観光地の食堂ながら懐かしいラーメンとところてんがうまい店 [石廊崎 ふじや] | ノスタルジック食堂

ノスタルジック食堂

懐かしい感じのラーメン屋、立ち食いそば屋、定食屋などを訪ね歩いています。

観光地の食堂というのは、高い割にたいしてうまくないというか、リピーターを期待していないせいか「いかかがなものか」と感じる店も多い中で、ここは違いました。


南伊豆の県道から石廊崎漁港に降りて、駐車場のすぐ前にあった「食堂 ふじや」です。


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私が行ったのはお昼の時間をだいぶ過ぎていたので、そもそも食事ができるかどうか不明でした。とりあえず店に入ると、メニューが貼ってあったので「このへんのやつは何でもできますか」と聞いたら「できます」というので、入ることにしました。


店に入るとおばちゃんだけでなく、客席にいたおっちゃんも店の人のようで、お茶をいれてくれたり、2人ともなかなか愛想のいい人でした。


ノスタルジック食堂
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私のつれが「さざえカレー」(トコロテン付き)を頼むと、そのおっちゃんが外に出かけていき、どこからか炊飯ジャーを抱えてもどってきました。ごはんがきれていたので、家から持ってきたのでしょうか。


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私はいつものようにラーメンを頼みました。するとおばちゃんは不敵な笑みを浮かべて大きくうなずき、「うん、おいしいよ」といいます。かなり自信があるラーメンなのでしょうか。


実際食べてみたところ、想像を絶するおいしいラーメンでした。昔ながらのシンプル系。こういう観光地の店でこんなにおいしいラーメンができるのに、どうして街中のそのへんのラーメン屋ではなかなか出会えないのか。不思議です。


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さざえカレーにはトコロテンが付いているのですが、ラーメンを頼んだ私にもサービスで付けてくれました。これがまたとんでもなくおいいしやつでした。私はところてんが好きなので、けっこうあちこちで食べますが、こんなおいしいのは久しぶりという気分。


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この食堂の前に「みっちゃんの手作りところてん」というのぼりが出ていたので、そうするとこのおばちゃんがみっちゃんでしょうか。私が感動して「すごくうまい」というと、「そりゃここで煮てるんだから、そのへんで売ってるやつとは違いますよ」ということでした。


私が「昔はテングサを採るのに海女さんが潜っていたわけですけど、最近でもそうなんですか」と聞いてみると、「そりゃそうですよ。潜らなきゃどうやって採るの。私も前は潜っていましたよ」といわれてしまいました。


私は現代ではもっと機械化、合理化されているのかと思ったのですが、テングサ採取の方法は昔のままのようです。


とにかくそういうどうでもいい話をしながら、意外なところで出会ったおいしいラーメンとところてんに感動したのでした。


[石廊崎 ふじや](2011年2月訪問)

■所在地 静岡県賀茂郡南伊豆町石廊崎371 - 1(石廊崎漁港入り口すぐ)

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