乳酸菌やビフィズス菌などの腸内善玉菌が健康に良い影響を与えることは、これまで多くの研究で示されてきたが、ビフィズス菌の摂取がアルツハイマー型認知症(AD)の抑える可能性があるとの実験結果を森永乳業が発表した。


健常者とAD患者では腸内細菌の多様性が低く、ビフィズス菌がAD治療に役立つとみて、多くの菌株の中から、ADの発症を抑える可能性があるビフィズス菌A1を特定。


次にAD患者の脳に蓄積するとされるタンパク質アミロイドβをマウスの脳に注入し、ADのモデルを動物をつくった。


実験ではビフィズス菌A1を飲ませた群、AD治療薬を投与した群、何も飲まない群の3群に通常マウス群を加え、学習や記憶能力を見るY迷路試験などをさせて比較。


その結果飲まない群で能力が低下したのに比べ、ビフィズス菌群と治療薬群は明らかに能力が改善され、通常マウス群とほぼ変わらなかった。


ヒトではAD前段階の経度認知障害の人を対象に、ビフィズス菌A1を飲んでもらい同様の比較試験を実施。認知機能の改善を確認した。