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minimum+anti 小劇場発 ハリウッド行


ども、北崎です。

3月、4月は出会いと別れの多い時期です。

新たな世界に歩み始める人や取り組む人、いろんな人がおります。

そしてそうゆうタイミングで私達人間はどんちゃん騒ぎをします。いわゆる飲み会って奴ですね。

私は普段から飲まないからお酒は強くないですが、やっぱり飲みの席ってのは大事な1つの場というか、そこで初めてその人の事を知ることが多いです。

まぁ特別驚くような事はないですけれど、ちょっとだけ違う一面があるんだなぁとか思ったり。。。

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さて、私は最初にも言った様にお酒には強くないです。
今からこれ飲んだら多分寝ます。
てか寝ないと完徹になります。
お願いします、寝かせて下さい!!

てな訳で寝ます...
A「最近YouTuber流行ってるよね。」
B「流行ってるよね~」
A「だね~」
B「でも最近は、やりすぎだなんだ!マナーがなんだって結構過激なYouTuberもいて迷惑な奴も多いよね」
A「多い。でも憧れの職業のランキングでも上の方らしいよ」
B「え?野球選手!とかサッカー選手とかそーゆーのが入ってるやつ?」
A「そそ!アイドルとか入ってるやつ」
B「嘘でしょ?」
A「ホントホント」
B「え?じゃあ、もしかして…」
タカシ「やだよ!なに言われても絶対やだ!受けたくない!」
母「わかったわ。今日はね。会ってほしい人がいるの」
タカシ「会ってほしい人?」
母「お入りください。」
YouTuber「やあ」
タカシ「YouTuber!」
YouTuber「YouTuberだよ!君がタカシ君だね」
タカシ「なんで?なんで?YouTuberがここにいるの?」
YouTuber「タカシ君に会いに来たんだよ」
タカシ「僕に?」
YouTuber「そうだよ。君が大事な手術を控えているとお母さんに聞いてやって来たんだよ」
タカシ「そうなんだ!」
YouTuber「そうだよ。でも聞くところによるとタカシ君は手術を受ける事を拒否しているそうだね」
タカシ「キョヒ?」
YouTuber「手術を受ける事を嫌がっているらしいね?」
タカシ「だって。」
YouTuber「怖いかい?」
タカシ「うん。それに」
YouTuber「それに?」
タカシ「手術が成功するかわからないじゃないか。」
YouTuber「それはそうだね。」
タカシ「ほら。」
YouTuber「でもそれはね。タカシ君。君にかかっているんだ。」
タカシ「僕に?」
YouTuber「そう。お医者さんも君に絶対治ってほしいと思ってる。お母さんも、思ってる。僕だってそうさ。君に治ってほしいと願ってる。後は君が本気で治りたいと願って勇気を出せばきっと治る。」
タカシ「僕が勇気を…」
YouTuber「そう。そして僕が今日ここに来たのはね、君に勇気を分けに来たのさ」
タカシ「勇気を?」
YouTube「ああ、僕は君の望むことを勇気を出して必ずやり遂げてみせる。だから君も勇気を出して手術を受けるんだ。」
タカシ「……わかった!」
YouTube「さすが男の子だ!約束だぞ。」
タカシ「うん!」
YouTuber「タカシ君の望みはなんだい?」
タカシ「僕の望みは…」
~~~~
~~~~
~~~~
母「手術、成功して良かったわね。」
タカシ「うん!僕頑張ったよ!」
母「ええ。そうね。よく頑張ったわ」
タカシ「約束だからね!」
母「そうそう!YouTuberも約束を、守ってくれたわ」
タカシ「ホントに!見たい!」
母「見せてあげたいのだけれど、動画では見れなくなってしまってるの。」
タカシ「え?なんで?」
母「そのかわり」
母、新聞を渡す。
タカシ「新聞?新聞に載ってるの?」
母「ええ。」
タカシ「すごい!すごいや!どこどこ?」
母「この記事よ。読んであげるね」
タカシ「うん!」
