いい映画を見た後って本当に幸せな気持ちで満たされますね。
韓国映画『花、香る歌』を観てきました。
女性がパンソリを歌うことはご法度だった朝鮮時代に
初めて女の歌い手になった人の物語です。
10年前、韓国で初めて生でパンソリを聴いて
不覚にも涙したことが昨日のことのように思い出されます。
映画の中で聞くパンソリでここまで感動するとは思いませんでした。
幼くして親を亡くし、妓生の館の下働きとして預けられた少女が
ある日、広場で偶然耳にしたパンソリに
自分の人生と重ね合わせ、ぽろぽろと大粒の涙を流します。
それを見たパンソリ塾の師匠シン・ジェヒョは
「思い切り泣け、そして後から笑顔になれるのがパンソリだよ」と
話しかけます。
このとき少女チェソンは自分もパンソリの歌い手になるんだと
心に決めたのです。
ストーリーを書くと最後まで行ってしまいそうなので
この辺で・・・。
主役のチェソンを演じるのは
アイドルグループ Miss A のボーカルだとか・・・。
K-popの歌手が発声の違うパンソリに挑むということで
血の出るような努力をされたのではないでしょうか?
だんだん声が出て情感がこもる様になる所も見どころでしょうね。
下の写真は劇場で頂いた絵葉書ですが
映画のラストシーンを切り取ったものです。

景福宮の落成記念の宴で
見事に春香を歌い切り、時の権力者興宣大院君から
歌うことを許されたけれど、
美しいチェソンは側室にされてしまいます。
恋しい師匠に会えない日々が何年も続きます。
やがて興宣大院君の失脚と共に自由の身となったチェソンですが、
一目でも早く師匠に会いたいと
大雪の中を進みます。
懐かしい師匠の元へ着いた時には
すでにそこに主はなく、呆然とする悲しげな表情のチェソンです。