ヨシカツ…アタシの父(既にあの世)

     昭和一桁生まれ

     モーレツ暴君

タイコ…アタシの母(同じくあの世)

 

古き昭和時代の

父に纏わるアタシんちの話

お若い方には意味不明な表現あり

暴言表記多々あり

それでも宜しければ…ウインク

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

一般家庭に

エアコンなんて殆ど無かった頃

あるのは扇風機くらい

暑苦しい夜は窓を開け

網戸のまんま寝るなんてのは当たり前

そんなある夏の夜

ウチに泥棒がやって来た

 

ウチは小さな平屋建て

留守時以外施錠などしない

泥棒にとっては

ホイホイ侵入しやすいはず

ただ 残念ながら

金目のモノは全く無いけどねニヒヒ

 

うまい具合に

(ウチにしてみれば…)

運悪く

(泥棒にしてみれば…)

選んだ侵入口はヨシカツが寝てる部屋

ところが

サッシの建付けが悪かった

スッと開くはずの網戸がカタカタ鳴り

その音に目を覚ましたヨシカツ

 

オリャーーーッ!!!

どでかく吠えたっムキー

 

驚いた泥棒 慌てて逃げる

そこは暴君ヨシカツだっ

逃してなるものかと

家にあった木刀を持って泥棒を追う

田舎の夜は真っ暗け

追った所で相手は既に暗闇の中

 

テメェ-!出てこーいっむかっただじゃおかねーっむかっムキー

 

近所中に響き渡る怒声だか罵声だかを連発しながら

家の周りを行ったり来たり

泥棒も

必死で逃げたに決まってるDASH!DASH!DASH!

 

タイコが言う

木刀片手に目は血走り

鬼の形相のヨシカツ見たら

泥棒じゃなくても怖くて逃げるよ

ヨシカツに捕まるより

警察に保護してもらった方が泥棒も安全だと

 

そりゃそうだグッ

すご~く納得ニヒヒ

 

それ以来 ウチに泥棒は来ていない

泥棒が

要注意のブラックリスト持ってれば

トップバッターはヨシカツだなっウインク