年末に『スーパーダンガンロンパ2』をクリアして、
続けて『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』を
年明けに集中してガーッと最後までやってしまいました。
目が疲れた……
私がプレイしたのはいずれもニンテンドーswitch版です。
このシリーズは、
優れた才能を持つ高校生が外界と隔絶された場所に閉じ込められ、
デスゲームを強要されるという物語です。
ジャンルはハイスピード推理アクションとのこと。
タイトルに惑わされるのですが、このシリーズは
『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』
↓
『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』
↓
ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-(アニメ)
↓
『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』
という流れで繋がっている感じです。
ざっくりあらすじを読みましたが、アニメ版そのものは未視聴。
アニメを知らなくても「V3」をプレイするのに支障はなかったと感じます。
続編が出るたびタイトルが意味不明に変形しているなと思っていたのですが、
『ニューダンガンロンパV3』というタイトルに関しては、
作中に「ふーんなるほどー」と思わされる部分がありましたが……
突っ込みたいけど、どう突っ込んでいいかわからない。
謎解きでは詰まることもなく攻略サイトも見ずに進められたのですが、
学級裁判パートの様々なアクションが苦手です。難易度低でも苦手です。
やり方が判っていても反射神経が鈍いのでなかなか先へ進めず
ストレスが溜まっていくという仕様orz
早く先を読みたいのに、こういうので詰まるのは嫌だ……
トリッキーに動く文字と、湧いてくるピンク単語、大声台詞が憎い~(泣)。
物語だけをじっくり読みたい人のために、難易度極甘設定を下さい……
作中、映画やゲーム等の細かいパロディが散りばめられていましたが、
元ネタがわかるもののほうが少なかったのです。
ブレインドライブがほとんどアウトランで草。楽しい。
BGMがマジカルサウンドシャワーのノリなのは絶対わざとだろ。
あと声優の顔ぶれが異様に豪華。
ところで、V3の評価は賛否両論らしいです。
さもありなん。
とはいえ物語として読み応えはありますし、
キャラクターには目が離せない魅力がありました。
ところで、バグなのかなんなのかプレイ中いきなりゲームが停止
するという事態が3回ほどありました。
他にも音が乱れたり、動作が不安定だったこともしばしば。
なので、こまめにセーブして進めることにしていました。
ダウンロードしたソフトですが、私のswitchに入っている他のソフトで
そういうことはないし、V3の不具合でしょうか。
以下、シリーズ全てを含むネタバレありの感想を書きます。
未プレイの方はご注意下さい。
何も知らない状態でプレイしたほうが面白いので!
***************************************************************
↓これ以降、ネタバレあり。
本編エピローグまで完了。
解放されたサブゲーム的なものは未プレイ。
チャプター1~5までは面白く、チャプター6~エピローグまでは不満、
という評価が主流らしいですね。
私もまぁ、その意見にはだいたい賛成かもしれません。
物語は外連味全開だけど、それがダンガンロンパの醍醐味でもある。
しかしV3は、いかにしてプレイヤーの意表を突いて最後に突き放すか、
ということをメインに考えて作られているのではないかとすら思いました。
チャプター6で主人公達は
「ダンガンロンパはフィクション」
「これまでの登場人物もお前達も虚構のキャラクターでしかないのだ」
という事実を急に突きつけられてしまいましたが、
メタ展開なのはまぁやり方次第で面白くもなるし、別に構わないです。
が、やはりアレでは不完全燃焼でスッキリしない。
V3で嫌だったのは、
◆偽証
そもそも裁判で嘘をつくこと自体が嫌。システムが嘘を強いるな。抵抗感が半端ない。
◆推理に必要な情報の隠蔽が、実は序盤であったんだよという種明かし
これをやられるともう正しい推理はできない。
◆ジャッジの不正
裁判官役が真犯人を知っているのに別人を処刑するのは重大な反則。
こんなルール違反をされたらゲームが成立しない。
チャプター1の事件の真相がチャプター6で暴かれる手遅れ感全開状態がもやもやする。
最初の犯人は本人の自覚なく冤罪で、運営側によって不当に殺されたということじゃないか。
そしてきわめつけは、
◆記憶の改竄と上書き
これがあると物語が根本から覆るし、本当になんでもありになってしまう。
最初から最後まで何を信じていいかわからず、
あれも嘘これも嘘なら、そもそも話として成立していないじゃん的な苛立ちが生じる。
しかしフィクションだからなんでもありと言われても、
キャラクターに扮しているという設定の人物が死亡すること自体はリアルらしい。
外の世界の「視聴者」はフィクションを見ているという態なのに、
リアルな高校生が自ら志願してオーディションを通過して、記憶を消して
フィクション内のデスゲームのキャラクターをいわば「演じている」のなら、
あれって「視聴者はリアル殺人事件を見て楽しんでいる」ことになるのでは?
普通に犯罪では?
