Ubuntu の最新ロングサポートバージョンである 24.04 バージョン 

特に2年に一度 配布される LTS ロングターム サポートバージョンということで大きな注目が集まっている。

普段 Linux を触っていないとこの LTS だとか、ローリングリリースだとか、なんかその辺の話って全然聞き慣れなくなっちゃいます。

Ubuntu をメインで取り上げながら Linux におけるリリースシステムの話についても解説を入れていこうと思います。  

Ubuntu の特徴から、まずは Ubuntu というディストリビューションについてなのですが、これはいわば Linux の中での一つのスタンダードを確立した OS だと言っていいでしょう。

派生元つまり源流は Linux の中でも最も長い歴史を持つ OS の一つデビアンとなっており、デビアン系、デビアン派生 OS として Ubuntu があると言えます。

そして最も凄いところに Ubuntu のユーザーフレンドリーさ、 OS 自体の信頼性が相まって数え切れないほどのubuntu派生とも言える OS を生み出したことが挙げられるでしょう。

これは Ubuntu が、OS開発者たちからも開発のベースとして好まれる OS であるということの裏付けであり、さらにユーザー目線でも、これは2023年3月のデータですが、マイナビニュースさんに掲載されていた統計で、利用されている Linux ディストリビューションのシェアとしては Ubuntu が最も多く、単独で31.9%、 Debianで16.7%と、Debian系だけで50%近いシェアを獲得していることがわかります。

これはサーバー利用の数字とかも含まれるでしょうから、単純に人数で考えられるかは分かりませんが、概ねそういう状況ってことです。

つまりこの Ubuntu という OS はこの結果からも ユーザーにも好まれる OS であるということもわかります。

開発者、ユーザー双方から熱い支持があるわけです。

なんで選ばれるような OS になったんでしょうか。

一番の影響が開発理念でしょう。

この Ubuntu の開発思想ってのは、実は名前に表現されているんですが、この Ubuntu という言葉、実はアフリカの言葉らしく、言葉の意味としては公式サイトいわく、 他者への思いやり、皆があっての私、という意味のこと。

さてここで大事になってくるのがみんなが使いやすいの使いやすいの部分なんです。

これは実際、長い目で見て Ubuntu が果たす成果って何でしょう。

やはり言われるのがリッチで使いやすいデスクトップ環境を搭載した、いわばコマンド無しでも操作がしやすい Linux を普及させたこと。

他にも早い段階での多言語サポート、 開発コミュニティの声を積極的に取り入れる開発方針とかいろいろあったんですが、開発者さんたちに好まれた大きな理由はオープンソースであることにもこだわったという部分みたいです。

Ubuntu の開発では積極的にオープンソースソフトウェアを取り入れつつも、自由、無料、質、サポートにこだわり、2004年から今年で20年開発が継続されています。

当然チームの規模も大きいと思いますが、それ以上に継続開発ができているのは企業が支援をしているというのも大きいです。

メインの開発支援企業にカノニカル企業があるほか、世界中の IT企業やパソコン製造メーカーも支援を行ったりしているみたい、バックグラウンドが強力なんです。

技術的な部分ですが採用しているデスクトップ環境は GNOME です。

またこれはコマンドを使うユーザー向けの話ですが、採用しているパッケージ管理ツールは APT と SNAP です。

有名どころを採用しているとも言えますし、Ubuntu が使ったから有名になったともいえそうな感じがします。

いわばバージョンの話になるのですが、まずおそらく最も多くの方はこれを覚えておけば問題ないというのが LTS (ロングターム サポートバージョン)のリリースサイクルです。

最も注目すべきは各 LTS バージョンが2年を期に出てきているという点。

バージョンの名前は24.04とか22.04みたいに2桁ドット2桁で表されてますが、先頭の2桁がリリース年、後半の2桁がリリース月を表してるので、リリースされた24.04は2024年4月版、1個前のLTS は22.04なので2022年の4月版という感じで、 2年おきに出ているのがわかるでしょう。

基本的にこの LTSバージョンは一般ユーザー向けには5年間の更新サポートが約束されているものになります。

そのため今回の24.04 LTSはサポート終了が2029年、1個前の22.04 LTSはサポート終了が2027年とわかるわけです。

一応有料プランなどでサポートを延長することもできますが、まあ一般ユーザーが使うことはほぼないでしょう。

5年ごとに乗り換える感じ、Ubuntuでは LTSバージョンと並行して、実験的なバージョンとでも言いましょうか、新機能のテストなどを行う短いサポートのバージョンを半年に1回、リリースするという方針を取っております。

最新機能を試したいとかの場合には、これを試してみることもなきにしもあらずですが、普通に最も新しい LTS バージョンを選ぶというのが一般的です。

まあ一応出てるけど実験的なバージョンだから、普通は LTS を選ぼうねって感じです。

意外と Linuxでは取られることの多いリリース スタイルがローリングリリース という方式で、これはArch系、Manjaroとかも採用されていることの多いリリース スタイルなんですが、要するに 大きな固定アップデートっていうのを設けずに、 OS のカーネルやソフトに変更が生じれば、随時アップデーとで最新にしていくって感じの運営なんです。

そういう意味だと同じOSのサポートが比較的長いWindowsはローリングリリースに近い感じで、ほぼ毎年新しいOSバージョンが公開されるMACは固定リリースのUbuntuとかみたいな感じです。