昨夜は3年に一度の満月だそうで
7時過ぎに散歩に出かけたら大きくてまん丸の月がオレンジ色に輝いていましたねえ。
何かいい事が起りそうな、得した様な満たされた気分になりました。
昨日は一昨日より幾分凌ぎやすかったので『あん』を観に行って来ました。
友人は「K子さんは秦くんの声が聞けたら十分じゃない?」なんてひやかしましたが
映画ってそう言うもんじゃないだろうがっ!
いつもは空いている映画館なのに
昨日はほぼ満席。
ステージだったら大喜びする前から5列目・・・・。
こんなに前で映画を観る事になるなんて!
きちんと向き合えばその席もまあ違和感なく見る事が出来ました。
しかしながら、隣の席のばあちゃんが
家のTVを観ているるように「ああ~」とか「また来た」とかあいのて入れるんで
それには参っちまいましたがね(笑)
川瀬監督が公開初日に舞台挨拶にこられたそうです。
数々の受賞に輝く彼女ですが
自分の感覚では難解でうっとおしい感じがぬぐい切れず
今まで一度も見ていませんでした。
この映画を観て、やはり世界が評価した監督だと認識を新たにしました。
社会派映画の1本ですが、観る人をうなずかせるものがありますね。
ハンセン病患者差別をめぐる日本映画 は幾つかありますが、
被差別者と周囲の人びとが偏見を脱していくことの難しさ、
また、その人たちの生き様、静かな厳格さを見つめている映画です。
監督はかなり厳しい方だそうですが、
主演の樹木希林さんはもとより
脇を固める市原悦子、憎まれ役の浅田美代子と芸達者ぞろい。
小さなどら焼き屋の雇われ店主の永瀬正敏が素晴らしい。
あんなに自然に感情表現できる俳優さんがいるんだと、嬉しくなりました。
冒頭の風に揺れる満開の桜、
患者施設の森の静けさ、ゆったり流れる時間、
この美しさが川瀬監督の美しさでもある思いました。
こちらでは遅い公開になりましたが
まだの方は是非ご覧になって下さいませね。