がんと診断された人の多くが、インターネット上にあふれる、玉石混交の情報の中で迷子になる危険性がある。

「玉石混交」は、「良い物と悪い物が混在している様子」を示す言葉です。

「玉」は「宝石」という意味を、「石」は「石ころ」という意味を持つことから、価値を持つ宝石と価値を持たないただの石が一緒くたに混じっている状態を示し、「優れたものと劣ったものが混在する様子」を表す。

がん経験者らと医療従事者が協力し、信頼できる情報源をまとめた「防がんMAP」をネット上で公開している。

 防がんMAP「がんになったときにあふれる情報の迷子になるのを防ぐために」

https://sites.google.com/cancerx.jp/cancerxbouganmap/


「防がんMAP」とは、がんと診断された際に患者や家族が治療の各段階で知りたい情報を簡単に知ることができるよう、地図のようにまとめたツールで一般社団法人「CancerX」が全国版を作成しています。 

「検診」や「治療」といったカテゴリーごとに整理した情報を、二次元コードで読み込み、すぐに手に入れることができます。

作成したのは「がんと言っても動揺しない社会」を目指して活動する団体「CancerX(キャンサーエックス)」です。

情報の集め方、お金、がんを見つける、病院の選び方、治療、補完代替療法、相談できる場所、就労の8のテーマについて、国立がん研究所センターをはじめ、おすすめのWebサイトを集め紹介したサイトです。
 

「防がん」はがんの予防という意味ではなく、防災に倣い、マイナスを最小限に抑える備えの大切さを込めたネーミング。

この試みに関心を寄せた神奈川県は地域のがん経験者、医療従事者と話し合いを重ね、県内の情報を盛り込んだ「がんMAP神奈川県版」を24年に作成。

県のホームページに掲載するとともにがん診療の拠点病院などでも配布し、患者からまとまっていてわかりやすという声が届いているという。