先日switch版が発売された『ドキドキ文芸部プラス!』
イラストやタイトルから受ける印象はほんわかした美少女ゲームなのですが、
実際の内容は、その見た目からは想像もできないような
ホラー展開になるノベルゲーであるといった紹介がなされており、
気になっていたので、そそくさとDLしてプレイしてみました。
外国のチームが制作した、日本の高校?の文芸部を舞台とした世界観。
多少の誤字はあれど、翻訳内容にほとんど違和感はなかったかな。
文芸部の一員となった主人公(男)は、
モニカ、ナツキ、ユリ、そして幼馴染のサヨリといった4人の美少女と
互いに詩を書いて見せあいながら、交流していくことになります。
最初のうちは、少女達とほんのりしたやりとりを楽しむ、
多少退屈な、ほのぼのした平和的な内容なんですが……
話を読み進めていくうちに、歪みの片鱗がチラチラ見えてきて、
そのうち登場人物の一人が深刻なカミングアウトをして、
まずい流れだぞ?と思ったらすぐに、案の定な闇展開に――
「いくらなんでも展開が早いな!?」
と思ったら、え。うっわ。
そうくるか……
しかしコレ私が想像していたホラーとはちょっち違うw
興味ある方はぜひ実体験してみて下さい。
内容紹介でもゲーム内でも、
「このゲームにはグロテスクな表現が含まれます」的な文章が
くどいほどに表示されて注意喚起してくるのですが、
美少女ゲームのふりをして急にドーン!のほうが
不意打ち効果が絶大で衝撃度が強いのではないかと思いました。
あっ、でもそれだと悪質な罠になっちゃうのか。
有料のゲームでそれはまずいか。
もともとはフリーゲームらしいけど……
ほのぼの恋愛ものだと勘違いされても困るからこそ、
あえて最初からホラーであると紹介しているのでしょうか?
そもそも、普通の美少女ゲームなら私は買わなかったし。
ところで、文字が極小です。ちっちぇー!目が痛くなるぅー!
拡大もできませんので(不親切設計)、
switchライトなど小さな画面でプレイする場合、
細かい文字がきつい人は覚悟が必要です。
以下はネタバレ感想になりますので、未プレイの方はご注意を。
余計なことは何も知らずにプレイしたほうが恐怖を味わえますわよ。
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初回プレイの感想・ヤバい奴しかいない。
予め「ホラー」と知っていたし、身構えながら物語を読んでいたので
何があっても心の準備はできており(笑)、
話の流れからサヨリの自害は予想できる展開ではありました。
(最初「親友だ」の選択をしたので翌日死ぬのはわかる、
でも後からやってみた「好きだ」と言ったときの展開のほうがよりきつい)
死者が存在を削除されて強制的に新規プレイとなった挙句、
じわじわ世界がバグり続けて、画面がノイズで乱れまくったりして、
「これゲームの演出だよな?」と理解しつつも不安になりました。
ざわざわする、というか。
ざらついた気分になる、というか。
落ち着かない気持ちになるというか。
次に、ヤンデレなユリが突如刃物で自決して、
強制的にその死体と長い時間を過ごさせられるイベントが、
普通に気持ち悪かったですねぇ……
私は何を見せられているのかと。
ソフトを終了して再度立ち上げても変化がなく、
淡々とAを押し続ける作業しかできないというのが、とにかく心にくる。
(後から考えると予め未読スキップ設定にはできたのかな?
初回プレイで未読スキップONにする人はまずいないでしょうが)
その後、ラスボス的立ち位置にいるモニカ空間に閉じ込められて、
セーブロードが不可になった時は「詰んだ?」みたいな
ゲームが進まなくなる状況に陥り、しばらく悩みましたが、
作中に「キャラクターを削除した」的な台詞があったので、
ああ自分でそういうことをすればいいのねとひらめき自己解決。
モニカに罵倒されつつ、彼女のいない新しい物語が始まるものの、
話は不安定な進行のまま削除されまくりのエンドロールへと突入。
「……えっ、これで終わり? 短っ!」 ←終わった直後の感想。
ここまでは、評判や攻略などは一切見ずにやりました。
進行不可となったゲームをとりあえずリセットして、
「はて、あとはどうすればいいのかな?」と思ったものの、
エンディングさえ見ちゃえば、その後のお楽しみ的な収集要素は
私的には面倒なので(根性ナシ)、アッサリ攻略方法を検索。
そこでスペシャルエンドがあるという情報をゲットし、
その条件を満たすべく再度プレイ開始。
スキップ機能があって良かった~。
サクサク進んで、特に滞りなくスペシャルエンドまで到達。
うーん、通常エンドとあまり変わりないのね。
さて、あとはサイドストーリーを読むだけか!
と思ったのですが、
作中で表示されたはずの画像の一部がリストに載っておらず、
さらにサイドストーリーは6つあるはずなのに
4つしか解禁できていないことに気づきました。
あれ? 何故!?
攻略サイトにサイドストーリーのアンロック方法の記載はなく、
しばらくごねごね本編をプレイしていたら、自己解決しました。
スペシャルエンド到達の条件にある10枚の画像は、おそらく
「サヨリが自決する前までに集めないとリストに入らない」みたいです。
なので改めて詩を書く前でセーブロードを繰り返してリストを埋めたら、
それと連動してサイドストーリーもアンロックされました。
ちなみにリストを埋めていなくても本編で画像が表示されていれば、
スペシャルエンドには到達できていました。
うん、だから「見たはずの画像がリストに入らないのは何故?」
で少し手こずってしまったというわけです。
ここまでやって、データ回収率87パーセント。
100パーセントまではたぶんやりませんだるい。
物語が短くてすぐ終わるので、正直コスパはあまり良くない……
しかし、今までにない不安定な恐怖を体験できたので、
ゲームとしてはそれなりに楽しめたかな。
サイドストーリーは妙な展開にならず、普通に読めました。
意見が噛み合わず、いがみ合いぶつかり合いながらも、
だんだんと心を通わせて解り合い友情が育まれていく展開はイイ!
青春だねっ!
異常なことが起こらない、穏やかな世界。
少女達が誰も死なず普通の学校生活が送れていて、よかったわ。
うん、主人公(男)いらないね。
けどナツキとユリよ、階段の下なんて汚げな場所で女子が直座りはしない。
ついでに、自販機があっていつ人が来てもおかしくない場所なので気が散るし、
とても落ち着いて読書できる場所ではないなぁとツッコミ入れときます。