じめじめとした天候で

 やるせない思いが

 夏の白昼なのだから

 微睡むわけはないのに

 刻々と時は過ぎていく

 命の果てに向かって

 歩みを進める者たち

 僕もその一人である

 オマル・ハイヤーの

 『ルバイヤート』をめくる

 短い四行詩にこめられた

 儚い人生への嘆き

 「しぶしぶ世を去る」

 それぞれの後ろ姿を

 滂沱の涙無くしては

 何一つ語れないのだ

 酒と盃でこの世に楽土を