ここまでで「分かった気はするけれど、ではどうすればいいのか」という感覚が残っているかもしれません。


このテーマは理解した瞬間に、行動が一変するものではありません。


だからこそ、やろうとしすぎないことが重要です。

変えるべきなのは、振る舞いではなく捉え方の順番です。



ステップ①感情と正しさを分けて捉える


子どもの言動を見たとき、

母の中には二つの反応が同時に起きます。


一つは感情。

苛立ち、焦り、不安、怖さ。


もう一つは正しさ。

「それは違う」

「今教えるべき」

「放っておけない」


これまでは、この二つが絡まったまま一気に言葉になっていたはずです。


まずは、分けて眺める。


「私は今、苛立っている」

「私は今、不安を感じている」


その上で、「正しさを使いたくなっている」と言語化してみる。


正さない必要はありません。

言わない必要もありません。


ただ、混ざっていることに気づく。

それだけで関わりの質は変わり始めます。



ステップ②「正したくなった瞬間」を自覚する


正したくなる瞬間には、必ず引き金があります。


だらしなさを見たとき。

返事が適当だったとき。

感情的な態度を向けられたとき。


そしてその直後に、母の中で浮かぶ感覚があります。


「このままではまずい」

「今止めないと」

「放っておくのは無責任」


この感覚こそが、行動を決めてきた正体です。

ここでやるのは、止めることではありません。

気づくことです。


「あ、今、正したくなった」

「今、不安が跳ね上がった」


そう認識できたとき、母はすでに反射ではなく選択の位置にいます。



ステップ③介入ではなく、境界を選ぶ


正したくなったとき、母には二つの選択肢があります。


一つは介入。

行動を変えさせる。

考えを修正させる。


もう一つは境界。

「それはあなたの課題」

「私はここまで関わる」線を引くこと。


境界を選ぶとは、突き放すことではありません。


母の不安を子どもの行動に

持ち込まない、という選択です。


たとえば、

助言はするが、結論は委ねる。

心配はするが、管理はしない。


ここで大切なのは、うまくやることではない。


失敗してもいい。

言い過ぎてもいい。


ただ、「今、私は介入したのか、境界を意識したのか」それを後から振り返る。


この繰り返しが、

母の立ち位置を静かに変えていきます。


できるかどうかは、問題ではありません。

気づけたかどうか。


思春期の子育ては、正解に近づくプロセスではなく、自分の反応を更新していく時間です。


次章では、ここまでの内容を束ね、母が持ち帰るべき視点を整理します。


そして最後に、この世代の母へ向けた一つの救いを置きます。

https://note.com/hapihapi7/n/ne2f267afded1