あなたは欲しいものがあると今すぐ手に入れようとしますか。
それともゴールを見据えてじっくり手に入れるタイプですか。
もし今人生が思い通りにいかないと悩んでいるなら、その思考の罠が大きくあなたの結果を左右しているのかもしれません。
人生で本当に欲しい物ってなぜか簡単には手に入りません。
努力もしてる、ちゃんと頑張ってる、なのに思うように進まない。
周りを見るとなんかうまくやってる人がいる。
要領がいいのか、運がいいのか、最初から勝ち筋を知ってるのか。
でもここで間違えてはいけないのが頑張り方にはルールがあるということ。
ただがむしゃらにやっても空回りしてしまう。
必要なのは自分の欲しいものを手に入れるための正しい思考と行動のルールです。
サイモンシネックのスピーチなんですけど、彼はなぜそれをやるのかというWHYの重要性を説いたTEDトークで世界中に知られ、その動画は数千万回以上も再生されました。
でも紹介するのはその有名なTEDではありません。
人生を変えるための本質的な5つの小さなルールを語ったスピーチです。
彼が語った5つのルールはどれもシンプルで、すぐに実践できるものばかりです。
しかし、それを意識するだけであなたが欲しいものを手に入れ、多くの人から好かれるようになります。
嘘のような話ですがこれを守れば100%あなたの人生は良い方に変わると断言します。
サイモンシネックの5つのルールを一つずつ分かりやすくお伝えしていきます。
まず、一つ目のルールから見ていきましょう。
週末の公園でサイモンは友人とあるランニングのレースに参加したのですが、そのゴール地点でリンゴやベーグルなどスポンサーが提供したものを無料で配られていたんです。
もちろんそこには長蛇の列ができています。
サイモンは友人にベーグルほしいねと言いましたが、友人は並びたくないよ、とてもじゃないけど待ってなんていられないこう言ったんです。
そしてサイモンは言いました。無料なんだよ。
そして友人はこの長さは無理だよと言いました。
このラリーが何度も続いたと言います。
この時サイモンは世界には2つの見方があることに気づいたそうです。
欲しいものを見る人と欲しいものが手に入るまでの困難を見る人。
サイモンはベーグルしか見ていません。
一方で友人は長蛇の列の列しか見れなかったのです。
その後サイモンは列の一番前で身をかがめ、隙間から手を伸ばしすんなりとベーグル2つを手に入れたんです。
もちろんベーグルの種類は選べませんでしたが、列には並ばず目的は達成。
驚くことに誰からも文句を言われることはなかったそうです。
ここであなたは思いましたよね。
それはルール違反なんじゃないかと、私自身も最初この行為を見て正直驚きましたが文化の違いでしょう。
しかし重要なのはそこではありません。
この話の本質はここです。
サイモンが気づいたのは世の中には2つのタイプの人がいるということ。
欲しいものにフォーカスできる人とそこにたどり着くまでの困難しか見えない人。
彼はベーグルだけを見ていた。
でも友人は行列しか見えていなかった。
この違いは私たち日本人には特に当てはまります。
周りからどう思われるかや、常識、一般論を気にしすぎる傾向があるんです。
どうせ自分には周りの目が、家庭があるから、そんな風に行列ばかりを気にして、本当に欲しいものを諦めてないでしょうか。
列を抜かすことはもちろんダメですが、普段欲しいものを効率よく手に入れようとすることはモラル違反でもルール違反でもないですよね。
あなたが今手に入れたいベーグルは何ですか。
そしてそれを阻む行列とは何ですか。
その行列に立ち止まり続けるのか、それとも欲しいものを見て一歩踏み出すのか。
使い古された言葉をあえて使いますが人生は一度きりです。
幸せになるには困難ではなく、欲しいものを第一に見るべきなんだとサイモンは言います。
これがサイモンシネックの1つ目のルール、欲しいものを追いかけるです。
二つ目のルール。
アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズは世界で最も最強な部隊と言われています。
そしてある隊員がどんな人がシールズの選考に通過するのかと尋ねました。
すると答えは意外なものでした。
