罪悪感を抱えながらも、
「もう終わったこと」と自分に言い聞かせようとする母は少なくありません。

それでも、気持ちはきれいに片づいてはくれない。
合否は確定し、次の話題に進んでいるはずなのに、心だけがそこに置き去りにされている感覚が残る。

この“離れられなさ”は、
未練や弱さではありません。


母の中で、
結果に託されていた何かが、
まだ行き場を見つけられていないだけなのです。

合否が出たのに、心が終わらない理由


受験が終わると、
外側の時間は一気に先へ進みます。

進学先の話。
次の生活リズム。
新しい環境への準備。

周囲は「一区切り」を前提に、
自然に次の段階へ移行していきます。

けれど母の内側では、
同じ速度で時間が流れていません。

なぜなら受験期、
母の心は「結果が出るまで続く時間」を
生きていたからです。

終わりが見えないまま、
緊張を保ち、判断を重ね、
子どもの様子に神経を張り続ける。

その時間は、
結果が出た瞬間に
自動的に切り替わるものではありません。

母の心は、
「終わったあと、どうなるのか」を
想定しないまま走り続けてきた。


だから結果が出たとき、
目の前の出来事は終わっていても、
心の中の時間だけが、
行き場を失ったまま残ってしまうのです。

ここで起きているのは、
出来事への執着ではありません。

母が長いあいだ引き受けてきた
役割、緊張、期待、抑えてきた感情。
それらを、どこに置けばいいのか
まだ分からない状態です。


「もう考えても仕方ない」
「前を向かなければいけない」。

そう分かっているからこそ、
この感覚は、言葉にしづらい。

誰にも説明できず、
誰からも回収されない。

その結果、
母は次の話に進めない自分を
ひそかに責め始めます。

けれど、ここで理解しておくべきことがあります。

心が離れられないのは、
母が過去にしがみついているからではありません。


心が、まだ“戻る場所”を持てていないだけなのです。

次の章では、
多くの母がこの状態を
「執着」「未練」と誤解してしまう理由を取り上げます。

そして、
なぜそれが的外れなのかを、
構造から明らかにしていきます。

この感情は、
排除すべきものではありません。

正しい位置に置かれたとき、
それは母を縛るものではなく、
次の時間へ進むための通過点になります。



◎ここから先は…


⏫では、結果に揺れる感情の正体を


⏫では、罪悪感が生まれる構造を、


そしてこの記事では、

「終わったはずなのに離れられない理由」を扱っています。


この先の有料部では、

この記事を単体で終わらせるのではなく、

これまでのすべてをつなぎ直し、


母の感情・罪悪感・執着を

どこに置いて生きていけばいいのかを

一本の線としてまとめていきます。


「前に進めない母」の話ではありません。

自分の人生に戻る母の話です。


https://note.com/hapihapi7/n/n24b0505bca85