『頼まれごとは試されごと』
という言葉は講演家・中村文昭さんの言葉で
今や名言、格言として
多くの方の指針となっています。
が、しかし、
お釈迦様の悟った通り、
すべては中道から外れると
おかしなことになりますので、
この言葉の実践面での
注意点を書いておこうと思います。
この言葉は確かに真理・法則の
一部を表しています。
『人から頼まれたこと』というのは
往々にして
『神様からの試されごと』
であるからです。
だから、
「神様から試されていると思って
全力でやろう!
そうすると人生が好転する!」
という意味が
この言葉には込められており、
まさしくその通りなのですが、
これも、
真実からいうと、
時、その人、状況
によっては
『断る』という選択をするかどうか
の試されごとであることも
あるのです。
たとえば、
1つの道を究めようと
頑張ってる人が、
人の誘いや頼まれごとを
すべて全力で付き合っていたら
どれも中途半端になって
その道を究めることは
難しくなります。
昨年2019年、M1グランプリに優勝した
ミルクボーイさんは、
優勝する前、ある時期から
先輩からの飲みの誘いなど
すべて断って
漫才を極める修行をしていたそうです。
その為、まだ結果が出る前までは
先輩や同輩から
「あの姿勢は問題」
と批判されています。
ですが、
これが、もし
先輩の飲みの誘い
という頼まれごとを
全力で付き合っていたら
どうだったでしょうか。
先輩からは好かれるでしょう。
先輩からは世話をしてもらい
引き上げてくれるかもしれません。
しかし、
仕事を紹介してもらったり
チャンスを他人頼みで
もらったとしても
肝心の漫才の腕が
ついていなければ
活かせません。
漫才を磨く前に
頼まれごとばかりに
全力を尽くしていたら
いつまでたっても
自分たちの芸を
磨くことができずに歳を
とってしまいます。
『頼まれごとは試されごと』
が活きる場面というのは、
「自分が何をしたら良いか
わからない」
「具体的に自分の道が
定まっていない」
という人が、
何か自分探しのつもりで
頼まれたことをご縁に感じて
全力で取り組む場合に
その効力を最大限に発揮します。
ですが、
はっきり自分のやるべきことが
わかっている人、
自分の目指すべき道が
見えている人
にとって、
他人からの『頼まれごと』とは
ブレないかどうか?
自分の道のために
断ることができるかどうか?
の『試されごと』であるわけです。
ですから、
頼まれごとをなんでも
愚直にやっていれば良い
そうすれば
道は開ける!
というほど
人生は単純ではありません。
それは、
あくまでキャッチコピーであって、
他人が特定の人を
コントロールしやすくする
言葉でもあるわけですから、
やはり
常に中道・中庸の視点で
その都度
自分自身で、感じ、考え、判断
していくのがベター&ベストです。
個人能力が高く、それでいて
人柄が良い人は
とかく頼まれることが多いですが、
そういう人が、
『頼まれごとは試されごと』
を鵜呑みにして
いいように人に使われてしまい、
単に「良い人だったね」
という人生で
終わらせないでほしいと思います。
自分のやりたいこと、
目指すべき道がはっきりしている人は、
今の情報過多な
世の中ではかえって翻弄されて
遠回りをしかねないので、
自分の心の奥底に
湧いてくる感情や
思い、ひらめきを大切に感じとって
その都度、
「自身にとっての幸せとは何か」
という視点を軸に
柔軟な決断をしていってほしいと願います。
ですが・・・
自分の意志、夢、信念もない上に
人からの頼まれごとも一切やらない、
と、いったグータラなニートは
一番よくないので
最低限、そこは気をつけましょうね(笑)