どんな人がなれるかはわからない、でもなれない人はわかると。
ムキムキの筋肉とタトゥーで覆われ、自分の強さを証明したいと願う者たちは誰一人として選抜を通過できません。
または全て人任せで、自分で行動しない、勘違いの見せかけリーダーも誰一人として通過できません。
そして人生で一度も本気で試されたことのない優秀なエリートや大学、アスリートも誰も通過しません。
しかし選抜を通過するものの中にはガリガリに痩せたものもいて、恐怖で震えるものもいたのです。
共通していたのはたった一つ。
肉体的にも精神的にも限界に達して、もう何も残っていないと感じた時、どうにかして隣にいる仲間を助けようとできる人。
それがシールズに選ばれる人間だと。
本当に重要なのは筋肉でも、学歴でも、地頭でもないんです。
自分のすぐ隣にいる人をどんな状況でも助けることができるのか、それが真の強さなんです。
そしてこの話にはもう一つの大事な視点があります。
助ける力と同じくらい助けを求める力も大切だということ。
実はこれめちゃくちゃ難しいんですよね。
人に頼ることって自分の弱い部分を見せることになるので無意識に避けてしまいませんか。
幸せになりたいなら、人間関係をうまく築きたいなら、一番必要なのが助けを求めるスキルなんです。
そして差し伸べられた手を素直に受け入れるスキルも大切ですとまで言っています。
人生で学ぶべきもっとも価値ある唯一のことと言っています。
どうしていいかわからない、行き詰まっている、怖いもう無理だ。
そうあなたが認めた瞬間、あなたを本当に大切に思っている人たちがきっと助けに来てくれるはずです。
でもまずは自分から手を差し伸べたことがなければ、その手があなたに帰ってくることはありません。
これがサイモンシネックの2つ目のルール。お互いを助け合うこと。
続いて3つ目のルールは最後に話すことです。
世界中で最も偉大なリーダーと称されるネルソンマンデラ、ある日、彼はどうやってそんな偉大なリーダーになったのかと尋ねられました。
その時、彼の頭に浮かんだのは子供の頃、部族のリーダーだった父に連れられて、長老たちの会議に何度も同席した時のことでした。
その中で彼が強く覚えているのはたった2つのことだったんです。
まず1つ目は皆が輪になって座っていたこと。
そして2つ目は父親が必ず最後に話していたということです。
彼のリーダーシップのルーツはまさにそこにあったのです。
あなたもこれまでに話す力よりも聞く力が大切、そんな言葉を聞いたことがあると思います。
でも伝えたいのはただ聞きましょうという話ではありません。
サイモンはこう言っています。
最後に話すことを学びなさいと、一見シンプルですがこれには深い意味があるんです。
特によくあるこんなリーダー層。
私はこう思います。それでは皆さんの意見も聞かせてください。
これは一見良いリーダーに見えるのですが、実は二流です。
なぜなら最初に話すことで空気を支配してしまっているから、それは意見を聞いているようで実はもう答えを押し付けているんです。
最後に話すには大きな3つの効果があります。
1つ目は全員が自分の意見を聞いてもらったと感じられること。
2つ目は全員がこの場に貢献できたと感じられること。
そして3つ目はあなた自身が話す前に全員の考えとその背景を理解できることです。
ではどうすればこのスキルを実践できるのか。
答えはまず自分の意見を心の奥にしまっておくこと。
反対意見がある時、その場で否定してしまいがちですがまずは待ってください。
そして逆にその意見に同意したとしてもまずは待ってください。
同意する意見が出た途端に、私もそう思うと話のターンを奪っていく人がいます。
これでは相手からするとまだ話したいことがあるのにとなりかねません。
またここであなたが自分の意見を主張することで、本当は相手が伝えたいニュアンスが違った時や続きの意見があなたの意見と反していた場合、そこでもう相手の話は聞けなくなります。
だから大事なのは、同意しても裏付かない、反対しても首を振らない。
ただ静かに座り全てを受け入れる唯一の行動は質問をすることです。
それによって相手のシーンを探り、何を言っているかだけじゃなく、なぜそう考えたのかまでを知る必要があるのです。
