やり終えた新刊を待つ午後なりて甘きケーキ心ほぐれし

 

人のいる世界に身寄せ楽しまん言葉なくても眼差し感ず

 

部屋こもる老人の日々悲しけり友は本なり乱読の日々

 

行くあてのない旅人と成り果てて街中に出る珈琲の香を

 

たわいない会話を聞けば人の世の愛憎などを勝手に想像

 

幸せはほんのひととき時忘れ珈琲を飲む何も思わず