外からの刺激や情報に対して何かを感じたり、考えたり、判断したりする意識活動は、主に大脳の前頭葉にある神経回路の働きによります。
刺激や情報をどのように感じるか、考えるかは一人ひとりの性格や過去の体験に影響されます。
感じ方や考え方の違いが、自ずと体の状態、態度や行動の違いとなって現れてきます。
大脳の神経回路は外からの刺激に対して、どのように処理すべきかを適切に判断し、全身の細胞や器官に指令を出します。
こうした大脳からの情報の伝達に大きな役割を果たしているのが神経とホルモンです。
例えば、私たちが不安や不満を感じたとき、大脳にある不安や不満の神経回路が活発となり、身体のあらゆる器官に逃走、攻撃の体制を整えよという指令が発せられます。
この指令が交感神経を刺激し、不安ホルモン(アドレナリン)や不満ホルモン(ノルアドレナリン)が分泌されます。
これらのホルモンは血液に混ざって、全身の細胞へと運ばれて行くのです。
アドレナリンやノルアドレナリンの刺激を受けた細胞は、逃走、攻撃の態勢を作り出します。
腕や脚などの骨格筋は活発になりますが、表情やバランスをとる筋肉は緊張して動作がぎこちなくなったり、
毛細血管が収縮して血行が悪くなって、手足が冷たくなったり、イライラがつのるなど、不安、不満の反応が現れるのです。
困ったことに、不安や不満の体験が多ければ多いほど、不安、不満の神経回路の感度が高まり、ほんの些細なことでも、不安や不満を感じやすくなってしまいます。
さらに、いったん否定的なフィードバックが形成されるとその悪循環はなかなか断ち切れず、思考力や集中力が低下するだけでなく、心身の健康を損なう結果となるのです。
それでは、逆に満足、安心、期待といった肯定的な意識を持ったとき、脳はどのような働きをするでしょうか。
私たちの脳は、より満足を求める方向に活動します。
どんな状況であれ、満足を意識するとドーパミンと呼ばれる神経ホルモンの刺激により、満足の神経回路が作動し、満足の信号が全身の細胞へ送られます。
そのため満足の反応が起こり、気分は爽快、心身ともに活力がみなぎり、頭脳活動も活発になるのです。
また、チャレンジの気持ちや期待感を抱くと、チロトロピンとる呼ばれるホルモンの分泌が観察されています。
思考活動が活発となり、アイデアやひらめきが生まれやすくなりますから、適切な判断力が発揮されます。
さらに全身の筋肉が柔軟になり、内臓や皮膚の血行もよくなるため、体調も万全となるのです。
勉強や仕事に、好奇心や興味を抱くときは、誰でも寝食を忘れて没頭できますが、これはコルチコトロピンと呼ばれるホルモンが分泌されるためと言われています。
このホルモンには病気や怪我に対する防御力、治癒力、回復力を高める働きもあります。
さらに、困難な仕事を成しとげたとき、スポーツで優勝したときのような感動あふれる瞬間では、βエンドルフィンと呼ばれるホルモンが分泌されると言われています。
このホルモンには、感覚を麻痺させるモルヒネのような働きがあって、痛みや苦しみの感覚を遮断します。
感動の気持ちが大きければ大きいほど、痛みもどこ吹く風、もっと進むと意欲が湧き上がってくるのです。
明るく肯定的な気持ちを持つか、暗く否定的な気持ちを持つかが、私たちの能力発揮に、いかに大きな影響を与えているかがおわかりいただけたと思います。
明らかなように、満足、安心、期待といった肯定的フィードバックが形成されているとき、脳波はアルファ波が優先になっています。
肯定的なフィードバックの働きを反射的に作り出し、強いアルファーファを持続して出せるようになれば、潜在意識の知恵を引き出すことが出来ます。
より確実に効果的に、肯定的フィードバックの働きを反射的に作り出す方法なのです。