そして全ての意見を聞いた後、あなたの番がやってきます。
最後に話すことで、あなたの言葉には全員の意見を聞いた上での重みが乗ります。
だからこそ最後に話すことは最も力を持つ話し方なのです。
この最後に話すというスキル、リーダーだけが意識するものではありません。
友達と話すとき、職場で誰かと意見を交わすとき、家族と向き合う時、誰と会話をする時でもこれを意識するだけで、相手の心の開き方が全く違ってくるんです。
ちゃんと聞いてもらえたと思うだけで、人は安心し自分を出せるようになります。
それが信頼を生み、人間関係を深めてくれるんです。
つまり最後に話すは会話における最強の信頼構築ツールとも言えるんです。
極めてシンプルなんですけど驚くほど効果があります。
一見簡単そうに見えますがかなり難しいです。
特に自分の意見がある時は率先して話したくなりますよね。
だからこそ意識的に最後に話す練習を積み重ねる必要があります。
ぜひ、次に誰かと話すとき試してみてください。
続いて4つ目のルールです。
18世紀 ヨーロッパではある恐ろしい病が産後の女性を襲っていました。
病名は産褥熱というもので、出産わずか48時間以内に母親が亡くなってしまうという病気です。
これが大流行しておよそ100年間にわたりどんどん悪化していったそうです。
ある病院では出産した7割の女性がなくなるというところまで深刻化していたほどだったのです。
当然医師は血眼になって原因を研究していて、午前中になくなった女性の解剖を行い、午後には出産に立ち会うというのを繰り返していました。
しかしどれだけ研究を重ねても原因は分からず、時間だけが過ぎていきます。
そんな中、1800年代半ばになってある男がなくなった女性の死体を調べ驚愕の事実にたどり着きます。
何と医師たちが午前中に解剖を行った後、午後に手を洗わないまま赤ちゃんの出産に立ち会っていたことに気づいたのです。
つまり医師たちの感染源になっていたのです。
そしてそれに気がついた男は医師たちに指摘しました。原因はお前たちだろう。
しかし医師たちはそれを無視し、逆に博士を変人扱いしました。
そんな簡単な理由なわけないだろうと長し続けたのです。
そのあと医師の一人が手を洗えばほんとに治ると気が付きました。
そして医師が皆手洗いを導入するとほどなく病は消えてしまいました。
博士が医師たちに指摘してからなんと30年も経っていたのです。
ありえない話ですがこれ本当にあった話なんです。
ここでの教訓は時にはあなたが問題であるということです。
まず、もしかして自分が間違っているかもしれないと疑う勇気を持つこと。
世の中には明らかに間違っているのに自分は正しいと言い張る人がいますよね。
でも本人は本気でそう信じているんです。
それが怖いところなんです。
客観的に見えていない。それが怖いところなんです。
世界を牛耳るほどの権力者、ノーベル賞をいくつも受賞するような賢い人。
世界中で講演会をするような哲学者ですらこの間違いはあります。
だからこそ、あなた自身にもその可能性があるかもしれません。
あなたが脳が焼き切れることにイライラしている、あの上司や後輩、 奥さんや旦那さん本当にあなたは自分の意見が正しいのかと客観的に見直す必要があるかもしれないということです。
そして大切なのはここからです。
もし自分の間違いに気づけたのなら素直に認めて改善する。
それができれば、むしろ以前よりも人から信頼されて好かれる人になります。
人は完璧な人に魅力を感じるわけではありません。
間違いを認め行動を変えられる人に心を動かされるのです。
これがサイモンが語る4つ目のルール。時にはあなたが問題であるということ。
自分を守るために正当化するためではなく、成長するために自分を疑えるかどうか。
これが人生と仕事で信頼を築くための重要な土台になるとサイモンは言います。
そして最後5つ目のルールです。
サイモン自身がこれが一番好きなんだと語っていたルールです。
私も5つの中で一番心に響きました。
というのもこれは人生の中で本当に大事なある力についての話なんです。
これも本当にあった話で元国防次官の男性が講演会に呼ばれ1000人ほどが集まる大きな会場でスピーチを行いました。
彼は壇上に立ち、スチロールのカップを手にしてこう話し始めました。
