母が、このセリフを言った日は …
今日は、夫の爺やがお休みだったので
前から気になっていた家のことを
手伝ってもらいました。
一つは、重い家具を動かしてもらって
書類やらなにやらを、思い切って
さっぱりと処分してしまいました。
ほんの一角のことですが
気持ち的にはスッキリしました
もう一つは、鳥が運んできたのでしょうか?
台所の軒先に、いつの間にか芽を出していた南天を
抜いてしまうのも可哀そうだと放っていたら
すくすくスクスク、あっという間に大きくなって
私の背よりも高くなってきたので
根を掘り出して、もっと広い場所へと移動しました。
南天は、難転 = 難を転ずるに通ずるとして
縁起が良い木とされているそうですから
新しい場所で遠慮なく育てと
願いを込めて …
ここ数日、母の声に元気がなかったのは
父のイトコの奥さんが、亡くなったからです。
家も近所の父とイトコは、子どもの頃から連んで
時には仲良く、やんちゃもしたと聞きました。
互いの子ども二人も、年が同じで
特に私とМちゃんは、部活も同じだったので
中学までは、常に一緒に行動しました。
父が突然に亡くなってしまった日
Mちゃんのお父さんは、泣きながらうちに来て
どうしてだ~と、しばらく動かなかったと聞いたのに
まさかその日の夜に、そのMちゃんのお父さんまでもが
遠くに旅立ってしまうだなんて
誰が想像できたでしょうか …
いくら仲が良くても、同じ日に逝かなくても …
久しぶりに会ったMちゃんと私は
互いに互いの悔やみを述べて、泣き笑いしたのですが
おばさんと母も、同じ日に夫を亡くした同士
私には分からない、通ずるものがあったのでしょう。
おばさんは時々、母を訪ねて、うちに来てくださいました。
やがて、おばさんが体調を崩し、1年以上の入院の末
帰らぬ人となったことを、知らせた時の母の声は
不安にあふれた、小さな小さな声でした。
お母さんは、おばさんの分まで
元気でいないとダメなんよって、私が言うと
元気でいられるかなぁ~… と言った後
さびしい … と、つぶやいた母が
葬儀も終わった今日の電話で言いました。
愛彩!いつも電話を、ありがとうな!
この声を聞くと元気が出るんよ!
元気が出ると、わざわざ言うということは
本当は元気がないということですよね。
お母さん …。
もしも本当に少しでも、私の声で元気になるなら
電話なんてお安い御用!
明日も、明後日も、その次の日も、その次も
ずっと電話をするからね!
声を聞かせて!
それは母ではなくて、娘の私の願いです