65歳までに絶対やっておくべきことについてご紹介していきたいと思います。
私たちは年をとれば取るほど基本的には心配が増えていく。
65歳にもなれば多くの方が定年退職によって生活がガラッと変わります。
また、60歳を超えればだんだんと体も衰えてきて、健康のことも心配になっていきます。
このように自分自身の将来の心配も増える一方で親の問題も出てきます。
65歳になってもまだ、ご両親がご存命な方は多いと思います。
親の介護はどうするかなど、考えれば考えるほどに悩みに押しつぶされそうになります。
このように様々な悩みに押しつぶされ、逃げたくなってしまう人も少なくないのではないでしょうか。
私も親の介護は何年か経験しました。
実はこれらの老後の心配には共通する特徴がございます。
それはお金さえあれば、ほとんどの問題が解決するという点です。
定年退職によって収入が激減したところで、貯金や資産があれば、何不自由なく暮らしていくことができます。
健康はもちろんお金では買えないものですが、ある程度お金をかければ、健康を維持し将来の病気を予防することもできるでしょう。
またお金があれば両親の介護の問題も解決できます。 経済的にも時間的にも自由になることができるんです。
逆に言うと、65歳の時点でお金がないと生活上のお金がないと、私たちはお金に縛られて生きていかなければいけない。
65歳にもなれば人生に残された時間は少なくなっていくばかりです。
そんなわずかな時間を有意義に過ごしたいと思っても、お金のせいでやりたいことができないというのは非常にもったいないことであります。
老後にお金の心配をしないためには、65歳になるまでにできる限りお金の問題を解決しておく必要がある。
お金の問題というのは突き詰めれば非常に簡単で、収入や貯蓄が多ければ多いほど、または支出が少なければ少ないほど良いということがわかる。
ただ65歳以上では、多くの場合収入をこれから増やしていくというのは難しいですから、いかに65歳までに資産を貯めて逆に生活をダウンサイジング、無駄を減らせるかが鍵となるわけです。
はっきりと断言できますが、公的年金だけに頼っていけばまともな老後を送るのは困難と言わざるを得ません。
厚生労働省が発表している夫婦2人モデル世帯の年金額は月に22万円程度となっています。
多くの方は定年退職時にまとまった退職金が出ます。
生活費というのはあくまでも最低限の生活のための出費であります。
老後というのは人生の最後の期間であり、その期間を幸せに過ごせるかどうかが、人生の価値を決めると言っても過言ではない。
終わりよければ全てよしという言葉がある通り、若い頃にどれほど苦労してきた人であっても老後の暮らしが幸せであったのであれば、死ぬ時に振り返って自分の人生は良い人生だったなと思います。
逆に若い頃にどれほど華やかな暮らしを送っていたとしても、人生最後の期間が悲惨な貧乏生活であれば誰もが良い人生だったとは思えないでしょう。
そのため幸福な人生のためには、老後にある程度ゆとりを持った生活ができることが不可欠となります。
生命保険文化センターの調査によるとゆとりのある老後生活のためには世帯あたり35万円程度かかるという試算が出ています。
しかし実際には 年金支給開始時点で2000万円以上の貯金がある人はごくわずかであります。
おまけに現在50歳から60歳前後の高齢者の状況はさらに悪化すると考えられています。
そうだとすると私たちがやるべきことはたった一つだけであります。
資産を増やすというのが無理であるとすれば、あとは生活をダウンサイジングしていくしか残された道はない。
生活をダウンサイジングするというのは、何もあらゆる物事を節約し、つまらない日常生活を送れと言っているわけではありません。
慎ましい必要なものとそうでないものの出費にメリハリをつけて、本当に自分にとって必要なものだけで慎ましい幸福を得るということが真の生活のダウンサイジングであります。
私たちの多くは自分自身が何によって幸福になるかを読み違えております。
高級な車を買えば幸福になれるなど、高いお金を払って物を手に入れればそれが幸福につながると思い込んでいるんです。
ですがそれは勘違いというもの、立派な車や大きな家を持っていても、人生の虚しさに悩んでいる人というのは本当にたくさんいらっしゃいます。
毎日、近所の公園の花を観察するのが幸福につながるのであれば、最低限の生活費だけで暮らしていくことだってできるでしょう。
私たちが本当に幸せを感じるものというのは、そんなにお金がかからないものの中にある。
それをお金をかければかけるほど幸せになれると勘違いしてしまうところに、全ての不幸の源泉がある。
現実問題、お金をたくさんかけるというのはほとんどの人にとっては難しいんです。
だからある程度お金と幸せを切り離す必要があります。
まずは自分自身のことをちゃんとよく見つめてあげて、そして何が本当に自分の人生の幸福に寄与しているのかを見極めて欲しいです。
そして幸福に直結しないもの、幸福に寄与しないものは全て捨ててしまうんです。
現役時代からちゃんと支出を減らせばお金が浮き、さらにあらかじめ慎ましい生活に慣れておくことができる。
