友達から相談を受けました。
「お義母さんの入れ歯の具合が悪いみたいなんです。」
「良く噛めないみたいで。」
「この頃になって、入れ歯がね。ちょっと噛めないから治そうと思うんだっていうんです。」
「いつもはなにを食べているの?」とわたし。
「いままで、お義母さんを誘って一緒に食事に行っても、これは食べたくないとか、これは、好きじゃないとかいうんです。なんか、作って持って行っても「いらない。」と言うし、一緒ご飯を食べても、なんだか、どれも美味しそうに食べないし、お口の周りに、食べカスがついたり、だんだん、誘ったり、一緒にごはんを食べたりしなくなってしまって。。。。。
お義母さんは自分で、作って食べているみたいです。」
「なんにも、噛めない入れ歯なんじゃない?」とわたし。
「本当に入れ歯が合わないと、何にも噛めないよ。
野菜の切り方ひとつでも噛みきれなかったり、噛めるところがなかったら、噛めるところを探して噛むからね。
前歯しか噛めなければ、前歯で噛むから、食べカスも口の周りに付くよね。
美味しいレストランでも、手をかけた料理でも噛めなかったら、行きたくないし、食べたくないよね。
断ったりするのがわがままに聞こえるかもしれないけど、「入れ歯が。。。。」っ言えないでしょう?」
「お義母さんは、どこの歯医者でもうまく合わないと言うんです。何回も何回も作っています。だから、今度は佳子先生に診てもらおうといっているのですが、なかなか、決断できないみたいなんです。」
「あきらめちゃっているのね。私、家まで行くよ。とりあえず会って話を聞いてみるよ。」
「ホント?私も一回、先生に会えばお義母さんも大丈夫だと思っているんです。」
こんな、やり取りがあって、家まで押しかけることにしました。
お義母さんの入れ歯の具合が悪くなってから、家族のコミュニケーションが、悪くなってしまったような、気がしました。
食べたくない。のではなく、食べることができない。ということだったのですから。
絶対に、少しでも噛めるようにして、帰りたいと思いました。
後日、お自宅までお伺いしました。
「お義母様、入れ歯は痛いですか?」
「いつも、安定剤を入れているんです。それでも、しゃべるだけで、入れ歯がぶつかって歯茎が痛いんです。
私の顎が、悪いから。無理なんです。どの、先生も難しいって言います。」
入れ歯を見せていただきました。
とても、小さい入れ歯でした。顎の上にちょこっと乗っているだけです。
というより、小さいので、顎の骨にぶつかってしまっています。
噛みあわせは、前歯しか、当たらなく、前歯で、あたると、落ちてきます。
これでは、かわいそうです。本当に何にも噛めなかったと思います。
「とりあえず、入れ歯を合わせていきますね。」とわたし。
入れ歯を少し大きくして、骨に当たらないようにしました。
お義母様が、「痛くないわ。どんどん入れ歯が合って来てる気がする。今までの先生と違う。今までは、痛いところを削るだけだったの。その時はいいんだけど、すぐにまた痛くなってたの。」
「足していくのも、調整ですからね。」とわたし。
奥歯が、まったく噛んでいませんでしたから、奥歯に噛み合わせをたしました。
「お義母様、奥歯で噛める感じがしますか?」
「久しぶりです。5年くらい前から、入れ歯の調子が悪く、ここ2年は何にも噛めなくなって、柔らかく炊いたごはんと、モロヘイヤと、やわらかくゆでた小松菜ののおひたしでした。モロヘイヤは、つっるとして飲み込みやすいんです。ほとんど、丸のみだったのです。あとは、スープのようなものを作って飲んでました。」
「大変でしたね。胃も悪くなりますよね。」
「だから、胃薬を3種類も飲んでましたよ。」
「入れ歯を治して、お顔もふっくらしましたよ。洗面所で、鏡を見てきてください。」
「病気して、痩せたわね。ってみんなに言われていたの。なんだか、ニコッとした、顔になったわ。」
と、にこにこして、洗面所からもどられました。
「なにか、食べてみますか?おせんべいにします?」
「おせんべいなんか、お客さんの為だけに買っていたの。自分では食べてないわ。
でも、噛める。久しぶり!」
ほんの2か月前にも入れ歯を作っていました。
修理した入れ歯との比較です。
大きさが違うのが分かると思います。大きすぎてもだめなのですが、小さすぎてもだめなのです。
お顔も変わりました。
ふっくらしたでしょ?
なかなか、歯が痛くて、噛めないことを、人に言うことなどできません。
お一人で、悩んでいらしゃたかと思います。
もちろん、新しく入れ歯は作り治すことになると思います。
それまで、少しでも、噛めるようになった、入れ歯を使ってもらいたいのです。
また、ご家族で、美味しいものを、食べにいけるようになるといいと、思っています。(o^-')b