母「人気YouTuber白昼堂々スクランブル交差点を全裸で疾走し逮捕。動機に関して約束だから。などと語っている。」
タカシ「約束守ってくれたんだね!」
母「そうね。」
タカシ「やっぱりYouTuberは僕のヒーローだ!」
B「めでたしめでたし。みたいなことあるかな?と言うか、昨今の過激なYouTuberも、もしかしたら!」
A「…」
A、B「ないない。」



田中夫「子供の名前何がいいかな?」
田中嫁「男の子なら優一、女の子なら優子」
田中夫「え?ありきたりじゃない?よくある名前じゃん。」
田中嫁「素敵な名前だから、よくあるって事でしょ?珍しいからいい名前なんじゃないよ。」
田中夫「そうかなあ?でもカッコイイ珍しい名前もいい名前じゃん。」
田中嫁「それはそうね。例えばどんな名前がいいの?」
田中夫「男の子ならベジータ?女の子ならランチ?」
田中嫁「ドラゴンボール好きなのはよくわかったわ。子を通して親の好きなもの教えるために名前がある訳じゃないから」
田中夫「でもほら、名は体を表すって言うじゃん?」
田中嫁「言うけど、この場合少し違うわね。」
田中夫「そ?」
田中嫁「ベジータにして、ホントにベジータみたいに育ったら現実ではただの犯罪者。背の低い犯罪者よ。ランチもランチみたいに育ったら犯罪者。毎年、春は情緒不安定な犯罪者よ。」
田中夫「そうかなあ?」
田中嫁「名は体を表すってのは、優一。名前の通り優しい子に育った。みたいな事よ。」
田中夫「なるほどね。じゃあ犯罪者じゃなくて、名は体を表しつつヒーローみたいな名前ならカッコイイし、いいね。」
田中嫁「ヒーローでカッコイイ名前なんている?」
田中夫「いるよ!だってヒーローだよ?」
田中嫁「例えば?」
田中夫「んーーー桃太郎?」
田中嫁「桃から産まれないから。その時点で名は体を表せないから。そもそも桃太郎ってカッコイイ?ねえ。カッコイイかしら?」
田中夫「確かに太郎はないね。和名はちょっとね」
田中嫁「桃ね。桃の方ね。太郎はいいの。んで和名でいいの日本人だから」
田中夫「海外のヒーローみたいなカッコイイ名前は?」
田中嫁「例えば?」
田中夫「んーーー、スパイダーマン」
田中嫁「いきなりつける?いきなりつける?田中スパイダーマンってつける?変でしょ」
田中夫「じゃあスーパーマン」
田中嫁「そう言うことじゃなくて。スパイダーマンが変なのにスーパーマンが変じゃないなんてこと無いよね。」
田中夫「カッコイイじゃん。」
田中嫁「どこが?」
田中夫「スーパーマンが」
田中嫁「え?スーパーマンがカッコイイからってスーパーマンってつければカッコイイ訳じゃないのよ?」
田中夫「じゃあ和名に」
田中嫁「田中超男。田中超男て。と言うか、スーパーマン自体カッコ良くないし。」
田中夫「え?」
田中嫁「スーパーマン自体カッコ良くないし。」
田中夫「スーパーマンって」
田中嫁「仕事サボって青タイツに赤パンツに着替えて外に出る。ただの変質者じゃない」
田中夫「名は体を表すって」
田中嫁「普通でいいの。普通の優しい子に育ってほしいの。スーパーな男にならなくていいの。」
田中夫「スパイダー」
田中嫁「田中蜘蛛男。和名ならヒーローと言うより怪人側。こいつも赤と青のタイツの変質者。蜘蛛みたいな子に育ってほしくない。」
田中夫「キャプテンアメリカ?」
田中嫁「田中主将米国。田中主将米国て!田中主将米国て!田中主将!ここが米国ですよ!ここが米国か~!みたいになるし!これ一番ダサい。んでヒーローとしてもそんなに強くないし!国籍は変えないし!こいつも赤と青のタイツ!変質者!自分勝手過ぎる子に育ってほしくないし!」
田中夫「バット」
田中嫁「田中コウモリ男!田中コウモリ男!これも怪人!パッと見、黒のコスチュームだから、シックかな?ってなるけど、よく見たら黒のタイツに黒のパンツ!ある意味一番変態の変質者じゃない!朝帰りしかしないじゃない!」
田中夫「アイアン」
田中嫁「田中鉄男!田中鉄男て!普通!もはや普通じゃない!多分いるわよ!」
田中夫「普通なら…」
田中嫁「じゃあ鉄男がいいの?」
田中夫「いや、鉄男はやだな」
田中嫁「嫌なんかい。」

おはようございます、加藤一博です!


