鼎(かなえ)のひれ酒(長野県松本市)
最近夢見が悪い。
会ったこともない人々が毎夜登場し、現実離れした嫌がらせをこれでもかと仕掛けてくる。
味方のふりをして現れる敵たち。
なんでこんな夢ばかり見るのか自分なりに分析してみた。
人は陽の当たる場所にいると日陰を目指し、暗所にいると一点の光を目指すものだ。
家族、友達、仕事、趣味、そして夢。
現実の世界はいつも光に、感謝に満ちている。
ともすれば暗い場所を探し、向かうかもしれないほどに眩しく感じる時もある。
それを防ぐために脳があえて暗い体験を夢の中でさせてくれているのだと思う。
明暗のバランスを取るために。
鼎でひれ酒をいただいた。
軽く焼いた河豚のひれを器に入れ、そこに沸騰寸前まで燗した日本酒を注ぎ蓋をする。
マッチを擦り火をつけ、器の手前で一瞬待機。
蓋を開ける刹那、ポッと至極小さな爆発が起きる。
こうするとアルコールが適度に飛び味が円やかに、そしてひれの香ばしさが増し、味のバランスが丁度よく整う。
待ってましたと、ちびりちびりといただく。
うめえぇ。
ともすれば熱燗のぬくぬくした温かさにその個性を知らず知らず消されそうになるふぐのひれ。
そうはさせまいと小さな爆発を起こし、アルコールという悪意を飛ばしバランスを取る。
一緒にいただいたてっさもふぐちり、唐揚げも最高だった。
ふぐちり後の絶品雑炊を掻き込みながら、いよいよ冬だなと呟く。
ごちそうさまでした。
サンキュー。。。
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