今日のランチには、メインを頼むと、サラダと「焼き立てパンの食べ放題」がついてきた。

 

パンは、ビュッフェ台から自分で選んでこれる。

ベーカリーに併設されたカフェなので、パンの種類が豊富だった。食パンだけでも5種類か? 他に、ロールパンやバケットや……。

 

食事も終盤になり、みなの食べるペースが落ちてきた。

「ぼくは、そろそろごちそうさまかな?」

ぶんぶん丸が云った。

 

「取りすぎたなぁ~」

父親NGも食べる手を止めて云った。

「ぶんぶん、手伝ってくれないか?」

返事を待たず、ぶんぶん丸の皿に、食パンを移した。ぶんぶん丸、何も云わずにぱくりと食べた。

 

「わたしはもう少しお代わりしようかな?」

sei-seiはパンのお代わりに立った。

 

「デニッシュとか、新しい種類が出てきてたよ」

見てきた、ビュッフェ台の様子を報告すると……。

 

NGが皿を持って立ち上がった。

 

そして、チョコレートクリームがたっぷりのったパンを持ってきた。

「ぶんぶんも喰うか?」

「うん。半分貰う」

ぶんぶん丸、父親の皿からチョコパンを取ると、上下に半分にし、クリームのついていない下半分を父親の皿に戻した。

 

「ぼく、チョコレートの方貰うね。チョコ大好きだもん」

 

美猫姫が大笑い。

「ぶんぶん、君は正しい。それでいい。今日のはどう考えてもお父さんが悪い」

 

父親NGも決まり悪げに苦笑い。謝りはしないけど。