大学時代に参加していたサークルの卒業ライブに行きました。

俺が沢山のことを学び、音楽の道を決意した場所。
ジャズを演奏します。

ライブは後輩たちの演奏をメインに
ジャズならではのセッションもあり、
自分も少し演奏してきました。


自分が現役のときに一緒だった最後の部員の卒業。

人間的にも音楽的にも成長した後輩がサークルに入ってよかったと泣きながら話す姿を見て、
彼らの今までの努力や熱意が伝わってきました。

後輩が入部してよかったと言ってくれるのはなにより嬉しい。


社会人になっても楽器は続けて欲しいな。
何歳になっても一緒に演奏しよう。
A「ねえねえ」
B「何ですか~?」
A「海派?山派?」
B「あー、わかんないっす」
A「わかんないって何?」
B「わからないって事です。」
A「いや、それはわかるんだ。そうじゃなくて」
B「いや、わかるじゃなくて、わからないって意味なんですよ」
A「うん、そう。そうだね。わからないね。そうじゃなくて、わからないって言ってるって事はわかりましたよって事なんだ。」
B「あぁ」
A「わかった?」
B「いや、わかんないっす」
A「え?わかんないの?」
B「はい。」
A「え?えっと、え?」
B「え?」
A「わかんないって言ってるのは理解したよ?わかるよ?って事でわかるよ。って言ったんだ」
B「あぁ、その事ならわかりましたよ。」
A「あ!良かった!良かった!それはわかったんだ!」
B「はい」
A「あ、あの、最初の質問に対してのわかんない。ね?」
B「はい」
A「なら良かった!いや、良かったと言うか、わからない理由もよくわからないんだけども」
B「は?」
A「え?わかんないってどーゆーこと?」
B「は?だからわからないって意味」
A「戻ったな。戻ったな。違うな。そーゆー事じゃないな。わかんないの意味聞いてないんだな。」
B「もうよくわかんないっす」
A「待って待って、今整理するから」
B「全然わかんないっす」
A「だから!今整理するから待ってって!そんなやーやー言ったら俺もわかんないから!わかんなくなるから!やーやー言うと!」
B「ダチョウ倶楽部?」
A「それ、やー!ね。じゃなくて!わかんなくなるからやーやー言わないでっていってんの!」
B「ブーブー」
A「ブーブーならオッケー!オッケーじゃないわ!なんで豚だよ!」
B「違います。ブーイングです。」
A「あ、ブーイングか。なら、オッケー!ってなんないわ!なんならもっとダメだわ!なんでブーイングだよ!」
B「豚の方が?」
A「マシ!」
B「ブーブー」
A「いや、豚もダメだけどな」
B「いや、ブーイングです。」
A「ブーイングかよ!また!またブーイング!ブーイング一番ダメだから!ブーイング、オン、ブーイングなんて絶対ダメだから!あ!ほら!そんな言うから。もうわかんない!もうわかんない!全然わかんなくなった。わからない!」
B「は~、だから!わかんないって言葉の意味がわからない。じゃなくて、質問に対して僕の答えがわかんないになる意味がわからないって事ですよね?」
A「そう!そうだよ!何でだよ!」
B「日によるから」
A「は?」
B「だから日によるでしょ?」
A「日による?日によるかな?」
B「日によるでしょ。」
A「え?天気とか?」
B「あー、天気もそうですけど、例えば、もうメチャクチャ疲労困憊の日なら海も山も行きたくないし。松茸食べたいな~って思ってたら無意識に山派になるし」
A「なるかな~?」
B「ジョーズを見た日は海に行きたくなるし」
A「なるかな?それ、なるかな?」
B「好きな娘にフラれたら山に行きたくなるし」
A「危ないな。それ危ないな。なんか思い詰めてんな。」
B「どの海か、山かにもよるでしょ。」
A「え?」
B「沖縄の海か、そこらの道もないような切り立った山なら、海選ぶでしょ」
A「確かに」
