1週間前の月曜日、ララポートのTOHOで『終戦のエンペラー』を観た。
昭和20年8月の原爆投下の瞬間から始まるこの映画は
私のカラカラ頭には少々荷が重かった。
監督は、『真珠の耳飾りの少女』のピーター・ウェーバー
主演のフェラーズ准将に、人気海外ドラマシリーズ「LOST」で高い評価を得たマシュー・フォックス・・・と言われても知らない人が多いかもしれない。
マッカーサー元帥にはサントリーBOSS「この星の人間は・・・・」でお馴染みのトミー・リー・ジョーンズ
アメリカ映画でありながら
西田敏行、火野正平、片岡孝太郎、この5月に亡くなった夏八木勲
桃井かおり、中村雅俊、伊武雅刀と言う豪華俳優陣。
戦争責任は誰に有るのか、
誰がこの戦争を仕掛けたのか・・・・。
マッカーサーの命令により天皇の戦争責任について調査を始めるフェラーズ准将だが、天皇の元側近たちはなかなか口が重い。
外国人にはとうてい理解しがたい戦犯たちの自決と
天皇を戦犯とすると暴動が起きそうな状況の中、フェラーズは証言を集めに奔走する。
そうこうするうち、彼にも天皇の人となりが分って来る。
御前会議で降伏は絶対反対という意見と、すべきとの意見が真っ二つに割れ
最終的に戦争を終わらせたのは天皇の人民の幸せを願う言葉だった。
フェラーズ准将の報告より
戦争を起こした責任の所在は不明だが終わらせたのは天皇であるという結論になり、マッカーサーは天皇に面会を求める。
天皇は感情を表に出さず、国民の安寧を願い、一切の責任を取る覚悟もある潔さも見える。
側近から神である天皇の目を見てはいけない、触れてはいけない、握手をしてもいけない
そんな要望も無視しマッカーサーは天皇と握手をし並んで写真を撮った。
人間天皇を威厳があり、魅力的な人物に表現されていて
なかなか感動的な映画だった。
実は・・・、
このフェラーズ准将には
アメリカの大学で知り合った日本人の恋人がいて
彼女の住む静岡を避けて爆弾を落とせと言う命令を下した。
なんと言う身勝手さなんだ。
この手の映画にラブロマンスは必要なのか?