自閉症の子どもの特徴として、始めてのことを理解するのに時間がかかる。ということがあります。
私とも、始めてです。歯科医院も始めてです。
アラチャンが嫌がるのも、わかります。
ゆっくり、ゆっくり、私とアラチャンと、アラチャンのままのチャレンジでした。
ままは言いました。
「今だったら、まだ、いろいろなことが、教えられるの。
体が大きくなって、力も強くなったら、押さえつけていろんなことをしなければ、ならなくなるの。
でも、体が大きくなったら私じゃ、むりでしょう?だから、どんな、努力でもするわ。」
「ここが、歯医者さんだってわかれば、本当に痛くなったときに、ここだったら、行ける。治療ができるかもしれないの。」
まずは、私に慣れることからです。
いっしょに、おもちゃであそんだりしながら、絨毯の上で、歯磨きができるようになってきました。
次にユニットに座ること。にチャレンジ。
コップに、お水を入れて、バキュウムで、吸う遊びをずいぶんしました。ユニットに座らないで立ったままです。
パズルが大好きだった、アラチャンは、ユニットのスイッチは、興味がありました。
椅子を倒したり、もどしたり。そのうち、ユニットに座れるようになったのです。
自分でユニットに座り、スイッチをおして倒すまでが、アラチャンの仕事になりました。
ユニットで、歯ブラシも出来るようになってきたのです。
ここまで、スタンダードに出来るようになるまで、行ったり来たりでしたが、2,3か月かかりました。
私以外に誰かがたとえば、スタッフとかが、視野にはいってくると、うまくいかなかったり、ミラーを入れたとたんに、ユニットからおりてしまったり。
ままにミラーを持って帰ってもらって、お口にいれる練習をしてもらったりしました。
順調に進んでいたのですが。。。。。
このあと、大学病院でつめたものが、とれてしまったのです。
強行して、レントゲンをとって、削って、形をとって、銀歯を入れる治療をしたのです。
ちょうど、来院してから、半年くらいたったころです。
ここから、ユニットにもう一度座るまで、また、時間がかかりました。逆戻りです。
治療が、トラウマになってしまったのです。
失敗でした。
私は、考えました。ここの病院で治療をするのを、やめよう。と
アラチャンにとって、ここが、いやなこと、痛いことをするところでは、私は、アラチャンのお口が見れなくなる。
と思ったからです。
ユニットに座って歯ブラシができるまで、半年以上かかりました。
アラチャンは、3年生になっていました。
4年生になってからは、その次のステップにチャレンジしました。
1.ユニットに座る。
2.ミラーでお口をみる。
3.歯ブラシをする。
4.水で洗って、そうじきで吸う。
5.綿できれいにふく。
6.うがいをする。
ままは、これを、カードに書き、順番をお家で教えてくれました。
自閉症の子は、順番通りであれば、理解できるのだそうです。
写真も撮って帰りました。
歯医者さんに来る時には、練習してきてくれます。
バキュウームチップや、綿球、ピンセット、お口に入るものはすべて持って帰ってもらいました。
途中までしかできないこともありましたが、ままも頑張ってくれたので、なんと、3か月で、できるようになりました
ヘ(゚∀゚*)ノ
そのあと、エンジンの歯面研磨も出来るようになったのです。
アラチャンは、なんでも、味を見ます。
研磨剤は、いつも使っている歯磨き粉にしました。
フッ素の味は、だめなのです。
5年生になると、スタッフが、そばにいても大丈夫になりました。
そして、スタッフが、クリーニングをしても、大丈夫になってきたのです。
スケーラーで、歯石も取ることができました。
6年生になると、超音波スケーラーで、バキュームをしながら歯石をとって、
歯科医院で使う研磨剤で、歯面研磨をしても大丈夫になりました。
ちょっと順番が、かわっても大丈夫です。
アラチャンも、声変わりもして、随分背も高くなってきました。
成長しています。
中学生になった、アラチャンは、思春期にはいってきたようです。
学校が変わったり、学年が変わったりするときには、すこし、歯ブラシができない時期があったようです。
ままは、すこし、ストレスかな?と言っていました。
でも、虫歯には、ならず、フロスも通せるようになりました。
高校生になってから、上の6歳臼歯に小さな虫歯ができてしまいました。
進行止めの薬の味が、嫌で、うまく塗ることが出来ませんでした。
大学病院にお願いしました。
笑気で少しづつ治療ができたのです。
そして、大学病院で、クリーニングも出来たのです。
アラチャンは、月に一回づつ通いました。
電車を2つ乗り換え、石川町からは、15分歩いてです。
ぱぱが一緒の時もありました。
10年間一月も欠かさず、通ってくれました。
ままが、先日「もう、10年になるわ。」
と言ったのを聞いて、ああ、もうそんなになるのか。とあらためて思いました。
「ここに、来てたから、白衣の先生が怖くないの。学校の歯科検診もちゃんとできるのよ。
ほかのところでも、環境がかわっても、お口があけるの。本当に、よかったのよ。」
アラチャンが、頑張ったのは、もちろんですが、ままの頑張りには、頭が下がります。
これからも、アラチャンは、月に一回クリーニングに来るでしょう。
ここに来るのが、楽しいおでかけになるといいと思います。