B「汚いゴミの浮いてる海と高尾山なら、高尾山行くでしょう」
A「確かに!」
B「冬ならそもそもどちらも行かないし。」
A「んじゃ沖縄の海か高尾山!しかも元気いっぱいの夏なら」
B「暑いのでどちらも行きません。」
A「うん、もうわかんない!」

人の多い街は嫌いだ。
この街は人が多くて嫌いだった。
初めてのデートもこの街だった。
何も、こんな人の多い街でデートじゃなくてもいいだろう。そう思った。
みんなも何故わざわざこんな人の多い街にやって来るのだろう?バカかよ。そう思った。
同時に、僕もその内の一人なのだと気付いて溜め息が出た。
お互いの家の中間の街だから。
前に一度だけ聞いた時彼女はそう答えた。
だからこの街に来ることが増えた。
いつの間にかバカの新人から、バカのベテラン。バカの筆頭に変わった。
休みの日にわざわざ人の多い街行くなんて。から
休みの日にあの娘に会う場所がたまたま人の多い街に。へと頭の信号が変わった頃からこの街に来る事への苦痛が無くなった。
この街とは別の人の多い街へ行くと、あの娘の事を思い出して幸せな気持ちになった。
ホンの5分や10分しか会えなくてもこの街にやって来ることが多くなってきた。
人の多い街が好きになった。
人の少ない街も元々好きだ。
実家からこの街まで新幹線で約三時間。
ようやく僕もこの街で生きていけそうだ。
どこにでもある平凡な別れ。
自分にとっては地球誕生からの歴史上最大の悲劇。
お互いに預けてた物を返すための約束。
5分のためにこの街に行く事が億劫で。
この街とは別の人の多い街へ行くと、あの娘の事を思い出して辛い気持ちになった。
元々好きだった人の少ない街も自分の孤独を余計に強調するようで嫌いになった。
でも、この街はあの娘の事を思い出す。
だから、
人の多い街は嫌いだ。

A「ヒーローなら何が好き?」
B「ヒーロー?」
A「そうそう、正義の味方」
B「正義の味方って事は正義ではないってことだよね?」
A「うん?」
B「だからさ、正義の味方と言うことは正義の言い分には賛成するけど正義ではないって事だよね?」
A「え?正義の味方の話?」
B「え?正義の味方の話しようとしてたよね?」
A「正義の味方…うん。うん?いや、そうだけどなんか違うんだけど」
B「違うって?正義の味方は正義ではないって事が?」
A「じゃなくて、正義の味方の話の定義?と言うか正義の味方の定義にも納得いかないのだけども」
B「何で?正義の味方は正義の味方ではあるけど正義そのものではないよね?」
A「正義の味方は正義そのものではないけど、正義ではあるじゃん?味方してるってことは、同じ考えだよ!って事でしょ?」
B「全部?全部同じ考え?」
A「全部!」
B「全く?」
A「全く!」
B「なにもかも?」
A「なにもかも。」
B「何から何まで?」
A「だー!しつこいな!何から何まで!ありとあらゆって、彼是まるっと同じ!」
B「え?環境の問題とかに対しても」
A「対しても!」
B「不倫に関しても?」
A「関しても!」
B「正義以外の事に関しても?」
A「関しても!」
B「こんな人は嫌い。みたいな考えも?」
A「考えも!てか嫌いな人は悪よ!悪人!」
B「そっか。え?じゃあ、もう正義の味方も正義じゃん。」
A「まぁそうなるね。」
B「じゃあ正義でいいじゃん」
A「だから最初から正義の味方も正義だって言ってるじゃん。」
B「いや、正義、正義じゃん。」
A「は?」
B「正義の味方も正義と全く同じ思考なんでしょ?」
A「そうだよ。」
B「じゃあ正義の味方は正義の味方じゃなくて、正義そのものと同じな訳だから正義、正義じゃん。正義と正義」
A「いや、同じ考えだからって名前まで同じにはならないでしょ。じゃなに?安倍晋三に賛成の人はみんな安倍晋三って名前になるの?」
B「いやいや、ならないでしょ」
A「でしょ?」
