父は、ますます最近、認知機能低下が顕著だ。


姉と電話で話すが、即座に忘れる。


母「お姉ちゃん、何だって?」


父「すげー、しゃべりまくるから、わかんねーよ!確か、新しいラーメン屋にラーメンを食べ行ったとか、言ってたな。」


実際は、夢庵で、お蕎麦を実食。


素晴らしい記憶力なんじゃ……

共通点は、麺、という事しか、合ってない…




今夜の夕飯は、おでん。


母「お父さん、黄色いカラシとって!」和がらし。


父「黄色いカラシって、なんだ?黄色いカラシって、どこにあるんだ?ないな、ないよ、ない。」

テーブルを見渡す父。


ないなぁー、と諦めて座る父。


あるわけないやーん、冷蔵庫だよ!と、私が取りに行く。目の前に出すと、


父「あっ、これが黄色いカラシか。何に使うんだ?」


→振り出しに戻るチーン


自分のグラスを手に取り、うーん?んー?と首どころか、頭をしっかり、かしげている。

父「これは、誰のグラスだ?んー?俺かぁ?」


→忘れちまったかぁー、5分前まで使っていたよ。


夕飯も終わり、私がビールをプシュッと開ける。


父「あっ、あっ!」

と叫ぶ。


私、びっくりして、どうしたの?と尋ねた。


父「お前、風呂入って来いよ!」


滝汗わざわざ、あんな大声出す必要あった??


心臓に悪いわ!!なんなら血流低下して、腎臓にも悪いわ!→単なる言いがかり。


父の頭のネジは今、何本残っちょるの??神様…


茶碗洗わなきゃ!と洗い始める私。


父が隣に来た!手には雑巾を握っている。


ま、さ、か!!


私「それは、雑巾だよ!茶碗の布巾は後ろだよ?」


父「あぁ、そうか。これは雑巾だったよなー。」


と持ち替えてくれた。


雑巾で皆の茶碗を拭かれたら、たまらーん滝汗



父が茶碗を拭いてくれる。なんだか、可愛くて、嬉しいし、愛おしい。


しかーし、母。


母「お父さん!あんまり真面目に丁寧に茶碗を拭くのは、ヤメナヨ!お父さんの手の汚れが、布巾に、染み込んじゃうから!テキトーにねデレデレ


と、皮肉まじりニヒヒしかし、父には通じなかった。


父「俺はな、丁寧で真面目だから、そんなテキトーには、出来ない!」


私「いや、言い返すとこは、そこじゃない。」


父「え!なんだって!?」







右側は、富士山。うっすら、消え入りそう…