高齢者の中には自分にはスマートフォンを使うのはムリだ。
スマホは難しい、面倒、使う気になれないと考える人がいます。
スマホが使えるようになれば、家族との緊急時の連絡やコミュニケーションも取りやすくなるはずです。
自身でスマホを使えないとあきらめてしまう理由があります。
タップ、スワイプ、ドラッグなどの用語が耳慣れなくて覚えられないというのもよく聞く話です。
ほかにもOS、アカウント、ブラウザ、クラウド、SNSなどなどアルファベットやカタカナだらけのスマホ関連用語の意味をすべて理解し覚えるのは、高齢者にとってはハードルが高いといえるのかもしれません。
スマホ操作に慣れていれば、新しいアプリの画面を開いても、どんな操作をすればよいのかが感覚的にわかるようになります。
画面内のアイコンやメニューを見つけたり、とりあえず考えられる操作を試してみたりするものです。
しかし、高齢者は見たことのない画面が表示されるとどこに触れてよいのかわからず、固まってしまう場合があります。
そのため新しいアプリは使えない、使いたくないと感じてしまう人もいるようです。
SNSやショッピングサイト、サブスクリプションサービスなどに、改めてログインしなくてはならなくなったときその方法がわからなかったり、IDやパスワードを忘れてしまったりするケースもよくあります。
パスワードを忘れたときの対処法も高齢者にはなかなかわかりにくいものです。
スマホでもコンピューターウイルスに感染することがある、ワンクリック詐欺などに遭うことがある、個人情報が漏れることがある、といった情報を知り、スマホを使うこと自体が怖くなって過度に警戒してしまうケースもあります。
これらもスマホを使わなくなるきっかけになるでしょう。
デジタル化が進む中、苦手とされる高齢者だけでなく、障害者のある人への支援の在り方が課題となっている。
今や生活インフラともいわれるスマートフォンの利用もあきらめる人もいる。
デジタル格差が生まれている。
行政は相談拠点の整備を進めるが、支援体制は十分とは言えない。
デジタル庁が理念として揚げる「誰一人取り残されないデジタル化」の実現は程遠い。
視覚障害者は文字を読み取ったり、画面を操作したりするのが難しいため、デジタル機器を使う際は音声読み上げや音声入力のソフトウェアを使用している。
行政や企業のホームページでに関しても、読みにくいなど音声読み上げソフトに十分対応していないといった問題が背景にある。
支援を受ける際の課題では、住んでいる地域に支援施設や団体がないのも現状です。
図書館などを活用した地域の支援体制を図ったうえで、すべての情報や手続きをデジタル化するのではなく、点字や音声での情報提供に努めるべきだ。
従来型携帯電話「ガラケー」は、ボタンに凹凸があるため文字配列を把握しやすく、何とか電話はできる。
スマホは画面の文字を指の腹で触れる基本操作「タップ」をすれば読み上げる機能があるが、平面なため文字を正確に打つことができなかった、ロックを解除する暗証番号も打てず利用をあきらめるケースもある。
新型コロナウイルス過でデジタル化による「非対面・非接触」の動きは地域社会に広く浸透し、スパーなどにあるタッチパネル式のセルフレジが使えないことも起きている。
代行支援要員の配置などスキル向上に頼らない対策、丁寧な支援が必要だ。
講習会を充実させながら、それでもできない人に支援員が時間をかけて対応すべきだ。