治療が遅れると寝たきりにつながる危険性があり、患者も増えているのに、日本人の4人中3人が知らないと答える病気がある。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)。肺の働きが低下し体に酸素が十分行き渡らなくなるため、動くと息切れするのが最も重要な症状。
COPDはかつて肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていた肺疾患の総称。
肺の中の細い気管支の多くが有害物質の影響で傷み、酸素と二酸化炭素の交換がしにくくなる。
進行すると食事や着替えなどの日常生活も苦しくなる。
最大の原因はタバコで、日本の患者の9割が喫煙経験者。世界保健機関(WHO)は2030年には世界の死因の第3位になると推定している。
厚生労働省の調査(14年)では患者数は26万人。
この病気の啓発のために会社や製薬会社が設立したGOLD日本委員会は、09年から認知度を調査しているが、知っている人は25%程度にとどまる。
昨年まで普通にできていたいつもの活動をしんどく感じたら以上のサイン。
年のせい、別の理由をつけたりしないで、COPDの診断に必要なスパイロメーター検査を受けてみては。