ヨシカツ…アタシの父(既にあの世)
昭和一桁生まれ
モーレツ暴君
タイコ…アタシの母(同じくあの世)
古き昭和時代の
父に纏わるアタシんちの話
お若い方には意味不明な表現あり
暴言表記多々あり
それでも宜しければ…
茨城に越したのは
小学4年の5月
しばらくして…
自転車に乗った数人の小僧達が
ウチの家の前をウロチョロしていた
なんとなく
同級生の男子かも…
ちょうどその日
運悪くヨシカツが在宅中
自転車小僧達が気になったのか
厳つい形相で外に出て行く
うっなんか嫌~な予感…
ほどなく
「おまえらっどこのガキだっ」
怒鳴るヨシカツの声が
すると
「オイッちょっと来いっ」
今度はアタシを呼ぶ大声…
恐る恐る外に出てみると…
やっぱり同級生の男子達
自転車から降ろされ
ヨシカツの前で一列に並んでる
ウロチョロしてる理由を問い詰められ
ビビッてしどろもどろだ
「こいつら、オマエの同級生かっ」
アタシ そりゃ即答で
「はい…」
しか~し
ヨシカツの暴言おさまらず
「おまえらっ二度とウチの前をうろつくんじゃねぇぞっいいなっ」
そう恫喝して
自転車小僧達を解放する
そんな言い方しなくたって…
一目散に自転車で走り去る同級生達
恥ずかしさと
ヨシカツへの反発心で
いたたまれない心境100%超えっ
これから
どんな顔して学校行けばいいんだよ〜
もうやだーーーっ
「○○○の父ちゃん、スゲー怖ぇーぞーっ」
すぐに噂が広まったのは当然
"ヤバイ人物"
そう思われてるかも…
暴君ヨシカツのことを
こんな形で同級生に知られてしまった
なんたる恥ずかしさ
ヨシカツを隠せるもんでもなし
悪夢だ…
さて
悪夢を経験しながらも
転校生のアタシは
いい友達たちに恵まれ
50年経った今でも
その頃の思い出話で笑い合える
お酒なんぞ呑みながら
それにしても
同級生の子を恫喝する親なんて
今の時代じゃありえへんで