更に、望んで参加したと言いつつも、全員がコスチュームを与えられる前のシーンでは
「突然さらわれた記憶がある」「自分がここにいる理由が判らない」
「過去のデスゲーム事件を知識として知っているっぽい」
といった感じで描かれており
「このゲームに参加できるんだヤッター!」という空気感はない。
冒頭から明かせない情報だから伏せていたと言われればそれまでだけど、
学園空間と、そこで起こった事は本当にフィクションなのか?という疑惑も浮上する。
でも「どこまでが本当でどこまでが嘘か確認するすべがない」
という設定を種明かしの段階で加えられてしまった時点で、
プレイヤーの考察も迷宮入りせざるを得なくなる。
いつまでももやもやして心に残るという点では、成功していると思います。
個性的でアクの強いキャラクターは一緒に過ごしているうちに愛着が湧いてきます。
作中「おしおきされるのは自業自得」という人がほとんどいなくて、
そこそこ残酷凄惨描写な処刑が、心にじわじわくる。
極悪な奴が悪あがきをして破滅してざまーみろって流れからのおしおきなら
スカッとするのに、そういった方向の判りやすい爽快感はほぼ得られない。
イイ奴がいなくなって悲しいという気分になるシーンのほうが多かった。
●キャラ別の感想
赤松楓
今回は女子が主役だ! と思わせてからの
「実は犯人→主役交代→死亡」という流れの逆転劇。
あんな短い時間で殺人装置を設置するのはスゴイ。
最原気づけや。
あんなの成功するのか?と思っていたら失敗していたという。
死に様が惨すぎる。薄幸な悲劇のヒロインだった。
最原終一
最初の声の印象で「男装している女子」疑惑が私の中に浮上。
林原めぐみさんの男子声は初めて聴いたかも。
下まつげが気になる。すげぇ気になる。
既に頼りない感じの男子という印象が心に焼き付いていたし、
チャプター1で消えるのかと思っていたのに、まさかの主役。
帽子を取ったら立派なアホ毛が出てきて「あ、主人公だ」と思った。
捜査に関係がなくても水着シーンを覗きに行く程度に男子だったw
百田くんとのイチャイチャがけっこうツボる。
百田解斗
どういう髪型なんだ?と、まじまじ見つめてしまった。
宇宙飛行士のはずなのに熱血バカ、でも割といい奴。
チャプター5で死にそうだなと思っていたら案の定。
「プレス機で潰されたらしいけど死者不明」のくだりは普通にドキドキした。
エグイサルには変声機システムがあるのか?
搭乗している時の演技力高すぎ。
最初は百田と王馬のアルターエゴではないかと疑っていた。
病死したため残酷描写がなくモノクマが悔しがる流れで少しだけ救われた。
星竜馬
声が渋い。
天海蘭太郎
影が薄い。
獄原ゴン太
厄介なところはあるが純粋でいい子だったので、死に様が辛すぎる。
電脳世界での記憶が消えたのはゴン太も王馬にとっても想定外で、
もし記憶を保ったまま学級裁判になったら動揺を隠し通せず即バレだったかも。
王馬小吉
最初から最後まで本心を見せなかったし、
こってりとした悪役を演じていたのでどうしたって印象は悪くなる。悪顔怖い。
自ら望んでプレス機で死ぬのが壮絶すぎる。
が、あれって潰される直前で毒死したかもしれないし、
本当の犯人が百田か春川かは誰にも判らないのでは?
(遺体を解剖すれば判明するかもだけど現場に科捜研的なシステムはないし)。
その点で既にジャッジは不成立。
下野紘さんの芝居がたっぷり聴けて楽しかったな。
真宮寺是清
見た目も言動も怪しくて、予想通りやらかしやがったなという印象しかない。
キーボ
名前が希望なのは意味があるのかな?と最初から気なっていた。
アホ毛が目について仕方かなかったけど、やはり意味があったんだ。
最後、武装解除されたはずなのに即おしおきモードに入れたのは何故。
3人が生き延びたのは外の世界の意向?
それとも消えたはずの自我によるもの?
東条斬美
スーパーメイドさん兼総理大臣というわけのわからん存在。
プール禁止だけでなく体育館自体が閉鎖されていると思っていたから少し惑わされたけど、
情報を整理して消去法で犯人特定容易。だけどロープウェイは思いつかないわー。
夢野秘密子
めんどい女子。彼女が最後まで生き残るのは意外だった。
春川魔姫
殺伐とした空気をまとった鋭利な女子が百田によってクールにデレるくだりが好き。
二人がラブラブするところまで見たかったなー。
最原と百田と3人でトレーニングするシーンもかわいい。
茶柱転子
なんであんなに秘密子にご執心だったのか、きっかけはあったのかな?
ついさっきまで喋っていた子が突然被害者になって喪失感が襲ってきた。
白金つむぎ
影の薄いコスプレイヤーと思わせておいて、全ての元凶。
作中、盾子の姿が挿入された時点で、白金が黒幕なのは意外ではなくなったな……
実在の人物のコスプレをすると拒絶反応が出るという設定は
「ダンガンロンパはフィクションなのだ!」と声を大にして主張する伏線か?
でもそれすら嘘かもしれないし、もうなにも信じられんわ。
夜長アンジー
彼女の宗教的洗脳が普通に怖いし厄介。
しかし純粋な意味で彼女の宗派に取りこまれたのは、
結果としては依存しそうな秘密子と純粋なゴン太だけだったのか。
入間美兎
口を開けば猥雑な台詞ばかりの悪口雑言マシンガン。
自ら嫌われにいっている代表みたいな人だけど、
強気に出られると途端に弱腰になるという残念チャームポイント?もあり、
なんとなく憎めないところもある。
電脳空間のアバターはみんな可愛かったなぁ。
ということでキャラクターの魅力で最後まで一気にプレイしました。
総合的にみて楽しかったのでした。