B「全く同じ考えじゃないじゃん?大まかなとこ?とか、あー、そこ一番大事!みたいな考えは同じでも他の事まで同じじゃないじゃん?」
A「一緒だとして!一緒だとしてよ!」
B「一緒だとして…んーーー、昭恵か~」
A「飲み込んで!それも同じ。」
B「千歩譲って飲み込んだ。」
A「だとして!だとしてよ?名前安倍晋三に変えないでしょ。」
B「確かに!え?なに、じゃあ正義は人?人なの?正義さんなの?」
A「正義さん。正義さんがいて、正義さんに賛同する仲間たち。」
B「仲間たち?え?複数?」
A「まぁ時代によっては複数いるよね。」
B「え?その複数はみんな同じ考え?あの、まるっと的な?」
A「まるっと。」
B「兄弟なの?正義は兄弟なの?」
A「兄弟みたいな?兄弟位の絆よ。」
B「兄弟位の絆なの?兄弟分みたいな?」
A「兄弟分!ほんとの兄弟より強い絆よ」
B「そうなってくると、正義さんというより正義親分じゃん。」
A「正義親分に賛同する兄弟より強い絆で結ばれた仲間たち。」
B「ホントに正義なの?」
A「正義よ!正義親分なんだから!正義でしょーよ」
B「そっか。…何人?何人位?」
A「んー三人の時もあれば五人の時もあるよ。多いときには七人とか。」
B「え?なにそれ?じゃあ正義親分と正義、正義、正義。もしくは正義親分と正義、正義、正義、正義、正義。もしくは」
A「いや、言わなくていいわ!長いわ!同じ名前じゃないから!」
B「じゃあ正義の味方は、実際には正義親分じゃないけど、もはや正義親分と言っても過言ではない。もはや正義親分が正義親分なのか?正義親分が正義親分なのか?って事ね?」
A「うん!」
B「じゃあ好きなヒーローが一人いれば、つまり全部のヒーローが好きって事になるね」
A「そうだね」
B「じゃあ俺の好きなヒーローは全部だね。」
A「あ!質問理解してた!」

昔からの友人に会うために約束の場所に向かっている。
昼間を小一時間過ぎた頃だからか、ポツポツと乗客はいるが電車は空いていて、都会の真ん中を走ってるというのにどこかのどかな雰囲気が流れている。
まるで電車の中からどんどん人が湧き出てるかのような朝の喧騒が、どこか違う世界の話のように別の顔を見せている。
僕の座る向かい側に親子が座っている。
いや、正確に言えば親子らしき二人。
親子かもしれない二人。
30代位のお母さんかもしれない人。
小学生低学年位の息子かもしれない子供。
二人に笑顔はない。だろう。多分。
母親は熱心にタブレットを操作している。
子供はその隣で車窓に流れる景色を止めようと、必死に電車と同じ速度で顔を振っている。
母「電車自体が珍しいみたい。まぁあんな田舎で育てられていたんだから当たり前よね。それにしたって落ち着きが無さすぎる。ホントに私の子かしら?少し見ない間に体中の血をごっそり他の誰かに入れ替えたみたい。小さい頃はあんなに大人しくて行儀のいい子なのに。」
子供「考えちゃダメ!考えちゃダメ!泣いちゃうから。泣いたとしても、こうやって頭を振ってれば涙もすぐに乾くもんね。」
どんな事情なのか他人の僕には詳しくはわかりませんが、なんだか情が湧いてきた。
でもね、少しばかり離れて暮らしてたかもしれないけど、この人はあなたの血の繋がった母親。今は君の成長に戸惑ってるだけ。きっと愛情たっぷりに君を育ててくれるよ。安心して。
不器用な母親だから、この人はホントに僕を愛してくれれてるのかな?なんて思って一人で田舎に帰ろうと君はするだろう。
だけど道に迷って君は泣きながら知らない駅の駅員さんに助けられる。
しばらくしていつも綺麗にしているはずの母親が化粧もぐちゃぐちゃ髪も乱れ、いつもはオシャレに見える服装もどこか頼りなくて。
でも君の姿を認めた瞬間、目に涙をためて思い切り強く君をビンタするかもしれない。
だけど次の瞬間それよりも強い力で君を抱き締めてくれるよ。
そして君は気付く。僕は愛されているんだと。
