですが、現状の終点である「北海道医療大学駅」は地名の駅ではなく、駅前の施設を駅名に持つ駅で、当然その利用者のほとんどが北海道医療大学関係者。
その北海道医療大学が今般北広島市のFビレッジに移転するとの発表を行いました。
となると駅前の施設名を駅名に持つ駅の存続意義は?駅名はどうなる?といった疑問がわいてきます。
そこで一昨日のJR北海道の定例記者会見内で社長がコメントを発表しました。
北海道医療大学駅は1981年に同大学が当時の国鉄に請願して設置された駅で、40年以上の歴史のある駅です。
開業当時は北海道医療大学の前身・東日本学園大学の前の駅ということで「大学前駅」だったそうですが、大学の改名と合わせて「北海道医療大学駅」になったそうです。
それだけ大学に依存している駅ですので、大学移転の話題を耳にしたJR北海道の社内は「どうするこの駅?」となったことでしょう。
北海道医療大学駅から先は廃止となったことですし、この駅自体も大学が移転したとたん利用客が激減することが目に見えてます。
またこの駅の一駅札幌方の「当別駅」はこの路線の中では利用客が多い駅。
当別駅⇔北海道医療大学駅間は廃止になるだろうと想像していたらなんと!
JR北海道の社長さんは「駅は存続、駅名は改名する方向」と表明されました。
乗り鉄の私からすると存続は嬉しい限りですが、経営者目線で見ると「不要な駅」にしか思えず・・・
地名を駅名としている駅だと駅名改名というのはあまりありませんが、施設名を駅名にしているとこのようなことが起きるんですね。
ちなみにこの路線、当別駅からさらに二駅札幌方に「ロイズタウン駅」という駅もあります。