オリンピックのない普段の年なら
夏コミの真っ最中でワクワクって感じなのでしょうけれど、
今年は5月に変更になった上に中止とあって、二重にがっくりですね。
いやもう私は灼熱の夏コミ一般参加は体力的に厳しいから行かないけど。
ただ、友達とは毎年お盆に予定を合わせて会ったりしていたので
そういうのまで封じられてしまったのが淋しいですわ。コロナめ……

そんなわけで仕事以外はひたすら家にいまして、
ゲームやアニメを楽しむ機会が爆裂増えています(笑)。

現在niconicoのプレミアム会員限定でいくつかのアニメ作品が
全話無料で観られるというサービスを実施中で、

7月は「ウマ娘 プリティーダービー」
8月は「がっこうぐらし!」

を観ることができました。
両作品とも良い作品で、がっつり堪能できました。
これら2作に興味を持つきっかけとなったのはまらしぃさんの配信。

 



ウマ娘 プリティーダービー」は競走馬の美少女擬人化という内容で、
イロモノ系かな?と思ったりしましたが(失礼)、
観てみるとコメディ寄りの健全な、かわいいアニメでした。
作り手の愛を感じます。
競馬というよりスポーツ+アイドルものという感じかな。
レース中の疾走感が素晴らしいし、絵コンテ演出もキレがある。
次回への引きもうまい。コメディシーンでしっかり吹いちゃう。
常に目にダメージをくらうゴルシ(笑)。
実在の競走馬の史実を踏まえた部分もあるので、
それを知っていると、いっそう心がざわめくのではないかと。
視聴中にサイレンススズカの歴史を調べてみたら……ううっ(つд⊂)
ホロリとさせられて、してやられました。
以前物見遊山的東京競馬場見物に行ってきたことがありますが、
私はスタンドのでかさに気分が盛り上がりました。
巨大建造物ってだけでグッとくるんですわぁ。
競馬博物館も行きましたが、ウマ娘を見たあとに行けば
展示物がもっと楽しめるのかもしれないなー。
あとJRA、金持ってんなぁという感想。
客層は一攫千金を狙うギラギラした方々、のほほんファミリー
など多種で、なんとなくカオスですが面白い空間でした。
あっウマ娘の世界って、
競馬場なのに客席がギラギラしてない!



 

がっこうぐらし!」は、第1話が放映された当初は
ほのぼの日常アニメという印象のみを前面に押し出し、
第一話のラストで真実の光景を明らかにして
視聴者を恐怖のどん底に叩き落とすという流れになって
いたそうですね。
それでいて最後までノリノリの明るいOP曲なのがまた凶悪。

OPが回を追うごとにじわじわ変化しているのも恐怖。

アニメを全話観て、続きが気になって原作を一気に読んだのですが、
原作第1話も同様の演出がとられていました。
これは、何も知らずにネタバレなしで見た方がいいのでしょうかね。
ほのぼの日常ものだと期待して観た人はうなされるのでは。
私は「そう見せかけて実は」ということは知った状態で見始めたので、
おおコレは怖い演出だなぁすげぇとドキドキワクワクしておりましたが。


プレ会限定ですが、8月いっぱいニコニコで無料で全話見られますぜ!
ネタバレコメントが多く、かつ全力で笑わせにくるので、
初見はコメント見えないようにしたほうがいいけど。



↓以下、「がっこうぐらし!」アニメと原作のネタバレありの感想です。
これから観る、読む方はご注意下さい。





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怖くて切なく力強い青春物語でした。
学園内で寝泊まりして生活しているという状況だけ見ても
異様な設定なのですが、ゆき視点で描かれるのは
平和だった頃の学園なので、わざとらしいくらいほのぼのしていて
始めから違和感がハンパなかったです。
めぐねえも突然現れて突然いなくなることから、
あーこの人、ふつうの人間じゃないんだな、と気づくわけで。

謎のパンデミックによって瞬く間に人類がゾンビ化。
ゾンビに噛みつかれた者がゾンビ化してどんどん連鎖してゆく。
隣り合わせの死が蔓延する取り返しのつかない崩壊世界が舞台。
校舎内に取り残された4人の少女が、そこでギリギリの生活をしている。

というのはアニメを見てゆくうち徐々に判明してくる設定で、
周囲はゾンビだらけなのにほのぼの感もしっかりあって……
でも、ほのぼの感の大半はゆきの妄想から生じるもので、
しかし周囲はゆきの明るさに救われているところも多々あって、
そのぶん余計に絶望感が強まる印象。
ゆきのメンタルが不安定で怖いけど、最後に鍵となるのだなと。
めぐねえの存在が辛いです。妙にかわいいぶん、特に。
めぐねえがなぜシャッターの向こうにいたのか、アニメでは詳しく
語られませんでしたが、原作では具体的に描かれていて、切ない。
アニメと原作は物語の流れは同じですが、キャラの初期配置や
オリジナルエピソード等、異なる要素も多く、違いを楽しむのも一興。

原作は全12巻。
6巻以降、少女達が高校を後にした続きのエピソードが語られます。
ヘリ墜落はデモンズという映画を思いだして吹いた。
ゾンビ調べないと人類積むじゃんと思っていたらようやく
研究者出てきた!
「難易度インフェルノのクソゲー」で笑い、
「人類はどっかのバカが手洗いをサボったせいで滅んだ」で
今現在のコロナ禍と重なりまして、心底ゾッとしました。
リアルと漫画を重ねるな、と思います?
最近は現実のほうが、漫画みたいな出来事が多くないですか?

感染するゾンビ現象は致死性が高いのに感染速度も早く強いという
とんでもなく異常で厄介な災禍なわけですが、
コロナウイルスがもしそんな脅威だったら、
人類は坂道を転がるように滅びの道を突き進んでしまっていたかも。
ゾンビ化なんてフィクションだと鼻で笑うのは簡単ですが、
ウイルスは変質するということですし、ゾンビ化はともかく、
コロナが今より凶悪なもの、
致死性の高いものになってしまったら一体どうなるのか。

取り返しのつかない事態になる前に本気で対策をしないと。
(作中では人類のほとんどが超スピードで滅亡しており、
感染の真実を追求・研究する余裕もなかったという設定。怖い)
でもどうすればいいのか。難しい問題。
せめて「うがい、手洗い、人の多い場所はマスクを」
はしっかり守りますが、一般人にできる対策なんて少ない。
あとはもう一刻も早い治療薬の完成を願うしか……

作中、生存者同士の諍いもリアル。
生存者同士で争っている場合ではないと思う反面、
物資が不足してきたら取りあいになるのも事実。
自分が感染したら他人も巻き添え、
どさくさに紛れて殺人、疑心暗鬼で言いがかり→攻撃、
作中に出てくるような人物が実際にいそうでマジ怖い。
そんななか良い人もいるのが物語の救いで、そんな仲間達と共に
最後はなんとか生存、それぞれが未来に向けて歩み出す――
でもこれはあくまでフィクションの世界だから。
ノンフィクションの世界は、
そもそもそんな絶望的な状況に至らないように
阻止しなければなりません。

なんだか感想が脱線しましたが、読んでいた時に感じた事を
つらつら書いてしまいました。感染状況が怖かったんだよー!(泣)

ゆきの最後の妄想に死者2名とくるみちゃんがいたので、
「ああ彼女も逝ってしまったのか……」と思ったのですが、
しっかり生き延びていてくれて良かった。

「がっこうぐらし!」は見応え、読み応えのある
考えさせられるガッツリした作品でした。