いくつになっても、親は親

 

 

  

 

 

 

 

 

母 91歳。本人曰く

「 つまらんようになって 、いけんで~…」

 

身も心も頼りなくなって、何をするのにも

時間がかかるようになったと嘆くので

 

なんの、なんの、家事も畑仕事も手を抜かず

立派なものだと励ましていたのですが

 

ある日、突然、足の痛みで歩くことが困難に … ネガティブ

 

元気印であっただけに、本人も落ち込んで

珍しく弱音も吐くようになったので

 

どうなることかと心配もしましたが

 

三か所目のお医者様の対応に救われたのか

トイレに行くのにも這っていたのが

 

お陰様で、徐々に徐々に回復をして

 

今では、杖を頼りにではありますが

歩けるようになりました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

動けるようになると

ジッとしていないのが母でして

 

昨日も外で草取りを … 滝汗

 

無理をしてはいけないと注意をしながらも

それでも、これこそが母なので

 

やっといつもの母に戻ったと

ホッと安心もできました ウインク

 

いつもの母に戻ったといえば、もう一つ

電話で母が言いました。

 

息子 ( 弟 ) が買い物に行って、まだ戻らない。

 

陽が高い内に早く行けば良いのに

夕方になると食料品が安くなると言って

 

なかなか行こうとしないから …

 

どれだけ安くなるのか知らないけれど

安全の方が大切なのに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いくつかのトンネルを抜けて

隣の県まで買い出しに行った弟が戻るのが

 

陽が落ちてからになることを

とにかく心配をしている姿こそが

 

いくつになっても親は親だと思わせる

心配性の母らしいとプッとなりながら

 

お腹が空く時間に、買い物に行っているから

きっとあれもこれもと、たくさん買って帰るから

 

お箸の用意をして待っておくようにと

伝えて 二人で アハハと笑う♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても … と思うのは

 

良いことと悪いことは隣りあわせ

 

物事 全て 裏表

 

 

この冬の実家地方は

これまで見たことがないほど

雪が降らない冬でした。

 

否応なく、やらざるを得ないのが

重労働の雪かきなので

 

高齢の母にとっても

その身を案じる私にとっても

 

雪が降らなくて良かったと

喜んだ冬となったのですが

 

今になって思うと

 

全身を動かすことになる雪かきが

母の体の衰えを、阻止してくれていたのかも。

 

雪かきがなく、ゆっくり 一冬、休んだ母が

 

春になって、突然、畑仕事を始めたことが

膝の痛みを生じさせたのだろうと想像すると

 

嫌だと思うことの裏に

 

良いことも隠れていたのだと気が付ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっと気になっている

ゴリ君のお母様のことだって

 

いつまで制限をしているのだと

恨めしく思っていた、お見舞いや面会も

 

もしも制限がなく自由であったなら

 

他の方の面会を目にするたびに

来ない夫、もう来てくれない夫を思って

どれだけ心が傷つくか …。

 

どうしてこんなに長く必要なのかと

不満に思っていた入院だって

 

突然、家族が消えた家にいるよりも

離れた場所にいる方が、少しでも気がまぎれるし

 

独りだと作る気も、食べる気もしない食事も

足が不自由では困る入浴だって

 

病院にいるからこそ助けてもらえるし

 

母の身を案じながらも、常に、そばに

いてあげることができない、子ども達にとっても

 

人の目と手のある病院の方が、安心できるから

 

 

運が悪いと思わずに

運が良かったと受け取れば

 

 

 きっと誰もが救われる …