昨年もこの場所でスピーチをしました。
その時、私はまだ国防次官でした。
ビジネスクラスで飛行機に乗せられ、空港では迎えが待っていてホテルにはもうチェックイン済み。
朝には再び迎えが来て会場まで送ってもらい、控え室には美しい陶器のカップに入ったコーヒーが何も言わずに置かれていたんです。
そして今手に持っているスチロールのカップを見つめながら、彼はこう続けました。
でも今年は違うもう私は国防次官じゃない。
エコノミークラスで飛んで、自分でタクシーを拾い、ホテルでチェックインを済ませて、今朝もまた自分でタクシーに乗ってこの会場に来ました。
裏口から会場に入り、コーヒーありますかと聞いたら、あっちのコーナーのマシンからどうぞって言われたんです。
だから僕は自分でこのスチロールのカップにコーヒーを注ぎました。
昨年のために用意されたものではなかった。
あれは私があの地位にいたから用意されたものだったんです。
私は今も昔も本当はこのスチロールのカップにふさわしい人間なんです。
彼が教えてくれたのはとてもシンプルだけど誰もが忘れがちなことです。
人は地位や肩書きを手に入れると自分が特別になったように感じてしまう。
でもほんとはあの陶器のカップも部下の敬語も全部ポジションに対して贈られているものなのです。
自分のためではありません。肩書のためなんです。
私たちはそれを間違えがちですが絶対に勘違いしてはいけないのです。
例えば会社でたかだか数年先に入社しただけで、先輩と呼ばれるようになります。
すると後輩たちはやたらと丁寧に接してくれて、さすがですとか言ってくれます。
ここで人は勘違いをするのです。
その後輩は本当にもし立場が対等だったとしても褒めてくれていたでしょうか。
いざそのポジションを離れたり、転職したりするとほとんどの人の態度がコロッと変わります。
そんな時に問われるのは自分という人間です。
その人に人としての信頼がなければ結局何も残りません。
でも逆に肩書きがなくなっても、慕われ続ける人がいるのも事実です。
本当に必要な時に助けてくれるか。
味方になってくれるかは謙虚さが大切ということ。
人は簡単に自分が特別になったと錯覚してしまいます。
でも大事なのはその地位を離れた時、自分はどう扱われるのか。
そこで初めて自分の本当の姿が見えてくるんです。
それを見極めていなければ、私たちは本当の自分を見失ってしまいます。
サイモンはこう語りました。
私たち個人の価値は常に質素なカップ程度ということを覚えておくといいでしょう。
謙虚さと感謝の気持ちを忘れずにいれば、自然とチャンスと人が集まることをこの元国防次官は教えてくれたのだと。
以上が人生を変える5つの小さなルールでした。
人生を好転させるためには自分がこの5つのルールのうち、どれが足りていないかを把握して少しでも意識するこれが重要です。
この5つのルールを完璧に実践できている自分を想像してみてください。
確実に人生が変わると思いませんか。
しかも一つ一つを見れば大して難しいことではありません。誰でもできることばかりです。
ちなみに私自身、自分が生まれ変われるような気がして、このサイモンのルールが本当に大好きです。
考え方ひとつでこんなにも人生って変わるんだと心から感じさせられました。
人はすぐに忘れてしまう生き物です。何度も見返してください。行動にも変化が出てくるはずです。
あまたは自分の心に自分だけの輝きを持っています。でも、日常には仕事、家族、忘れたい過去、他人と比較してしまう自分、将来の不安など多くの闇が邪魔をしてしまいます。
やりたいことがあるのにどうせ無理なんだとブレーキを踏む人。
やなことが起きると環境のせいだと責任転換をする人、悩み事を一人で抱え込み、見解まで疲れ切ってしまう人、会話で優位に立とうと周りの意見を奪う人、肩書や成功体験が増えるほど謙虚さを忘れる人。
こうして心がグレーになり、理想から遠ざかっていくのです。これが人生がうまくいかなくなる最大の理由なのです。
今日から足りない部分があったとしても少しづつ取り戻していけばいいんです。
自分の軸に戻る努力をやめなければ、人生はいつだって修正できます。
心を曇らせるのも自分、輝き取り戻すのもやっぱり自分です。