良かった、良かった。
そう思っていると電車が止まり、子供が降りていった。
その時、母親であるはずの彼女は子供に一瞥をくれたが、母親のそれではなく他人のものだった。
僕は現実に戻り、車内を見回す。
向かいの席の一番端にカップルがいる。
正確に言えばカップルらしき二人。
カップルかもしれない二人。
二人に笑顔はない。
カップルなのに。
二人共下を向いている。
目は開いている。
カップルだけど、二人は幸せじゃないのかも。
うまくいってないのかもしれない。
うまくいっているのかもしれない、けど、どんなにうまくいっていようとも決して結ばれることはない二人なのかも。
男「まさか、ホントなのかな?」
女「何度も調べたもの。」
男「でも、もしかしたら、まだ、」
女「そう思いたいのは私も同じ。だから何度も調べたの。それに…どんなに違うと思っても、思おうとしても、私の予感が、それを認めてる。でもその方が今までの偶然も全て納得がいく。間違いない。」
男「ホントに…君は僕の妹。なのか?」
女「…私のお兄さん。」
男「だとしても。だとしたら、逃げよう。どこか誰も」
女「今の時代そんなの無理よ。」
男「じゃあどうすれば、」
女「…」
はやまっちゃダメだよ。確かに今世では結ばれないかもしれない。だけど、二人で一緒に生きていく幸せがなくなった訳じゃないよ。誰にも認めてもらえない関係だとしても。僕が認めるから。結ばれない運命だとしても、生まれ変わって、今度は別の親から産まれて、それでまた出会えるかもしれない。
いや、必ず出会う。
だから約束しよう。
生まれ変わって二人が大人になったら、よくデートしたあの街で。
あの街で待ち合わせをしよう。
あの約束の地で再会しよう。
うん、それがいい。
電車が止まり二人は出ていった。どうあっても僕は二人を応援しているよ。二人の未来に幸あれ。
ふと我に返る。
電車のアナウンスは高崎に着いたことを告げている。
妄想を膨らませている間に、都会を抜けいつの間にかこんなとこまで。
戻ろう。約束の地へ。

ある国のある街ある場所で、それはそれは可愛い赤ちゃんが産まれた。
赤ちゃんの誕生をある国のある街ある場所の人々はとても喜びました。
ある人は「なんて可愛い赤ちゃんなんでしょう」
ある人は「こんなに可愛い赤ん坊を見たことがない」
ある人は「きっと天使の生まれ変わりだ」と。
事実赤ちゃんはとても可愛く、まるで天使のようだったのです。
ある場所の人々は、赤ちゃんがすくすくと何不自由なく育つように協力して赤ちゃんの面倒を見ました。
その甲斐あって赤ちゃんは天使のように可愛く、それでいてとても真っ直ぐすくすく育ち3歳になりました。
ある場所には天使のように可愛く、それでいてとても真っ直ぐな3歳の子が居るとある街でたちまち噂になりました。
ある人は「なんて可愛い子なんでしょう」
ある人は「こんなに可愛い子を見たことがない」
ある人は「きっと天使の生まれ変わりだ」
ある人は「神童だ」と。
ある街は、街をあげてその子を大切に育てよう。そのために自分達で出来ることを一生懸命やろう。一生懸命教育しようと努力を重ねました。
その甲斐あってその子はすくすくと美しく聡明で真っ直ぐ育ち7歳の少女になりました。
ある街のある場所には美しく聡明で真っ直ぐな子が居るとある国で噂になりました。
ある人は「なんて可愛い少女なんでしょう」
ある人は「こんなに可愛い少女を見たことがない」
ある人は「きっと天使の生まれ変わりだ」
ある人は「神童だ」
ある人は「神だ」と
ある国は、国をあげてその少女がすくすく育つように、過保護に過保護に守って行こうと決めました。国のみんなが同じ気持ちを持つように少女が産まれた日を記念日にしました。
ある人は記念日には、少女のいる方角を向き、目を瞑り祈りを捧げることにしました。
