まあ次から次へと新しい作品にハマりますね私も(笑)。
乗り換えているのではなく、好きなものが増えているだけです。
いつものように、思いついた事を好きなように書いた雑文。
以下の文章には内容のネタバレがありますので、
これから『ACCA13区監察課』を見る・読む人という方はご注意下さい。
これを書いている時点では、まだアニメも終わっていませんし。
いきなり脱線しますが、
「アッカ」で「鳥」とくれば、私はまず「アッカ隊長」を思い出します。
アニメ「ニルスの不思議な旅」の登場キャラクター。
放映当時としては斬新な設定だったと思う「女隊長」は、
とにかく頼りがいがあってカッコよかったのです。
そのへん、なんとなくACCAにも通じるものがあるのです。
有能な女上司ってカッコイイよね!
さて、アニメ版ACCAを黙々と観ていたんですが、
だんだん物語の進み具合がじれったくなってきて、
雪山で友と向き合ったあたりでついに我慢できなくなり、
原作を一気買いしてガーッと読んでしまいました。
原作は予想以上にラフなタッチで描かれていましたが、
キャラクターの表情に魅力があり、
画面構成にメリハリがあって展開の間の取り方が抜群にうまくて、
ぐいぐい引き込まれました。
気づいたら繰り返し読み返している現状。
録画したアニメもリピートして観ています。
ああ私これ、例によってハマったんだな……と。
そうなった以上、楽しめるうちは溺れておくしかないですね。うん。
ハマったきっかけはなんだったのか?
食事シーンが、やたらうまそうに見えたあたりかな。
食パンが、とにかくおいしそうなんです!
パターたっぷり塗ったトーストをむしょうに食べたくなります。
あとお菓子。
私はジュモーク区のポテトチップスを所望する!
それと、雪の玉ってどんな味なんだろう……
そんでもって、そういう美味しそうなモノを
口いっぱいに頬張ってもぐもぐしている顔がツボにはまったんですよね……。
10代女子がキュートなのはわかるんですが、
30代40代男性までが可愛いなんて反則。
同作者の別作品では年配男性までもが可愛いという。
モグほっぺに萌える~。
外見的に20代半ばくらいかと思って観ていたので、
ジーンが30歳だということに気づいた時、軽く衝撃を受けました。
喜怒哀楽をあまり表に出さず、何を考えているか判りにくい主人公。
酒が入ると感情が露わになり饒舌にもなるらしいが詳しくは描かれない。
ずぼらでちょっとどんくさいようにも見えるが、仕事は有能。
部下のことは実は優秀だと思っているけれど、
それを疑わなければならない仕事が嫌いらしく、常に職場異動を望んでいる。
なんだかんだで部下思いだし、部下からも慕われている。
隙あれば煙草に火をつけるかなりのヘビースモーカー。
ときどきメガネ。
好きな女性の前で恥ずかしがる姿が可愛くてどうしようかと思いました。
利用されているのを逆手に取り、最後に引っ繰り返す姿は爽快!
高校時代からの友人ニーノ。
王族の血筋云々の話よりも、
ニーノが自分より10も年上だったことのほうが
ジーンには衝撃的事実だったのではないかと思ってしまいました(笑)。
彼はオータス家専属の献身的なストーカーというか、
タメ口の従者というか、手練れのお庭番みたいな存在だなぁと。
スイツ区での「集会場がACCAに挙げられた」という騒ぎの発端は、
ジーンを捕まえておく理由をなくすためニーノが手をまわしたんだろうか
とか、兄弟をそれとなく国王と対面させるお膳立てとか、
見えないところでの苦労がしのばれます。
父親に捨てられそうになったり、任務中に父が亡くなったり、
気の毒な人生を歩まされてきたので、今後は幸せになって頂きたい。
しかしオータス家の人々、あんなに盗撮されていたのに
誰一人彼等の存在に気づかなかったのは能天気にもほどがある。
物語には気になる点もありましたが、
作品全体に漂うほのぼの感が緩和してくれて、スルーできる範囲。
ただひとつどうしても気になっているのは、
オータス兄妹が王族出身という噂を各区に広めるにあたって、
根拠となる情報は一体どこまで開示したのかということ。
ジーンに王位継承権があることは
各区の長たちに信じてもらわなければならない必須事項。
しかし「事故死したはずの第二王女が実は生きていて家庭をもっていた、
全ては彼女を王家から除籍するために仕組んだ偽の事故だった」
という事は限られた者しか知らないトップシークレットであり、
おいそれと公開できるものではないはず。
騙されていた事を知った国民からの信頼は確実に失われるだろうし、
特にペシ区の人々に知られるのはまずいかと。
そのへんうまく誤魔化していたのだとしても、
各区が「ジーンを次期国王に」と真剣に盛り上がってきたのに、
結局クーデターは、リーリウム家の奸計阻止と、
民衆の眼前で王子からACCA存続の言質を取る目的で仕組んだ芝居
というかたちで実施されることを、
各区の長たちは反発もなく納得できたのだろうか。
ミステリー読みとしては、
クライマックスのカタルシスに到達するまでの段階で、
どうしても物語の背景や人物相関図、矛盾点の有無が
気になってしまうモノなのです。すみません。
馬鹿と言われているものの、王子もなかなかに卑劣な策略家。
憶測のまま暗殺部隊を差し向けた第一王女が本気で怖い。
アニメでは暗殺部隊が女性の声だったので意外に感じました。
アニメ版は、オープニングの歌、映像ともにハイセンスでカッコイイですし、
本編中にも時々ハッとするいいシーンがあったりしますね。
ただ、楽曲の使い方がちょっと残念な気がします。
ここはそういう印象の曲がかかるシーンじゃないような……
と気になることが多くて、物語に入り込めなくなるというか。
曲は良いのに勿体なさを感じます。
音楽は視聴者の喜怒哀楽を調整する重要な要素だからね。
こういうものの感じ方は人それぞれなのですけれど。
声優陣がとても良い感じで素敵です。
感情的なツッコミ役の下野さんしか知らなかったので、
淡々としたキャラのジーン役がとても新鮮です。意外としっくり。
「なんでヨメさんに逃げられたんだろ」の言い方がナイスです。
小ツッコミっぽくて吹いちゃった。
津田さんのタイトル予告は、回を追うごとにやばくなっていますね。
ニーノのストーカー度がじわじわ強くなっていて吹く~。
この脚本の怪しさはわざとなの?(笑)
普段予告は見ない私ですが、これは面白くて聞き逃せません!
あとアーベントの声優さんは、
注意深く聴いてみても判別できない感じなのがさすがでした。
アニメ版は基本的に原作準拠ですが、
エピソードが前後していたりもしましたね。
省略されてしまったやりとりもけっこうあって、そこは残念。
クライマックスがどのように盛り上がるのか楽しみです。
もともと「オノ・ナツメ」作品は
一度読んでみたいと思っていたので、良い機会でした。
とはいえACCAだけでは作家への印象が偏るかなと思って、
別の作品も数点読んでみました。
ぎゃあああ、老眼鏡紳士パラダイスー!(⌒∇⌒)
……何か別のツボを刺激されたようです。