ぢどり屋のモモ焼き(福岡市博多区)
最近目がいよいよおかしくなって来た。
いわゆる老眼。
近くのものが見えづらい。
3、4メートル先もなんだか霞むようになった。
リーディンググラスと言う名の老眼鏡を購入。
この、眼鏡だけに視線をそらすようなネーミングセンスは、マッチングアプリと名前を変えた出会い系サイトみたいで笑える。
今年イチローが引退した。
私の一つ歳下のイチロー、体力よりも視力が問題だったんじゃないかなと、思った。
博多でぷりっぷりな鶏のモモ焼きを喰らう。
知らない人も多いと思うが博多は何気に焼鳥が美味い。
なんでも福岡市は日本の21大都市で人口に対しての焼鳥屋の数が一番多く、家庭での鶏肉の消費金額も全国52都市中堂々の1位だそうだ。
鶏をよく喰らう人が多い博多、そりゃ焼鳥屋も美味くなるわけだね。
まずは肉みそをレタスに包み、瓶ビールと共に頂く。
みずみずしく、シャッキシャキなレタスの歯ごたえと肉みその塩気が素晴らしく合う。
ちょうどレタスに飽き始めた頃、モモ肉が登場。
グミグミとした歯ごたえとプリッパツッとした歯ごたえが同居するモモ肉。
噛み締めると抜群な塩気と一緒に鶏独特の旨味が口の中に溢れ出す。
この手の良質な脂の旨味は冷えたビールで洗い流すのが一番。
ゴキュゴキュッとやる。
うまい。
むふ〜と、思わずため息が出る。
美味い、美味いと仲間と芋焼酎を煽りつつ、次に何を注文しようかとメニューを見る。
字がよく見えない…
その時、同じカウンターの端で何かを美味そうに喰らう客がくっきりと見えた。
同じものをと頼むと新鮮なたたきが運ばれて来た。
これがまたバカウマ。
ふと、近くのものが、細かいものが歳を喰うと見え辛くなるのは、きっともっと遠くを見ろ、小さいことは気にするなってことなのかもと思った。
老眼よりも進むべき方向を見失うことの方が何倍も恐ろしい。
ずっと記録に挑み続けてきたイチローが引退した後に何を目指すのか。
メイドインジャパン。
世界一の精度を誇った安打製造機は、きっとまたとんでもなく遠くにある記録に挑むはず。
同世代のおじさんとしてはショボショボする目をこすりながら、負けちゃいられないと思った。
ごちそうさまでした。
サンキュー。。。



