R&Jに着きキリトに電話した。
待合音が鳴る。
待合音が鳴る。
『もしもーし』
「キリト?
店に着いたんだけど」
店に着いたんだけど」
『OK!
今行くから』
今行くから』
スマホをカバンにしまう。
わたしは腕を組んで空を見た。
わたしは腕を組んで空を見た。
犠牲…かあ。
ケント、犠牲になったのはわたしじゃなくてキリトなんだよ。
ケント、犠牲になったのはわたしじゃなくてキリトなんだよ。
キリトは日本人でもモデルとして海外で活躍出来る位の器があった。
アイツはモデルをやってる事に誇りだって持ってた。
アイツはモデルをやってる事に誇りだって持ってた。
それを私が潰してしまったんだ。
「お待たせー、カナメ!」
だから…
これからはコイツの望みを少しでも叶えてやりたい。
店のエレベータから最上階に向かうと扉がひとつしかないフロアに着いた。
セキュリティーキーでロックを解除すると正面に大きな窓がありその前にデスクが一つ、周りを見渡すと沢山の服や宝飾品でだだっ広い部屋が埋め尽くされていた。
わたしはもの珍しくてキョロキョロした。
キリトはくすっと笑って、
キリトはくすっと笑って、
「ここでオレ仕事してるんだ」
「へー」
デスクの上に散りばめられたデザイン画を手に取って見る。
「キリト…モデル辞めて、後悔してない?」
「え、後悔?
オレ、バカだったしこうでもしないと留年しちゃうからさー」
オレ、バカだったしこうでもしないと留年しちゃうからさー」
「わたし、カイトから辞めた理由聞いたんだ」
「あ、そう…。
んー…後悔はないよ。
自分が納得して辞めたからね」
「!?
納得って…
アッシュの事がなかったらキリトはモデルを続けてたでしょ!?」
「それはそうだろうけど…
オレ、モデルの仕事も好きだけど今はこの店も好きなんだ。
オレ、モデルの仕事も好きだけど今はこの店も好きなんだ。
好きなモノ作って、お店のみんながいて、
モデルの時とは違った楽しさがあるんだよね」
モデルの時とは違った楽しさがあるんだよね」
拍子抜けな回答にわたしはキョトンとした。
「それにマスコミやファンに追い回される事なく自由に外を出歩ける様になったしね。
これからカナメちゃんと外で手を繋いで歩けるならむしろ辞めてよかったかも」
これからカナメちゃんと外で手を繋いで歩けるならむしろ辞めてよかったかも」
にこっと笑うキリト。
わたしはふっと笑った。
わたしはふっと笑った。
「わたしは手なんて絶対繋がないけどね」
嫌味っぽく言ったらキリトが慌てて「何で!?」
と言ってきて余計からかいたくなった。
と言ってきて余計からかいたくなった。
わたしは肩の荷が少し下りた。
デザイン画を元に戻すとキリトのスマホがが鳴った。
「もしもーし。
…え、カナメ?いるけどー?」
…え、カナメ?いるけどー?」
「?」
名前を呼ばれてわたしは振り返った。
「カナメ、カイトさん」
キリトがスマホをスピーカーモードにしてわたしに差し出してきた。
「カイト、なに?」
『カナメ、ケントと最近会ったか!?』
「え?
ケントならさっき一緒に居たけど…」
ケントならさっき一緒に居たけど…」
キリトがその言葉に反応する。
チッとカイトの舌打ちが聞こえた。
チッとカイトの舌打ちが聞こえた。
『キリトとの事を話したのか?』
「…うん」
『そうか…
アイツさっき、今入ってる仕事でモデル辞めるって事務所に言いにきたらしい』
アイツさっき、今入ってる仕事でモデル辞めるって事務所に言いにきたらしい』
「…え?」
『もう続ける理由がなくなったって。
まぁ、お前との事だろうから何とか説得してみるが…
まぁ、お前との事だろうから何とか説得してみるが…
とにかく今から事務所に戻らないといけないから切るぞ。
じゃあな!』
じゃあな!』
電話が切れた。
わたしは呆然とした。
わたしは呆然とした。
「ケント、モデル辞めちゃうんだ。
もったいないね」
もったいないね」
「…ごめんキリト、わたし…
帰る!」
帰る!」
「え!
カナメちゃん!?」
わたしは部屋を飛び出した。
