和歌山城の裏手にある岡公園については以前,陸奥宗光の銅像を紹介しました(2019年11月16日)。他にも色々と見どころがあるので,紹介します。まずは遊具ですが,昭和40年(1965年)頃に作られた高さ5mの滑り台がある「プレイマウンテン」と呼ばれるもので,山登りをイメージしているそうです。滑り台は上から見ると,途中の急勾配の部分が見えなくて,少し怖いです。この遊具は他にも幾つかの公園にあります。遊具の隣には,低いですが大きな岩があって,こちらもチェーンを伝って本当の岩登りができます。岩場の前には,和歌山市出身で世界で初めてビタミンAの抽出に成功した高橋克己博士の石碑があります。次にこの公園の目玉の一つである和歌山の市電を見てみましょう。明治42年(1909年)から昭和46年(1971年)まで和歌山市周辺を走っていたそうです。ちなみにもう一台がJR黒江駅近くの公園にあります(2021年5月16日に紹介)。車両はこれだけではありません。蒸気機関車もあります。昭和14年から大阪,東京,鹿児島,また大阪と配属され昭和34年から昭和47年まで和歌山で活躍し引退したそうです。これらはちょっとした交通博物館です。そして最後に,通りに面した所に移築された県指定文化財の紀州藩士大村家住宅の長屋門を見てみましょう。これは和歌山市内に残る唯一の武家屋敷の長屋門で,江戸時代末期に建設されて,明治30年頃に堀止に移築されて住まいとして使われていたものだそうです。以上,貴重なものが並べられている岡公園を改めて散策してみて下さい。

〈アクセス〉和歌山バス:岡山町