何もやっていない前から、小泉進次郎を持ち上げるマスコミや一部ネット民は、先の自民党総裁選での彼の発言を忘れてしまったのだろうか。
小泉は「労働市場改革のための解雇規制の見直し」ということを。最大の政策の柱にした。つまり、簡単に首切りが行われるような雇用形態を目指したのだ。再生エネルギー派でもある。さらに、看過できないのは、保守かどうかの試金石である選択的夫婦別姓の早期実現を公然と口にしたことだ。
米の値段を下げるという喫緊の課題は、財務省が備蓄米の随意契約を容認したことで、誰が農相になっても、短期的にはそれなりの成果を上げることができる。しかし、長期的には農業政策の抜本的な改革に取り組まなければならないのである。
農業を社会的共通資本として、国が守り抜かなければならない。所得補償などによって、専業農家をバックアップしなければならない。何かすると「規制緩和」とか「改革」とかを口にする者たちの考え方では、日本農業は壊滅する。
ようやく自民党内の保守が反転攻勢に出ようとしている矢先に、石破茂や岸田文雄が小泉をヒーローにしようとしているのは、あまりにも狡い。まさしく高市早苗さん潰しである。この期に及んで、小泉ごときに振り回されてはならないのである。どうせ石破のことだから、小泉を使い捨てにするだけだとは思うが。