人間の基本的な要素は感情です。
興奮状態でひとたび感情に火が付くと、人はそれにつられて意思決定してしまう。
その仕組みを解説します。
人の感情というのはわかりやすい。
感情は国を超えた一種の共通言語で文化や年齢は関係ない。
感情はとても興味深いもので、人間の根幹を形作るものだ。
感情は人間を深くコントロ-ルしている。人間の意思決定に深く関与している。
頭では大丈夫と理解しても、感情の壁を取っ払うのは至難の業だ。
私たちの心をざわつかせる。
私たちはどれほど感情について理解しているか。
どんな時にでも誰にでも感情はある。
感情の特徴を考えてもらいたい。
機械に例えてメカニズムを説明できますか。
いつ作動するかとか。何の影響を受けるかとか。その勢いはどのくらいかとか。
感情の特徴を知っていますか。
感情は合理的な思考システムを乗っ取ってしまう。思考の手助けをするのではなく、支配してしまうのが大きな特徴だ。
感情は何のためにあるのだろう。
進化の観点からいうと何も考えないということ。
思考のシステムより上に立って直ちに命令を下す。
つまり感情は外からの要因によって動かされるものだと言える。
一度、動き出してしまったら止めることはできない。
感情は体から湧くのではなく、外からの要因によって現れる。周囲の環境こそが感情を動き出す。
目をつぶって幸せを願うだけではだめだ。幸せになれない。
自分が幸せに環境を置く必要がある。
環境は自在に操ることができない。周囲の環境こそが感情を動かす。
実際、私たちは、なりたい気持ちに応じて、自分の置くべき環境を選ぶことができる。
寂しい感情をあおりたければ酒を飲み。楽しい感情を楽しみたければコメディを見ればいい。
感情は周りの環境によって引き起こされるものなのだ。
特定の感情と結びついたものは特定の記憶に残る。それとは逆に何の感情にも残らないものは記憶の残らない。
感情は私たちが思っている以上に長続きしない。
悪いことが起こったときはこの先悪いことが起こると思うものだ。しかし、その感情は長く続かない。慣れてしまうからだ。
これは幸せな感情でも同じだ。この先づっと幸せになると思ってもそうはいかない。
感情は環境によって引き起こされる、長くは続かない、人間の行動を支配する。
感情の特徴をまとめると、誰にでもある、素早く現れる、自然に発生する、移ろいやすい、環境によって引き起こされる。
認識することで制御できる、予測しづらい。
感情は実用的な観点からすれば役に立つ。何かが起きたとき、すぐさま行動に導いてくれるのだ。
だが、私たちは感情が本来役立つ世界に住んでいない。ジャングルには住んでいない事だ。原始時代に住んでいない。
いま私たちが感情をあらわにするのは、他の人の腹を立てたりするときだ。
人の感情が生まれる場所は、脳の中の大脳辺縁系と言われる。その周りは大脳新皮質で囲まれているが後から発達したものだ。
感情をつかさどる部分は大昔から存在しているから、感情は昔に設計されたプログラムと言える。
興奮状態は人間の行動を根本的に変える。
人は感情の発端を読み違える。何かの感情の原因がわからないとき、何とかしてその原因を作り出そうとするからだ。
感情と行動の不思議な関係は、問題が大きくなればなるほど人の関心は小さくなるという感情のメカニズムがある。
物事を数字の問題、統計的としてとらえた途端、感情のスイッチは切れてしまうということだ。
感情と統計の相乗効果はない。
両者は共存できない、相乗効果は得られない。
感情は行動の原動力として使えるが、感情は複雑なもので役立つときもあれば、全く役に立たないときもある。