ある国のある街ある場所で、それはそれは可愛い赤ちゃんが産まれた。
赤ちゃんの誕生をある国のある街ある場所の人々はとても喜びました。
ある人は「なんて可愛い赤ちゃんなんでしょう」
ある人は「こんなに可愛い赤ん坊を見たことがない」
ある人は「きっと天使の生まれ変わりだ」と。
事実赤ちゃんはとても可愛く、まるで天使のようだったのです。
ある場所の人々は、赤ちゃんがすくすくと何不自由なく育つように協力して赤ちゃんの面倒を見ました。
その甲斐あって赤ちゃんは天使のように可愛く、それでいてとても真っ直ぐすくすく育ち3歳になりました。
ある場所には天使のように可愛く、それでいてとても真っ直ぐな3歳の子が居るとある街でたちまち噂になりました。
ある人は「なんて可愛い子なんでしょう」
ある人は「こんなに可愛い子を見たことがない」
ある人は「きっと天使の生まれ変わりだ」
ある人は「神童だ」と。
ある街は、街をあげてその子を大切に育てよう。そのために自分達で出来ることを一生懸命やろう。一生懸命教育しようと努力を重ねました。
その甲斐あってその子はすくすくと美しく聡明で真っ直ぐ育ち7歳の少女になりました。
ある街のある場所には美しく聡明で真っ直ぐな子が居るとある国で噂になりました。
ある人は「なんて可愛い少女なんでしょう」
ある人は「こんなに可愛い少女を見たことがない」
ある人は「きっと天使の生まれ変わりだ」
ある人は「神童だ」
ある人は「神だ」と
ある国は、国をあげてその少女がすくすく育つように、過保護に過保護に守って行こうと決めました。国のみんなが同じ気持ちを持つように少女が産まれた日を記念日にしました。
ある人は記念日には、少女のいる方角を向き、目を瞑り祈りを捧げることにしました。
ある人は記念日に感謝をし、自分の仕事を頑張ると言いました。
ある人は記念日に感謝をし、自分が普通に生活出来ていることを感謝しました。
ある人は記念日だから募金をしようと言いました。
ある人は「記念日だぞ!今日は記念日なんだぞ!それを忘れるな!」と一日中声高に叫んでいました。
ある人はいつもより遅く目覚め愛する人とデートに出掛けました。
ある人は自分の赤ちゃんが昨日産まれた事が嬉しくて喜んでいました。
ある人は「記念日にデートするなんて非常識だ」と言いました。
ある人は「記念日にヘラヘラ自分の赤ちゃんの話をするのは不謹慎だ」と言いました。
ある人は記念日に笑っている奴は処刑して少女に差し出そうと言いました。
少女はある国ある街ある場所で、ただ愛する家族と普通の誕生日を過ごす予定だったのに。
楽しく笑っている家族を処刑されてしまいました。
ただ普通のなんでもない日を過ごしたかったのに。
それでもある場所の人たちの励ましのお陰で少女は徐々に立ち直りました。
時間も手助けしてくれました。
少女はすっかり元気になりました。
しかし、本格的な冬も終わりが見え、チラチラと春が顔を出し始めるこの時期。
そう。少女が産まれた日です。
少女がいつものなんでもない普通の日のように友達と遊んだり、ある場所の人と話したり、仕事を始めたとしてもある国ある街の人たちはそれを忘れさせてはくれませんでした。
その日になればまた騒ぎ出します。
「少女の両親が処刑された日だ!幸せな事は不謹慎だ!」と。