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東京で探すことになった両親の住まい
検討していた住まいは
北関東戸建て
↓
東京中古マンション購入
↓
東京賃貸マンション
↓
北関東の施設
でしたが、東京の老人ホームを検討していると言われました。
前回のお話はこちら
コインランドリーのあとショッピングモールへ買い物に行った私たち。
母は果物をたくさん買いたい、スカートを買いたいと言ってました。
地方にある広いショッピングモール。
そこの1階で食品を買っていた母が、果物を探していました。
母
「ここの5階に確か
特設販売コーナーがあって、
そこで季節の果物を売ってるのよ」
私
「そうなの?
私ここのショッピングモール
来たの3回目くらいだから
そんな特設コーナーがあるの
知らなかった〜」
母
「そうよね、みんみんは
ここにはあまり来てないのよね」
私
「いつもここに買い物に来るの?」
母
「前はよく来てたんだけどね
車がなくなってからは
ほとんど来なくなったわね。
よくこの特設販売で果物とか
地元で取れた野菜とか買ってたのよ」
私
「じゃあ、5階に行って果物を買おうか」
母
「そうね、上に行きましょう」
・
・
・
そしてエレベーターで5階に向かいながら、ふと思いました。
5階…??
さっき来たような?
5階……
5階って確か…
駐車場!?
その時、エレベーターのドアが開き
そこはやはり
駐車場…
どこを見ても車、どう見ても駐車場
私
「お母さん、ここに特設コーナーあったの?」
母
「あったと思うんだけど…」
私
「なんか、何もないみたいなんだけど…」
母
「…どこだったかしら」
私
「お母さん、ここは違うんじゃ…
他の階じゃない?」
母
「そうだったかしら?」
私
「ちょっと、下の階も見てみようよ」
母
「……」
私たちはエレベーターで下に降りてみることにしました。
(4階)
家電・寝具
(3階)
日用雑貨・キッチン用品
(2階)
衣料品
(1階)
食品売り場
……
……
特設会場、
なくない???
エレベーターにあるフロア案内を見ても、特設販売コーナーとはどこにもなく…
私
「お母さん、その特設販売って
ここのショッピングモールなの?」
母
「ここよ!ここの5階!
もう一回5階に行ってみましょう」
私
「いや…、5階は違うんじゃないかな」
母
「おかしいわ!
ここの5階でいつもやってるのよ」
私
「……」
母があまりにもキッパリと断言するので、
もしかしたら5階の片隅に特設販売コーナーがあるのか?
確かにさっき隅々まで見なかった。
そう思ってもう一度5階に行ってみたのですが
やはりそこは駐車場
駐車場以外の何ものでもなく、
ここで果物を売っているとはとても思えません。
私
「お母さん、ここは違うと思うよ」
母
「そうねぇ。
2階だったかしら…」
2階?
2階は確か衣料品売り場だったはず。
そんなところに地域物産や果物などの特設コーナーを作るだろうか?
そう疑問に思いながらも、母の
このショッピングモールで買った!
という強い主張に押され、2階をみてみましたが
やはりそこは衣料品売り場…
母
「おかしいわね。
どこだったかしら?」
必死に過去の記憶を辿ろうとしている母。
ですが、なんだか
私まで奇妙な世界に迷い込んだような
なんかちょっと…
ホラーなんですけど!!
私がちょっとした恐怖を味わっていた時、
別フロアで買い物をしていた父が現れました。
私
「お父さん、ここに
果物の特設売り場が
あるらしいんだけど
5階なの?」
父
「いや、果物は1階しか売ってない」
私
「……」
母
「なんか特設コーナーがあったじゃない?」
父
「いや、ない。
果物と野菜は1階だけ」
そーーーだよね
どう見ても!!
5階は駐車場!
果物は1階ですよ!
ただ、果物を買うだけなのに
エレベーターで5階まで2往復してしまった…
普通に考えて、駐車場に特設販売コーナーなんて作らないしな…
この時、何だか母が違う世界に生きている人のように感じられました。
これは明らかに普通じゃない。
そしてそんな感じでさらにホラーなショッピングは続いたのです。