これまで働いていてある程度の給料をもらっていた人は、ある程度の贅沢な生活をしていたかもしれません。
慎ましい生活をしろと言っても、何も節約まみれの厳しい生活を送れと言っているんじゃなく、自分にとって本当に大切なもの、自分を本当に幸せにしてくれるものを見極め、それに集中的にお金を使ってください。
むしろこれまでどうでもいいことに使っていたお金を好きなことに集中して使えるようになるので、幸福度がアップする可能性すらもあるわけです。
是非この機会に、自分自身を見つめ直していただき、自分にとって何が本当の幸福なのかを探してみて欲しいと思います。
老後を後悔せずに進んだ人が全員65歳までにやったことは、お金を増やすからお金を減らすに考え方を転換することであります。
今貯金がある方に向けた話になりますが、65歳以降にその貯金を使って一儲けしてやろうと考えるのはおすすめできません。
なぜならば 65歳以前と65歳以降ではお金の価値観が180度変わってしまうからであります。
65歳以前というのは基本的に収入もあり、お金というのはそれを貯めて資産を築くものだったはず。
一方で、65歳以降 というのは自分自身の寿命に向けて、資産を切り崩していく段階に入るんです。
つまり、65歳を境にしてお金は増やしていくものから減らしていくものにシフトするということなんです。
老後の資金が足りないからと言って、60歳近くになって頑張って手元にある貯金で投資を始めたり、会社を立ち上げたりする人がいらっしゃいます。
はっきり言って、そのような行為は時期を間違えたものであると言えるでしょう。
投資や事業というのはお金を増やす行為に他ならず、それは65歳よりも前に基本的にはやっておくべきことだからです。
お金を儲けようとする人のもとには、その気持ちを悪用してやろうといった悪い人たちが集まってきます。
その退職金を投資に回せばこんなに儲かりますよなどと儲け話を持ちかけ、大切な退職金のおこぼれをもらおうと企んでいる。
このような儲け話に乗っかってしまうのは良い策ではありません。
65歳になったらお金を増やすのはもう諦めてしまうのが賢い選択と言えます、ですが多くの人がそれを諦めることができません。
まだまだ増やせる、まだまだ増やしたいと思ってしまうんです。
そしてその結果、怪しい儲け話に乗っかってしまい、騙されてしまったりする人がこんなことになってしまったら、老後に普通に生活していくことすらできなくなってしまうのでまさに命取りです。
特に現役時代から投資をやってこなかったような投資の素人の方は老後にいきなり投資をして儲けようとすると結構な確率で騙されてしまうので、お金を増やそうとする段階ではなくて、老後は今あるお金を守っていく段階、減らしていく段階なんです。
私たちがもっとお金が欲しいと思ってしまう理由は、突き詰めれば今のお金では満足できないからです。
生活をダウンサイジングして小さなことで満足できるようになれば、今手元にあるお金で十分だという謙虚な気持ちを持つことができるようになるんです。
このようにお金を増やすのを諦めると、手元にあるお金は増やすための元本ではなく、幸福のために使うものに変化するんです。
私たちは得てしてお金を貯めて増やすことが倹約であり、お金を使って減らすことが贅沢だと思いがちですですが真実はそうではありません。
お金を貯めて増やすことは将来もっと大きなものを手に入れたいという強欲の表れでもあり、お金を使うことは今手元にあるお金だけで満足しているんですですから、65歳になったらお金を必要以上に貯め込むことに固執せず、お金を自分の好きなことには使っていいと思います。
一人一人が本当に80まで生きられるかどうかは誰にも分かりません。
70歳手前で死んでしまう人だっているわけです。死んでしまったら何の意味もありません。
65歳以上になるとお金は持っているよりも使うことに価値が生まれるようになります。
年を取れば私たちは食欲が落ちますし、歩くのも大変になります。
そのため若い頃のような、お金を使って贅沢しようと思ってもできなくなるんです。
またあらゆる欲望が低下していますから、そんな若い頃みたいに贅沢しようという気持ちすら起きないのが普通です。
お金を有意義に使うことができるのは今だけだということ、私たちは寝たっきりになってもお金を貯め続けることができます。
ですが寝たきりになったらお金を使うことができなくなります。
65を超えれば時間はごくわずかですから、最も優先すべきは今しかできないことですよね。
そうであれば死ぬまでできる貯金や資産運用など後回しにしたっていいんです。
ある程度の資産のある高齢者の多くが自活が難しくなり、介護が必要になった頃に、無理して必要以上に貯金があってもそれを使う機会がなく、死ぬ間際に残るのは結局思い出だけなんです。
お金を使わずに貯めてばかりいた人は死ぬ間際に何も残りません。
お金を思い出に交換できる時に交換しておかなければ手遅れになってしまいます。
特に65歳以上となると、いつ病気になってしまったり、健康を失ってしまうのか分かりません。
是非とも60歳になったら生活をダウンサイジングに寄与するものだけに存分にお金を使っていただきたいと思うわけです。