ここしばらくタブレット使用を忘れていました(笑)。
最近すぐにフリーズ→再起動コンボの儀が発生するし、
ちょっと扱いにくいところがあるので……
まぁ福引でゲットしたものだから文句も言えないけど。


気づいたら「狼ゲームアナザー」の新イベント『残酷ナ奇跡』が始まっていました。
出遅れても、シナリオ取得に大した労力がかからないのが嬉しい、感謝。


『残酷ナ奇跡』は狼ゲームアナザーの物語よりも以前に起きたエピソード。
現在の登場人物達が過去を回想するという態で話が語られていきます。
本編のネタバレが前提となっているので、まだ読了していない人にとっては、
以下の感想雑文はすべてネタバレになりますのでご注意を!

「狼ゲームアナザー」は「狼ゲーム」のアナザーストーリーです。
この感想を読む場合は、サイドストーリー(パラレル除く)も含めて
全てプレイ済みなのが望ましいです。
 

 

 



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↓以下、ネタバレ注意!





■『残酷ナ奇跡』の感想みたいなもの


前編だった!



本筋に直接つながるエピソードは、やはりいい。
……といっても、全体的に辛い。

本編が辛い話なんだから外伝も同じなのは当然ですが、
森家に災厄をもたらし、狼ゲームという悲劇の発端となった
ユウヤの過去を描く今回の話は、かなり重い。ずっしり。


でもとりあえずまずは……
いつものソウシロウさんとツバキちゃんが登場して
しゃべっているだけでも嬉しい♪


◆ユウヤ
「母親の薬物依存」「虐待」「いじめ」
不幸のトリプルブーストが、とにかくヘビーすぎる。
環境が彼をじわじわ追い詰め、歪ませてゆくのがきつい。
聡いがゆえにショウマの本質を見極め、
それを素直に言葉に出してしまい彼の逆鱗に触れる……
同級生からのいじめに遭い、担任に見放され、仕事まで失い、
死にかけの猫を楽にしてやろうと手にかけたところで、
一気に心が壊れてしまうのが悲しい。
ただ、猫殺害の直後に母殺害を実行に移すのは速すぎるぞオイ!
もう少し考える余裕があれば、思いとどまる未来もあったのかも?
そういえばユウヤの境遇は別作品の「彼女」と似ているけれど、
彼女には助けてくれる友達がいて彼にはいなかった。
人間関係の巡りあわせの不運、不幸の連鎖による最悪な転落人生。

しかし、憎まれるべき凶悪犯罪者である彼の過去なんて、
知らない方が良かったのだと思います。知ってしまえば
「あんないい子がどうして……」と同情してしまうではないですか。
物語を味わう上では、悪側の事情なんて知りたくはないよね。
「電車内の壊れた殺人者」というだけの「悪」のままでいてほしかった。


◆ショウマ
頭の回転が速く、人間観察にたけていてコミュ上手、発言もそつがない。
なんという世渡り上手。女性だけでなく、同性からの人気も高そう。
しかし彼の腹黒さはちょっと重度。とはいえああいうドロドロしたものは
少なからず誰もが持っている感情である気もします。
普通に交流できればとてもイイ奴な彼を無自覚に逆なでするユウヤ。
ショウマの激怒は似た者同士ゆえの同族嫌悪なのか?
「理由なんざ知らねぇ」けど、とにかく嫌悪感が湧き出すのか?
相手を破滅させる勢いで繰り広げられる「いじめ」がえぐい。
頭のいい彼なら自分が悪役になる流れを避けて、
善人ヅラをしながら裏でこっそりしかけるのではと思いましたが、
対象にはっきりと「悪意」を叩きつけるのだけは潔い。
別れ際に放った言葉も適切ではあったし。


◆オサム
教師いじめに遭ったのは気の毒だけど、
子供に愛情が向けられないなら、もう教師を続けるべきではなかった。
彼の態度は褒められたものではありませんが、実際にああいうシーンに
遭遇して場をうまく収められる教師がどれだけ存在するのか。
ショウマが狡猾すぎてユウヤが不利。
大人すら手玉に取る中学生、末恐ろしい。

キャラシート風ステータスで表現すると
ショウマは 狡猾■□□□□純真
ユウヤは  狡猾□□□□■純真
なんだろうな。


◆アオリ
既にダメな感じに壊れていて、火に油を注ぐ発言をしただけ。
本編でも印象薄いんだよなこの人……


◆名無しのいじめ同級生
お前等はダメだ許されん。
いじめられた対象と同じ目に遭えば少しは辛さが理解できるのか?

第三者はこのように、
対象の個性が不明瞭なほうが「悪」として断罪できるのです。
ただ、犯罪加害者の家族にまで類が及ぶのは間違っていますけれど。


◆ミサキ
予想に反して「私が首謀者です」と自首していなかったけれど、
ソウシロウさんには既にばれているもよう。
「狼ゲーム」を実行に移したことで彼女も「悪」なんだけど、
森姉弟の悲しい過去はすでに読者には既知のものだし、
物語のヒロイン的補正もあり、やはり同情心を向けてしまう。
孤児院の子供たちに囲まれても、
リンタロウの悲しさが癒されなかったのが切ない。
姉に対する愛情が、憎しみの感情に負けてしまったことも悔しい。
姉弟ともにいい子だっただけに、道を踏み外してしまったことが残念です。


◆ユキナリ
あっ、いたんだ。出てくるまで存在を忘れていました(笑)。
主人公の彼はことあるごとに笑いを提供してくれますね(なんか違う)。
自分自身の罪悪感もあるが、リンタロウの遺志を汲んで真実を語らない
というのは、強い意志がないとできないことなんだろうなと思います。


◆チエ
そんな義理もないはずなのに、
事件の真相を聞かされても警察に黙っているなんて、いい子だよ本当に。
イトカの声がリツと同じだったから声を聞けて嬉しかった的な台詞で、
一気に涙がぶわっと溢れてしまいました。不意打ち!
ふたりが仲良くなれればいいのですけれども。
そして安定の「ギャース!」彼女の台詞にはほっこり癒されます。
薬の販売もやめたのね。良かった。
彼女には不幸になって欲しくないな……


そして気になるところで「後編につづく」!
タイトルから察するに、とても手放しでは喜べない展開になりそうな予感?
これ以上みんなをツライ目に遭わせないでぇぇぇ(泣)。
後編の感想は、続きが心を動かされる展開かどうか次第
(偉そうでスミマセン)


ところで「狼ゲーム」の時に思ったんだけど、
森姉弟は疎まれながら親戚中をたらい回し。
子供を大切にしている両親が貯金をしていなかったとは考えにくく、
遺産がないとは思えないから当面の生活費くらいなんとかなったはず。
なのに、なぜああまで厄介者扱い?
しかも相続人である姉弟に無断で家と土地を売却してないか? 
両親は善人っぽかったのに、親戚の性格が総じて最悪……
一体どうなってんだ森一族。