ある人は記念日に感謝をし、自分の仕事を頑張ると言いました。
ある人は記念日に感謝をし、自分が普通に生活出来ていることを感謝しました。
ある人は記念日だから募金をしようと言いました。
ある人は「記念日だぞ!今日は記念日なんだぞ!それを忘れるな!」と一日中声高に叫んでいました。
ある人はいつもより遅く目覚め愛する人とデートに出掛けました。
ある人は自分の赤ちゃんが昨日産まれた事が嬉しくて喜んでいました。
ある人は「記念日にデートするなんて非常識だ」と言いました。
ある人は「記念日にヘラヘラ自分の赤ちゃんの話をするのは不謹慎だ」と言いました。
ある人は記念日に笑っている奴は処刑して少女に差し出そうと言いました。
少女はある国ある街ある場所で、ただ愛する家族と普通の誕生日を過ごす予定だったのに。
楽しく笑っている家族を処刑されてしまいました。
ただ普通のなんでもない日を過ごしたかったのに。
それでもある場所の人たちの励ましのお陰で少女は徐々に立ち直りました。
時間も手助けしてくれました。
少女はすっかり元気になりました。
しかし、本格的な冬も終わりが見え、チラチラと春が顔を出し始めるこの時期。
そう。少女が産まれた日です。
少女がいつものなんでもない普通の日のように友達と遊んだり、ある場所の人と話したり、仕事を始めたとしてもある国ある街の人たちはそれを忘れさせてはくれませんでした。
その日になればまた騒ぎ出します。
「少女の両親が処刑された日だ!幸せな事は不謹慎だ!」と。


赤郎「昨日見た夢でさぁ、すごい怖い夢見たんだよ」
青治「なに?せきっち夢とか見るの?」
赤郎「見るよ!見るよ!全然見るよ!」
青治「へー!いいね。俺全然見ないんだよね。」
緑郎「あ、俺も俺も。てか見ても思い出せないだけかもだけど。」
青治「あ、そうそう!それな」
黄一「なになに?なんの話?」
赤郎「あ、おはよー」
青治、緑郎「おはよー。」
黄一「おはよー。ほいでほいで?」
青治「夢なんて見ないって話」
黄一「いい加減、現実見ろ。って話?」
赤郎「うん。違う。違うな。そんな話じゃないな」
青治「違ったっけ?」
黄一「違うの?」
緑郎「夢なんて、もう覚えてないって話。」
黄一「自暴自棄?絶望してんの?」
赤郎「違うね。それも違うね。」
緑郎「はて?」
赤郎「はて?じゃなくて。え?そんなにニュアンス変わるかね?一人目でそんなにニュアンス変わるかね?伝言ゲームでも、一人目もう少しニュアンス残ってるよ?」
黄一「じゃあなんなの?」
赤郎「夢見たことが怖かったって話。」
黄一「なまじ夢なんか見たせいで何もかも失っ」
赤郎「違うな。違うんだな。現実で見る夢じゃなくて、寝て見る夢の方ね。」
青治「あ、そっちの方ね!」
緑郎「そっちの方か!」
赤郎「わかってなかったんだ!だとしたら、ここにいたよ、物凄く現実見てる奴と、何かしら絶望してる奴。」
黄一「で、どんな夢?」
赤郎「それが突然自分が世界からいなくな」
青治「あ、赤歩。」
赤歩「やっほ。みんな。あ。」
赤郎「…」
黄一「お前たちほんと仲悪いな」
赤歩「別に私はなんとも思ってないし!」
赤郎「は?俺だって、別に、」
青治「似た者同士なのに。」
緑郎「同族嫌悪って奴?」
赤郎、赤歩「誰が!」
黄一「ハイハイ!それで?」
赤郎「それで?」
黄一「夢の続き」
赤郎「あ、それで自分が居なくなって」
赤松「わわわわわ!そこだけは!そこだけは!」
青治「お!赤松じゃん!」
緑郎「ほんとだ!」
赤松「あ!みんな!ういす!」
黄一「ういす!」
赤歩「ちょっと私!まだ来たばかりなんだけど!」
赤郎「俺だって!」
赤松「んじゃまたいつか!」
赤郎「まだ話途中なのに!自分が!自分が!さよなら!」
青治、緑郎、黄一「じゃあね」
赤郎、赤歩、赤松、跡形もなく消える。
青治「居なくなったね。」
緑郎「そうだね。」
黄一「だね。またいつか。だね。」