トウガラシの辛味成分であるカプサイシンが歯周病の進行を抑制する働きを持つことを、新潟大大学院高度口腔機能教育研究センターの高橋直己特任教授が、口腔保健学分野の山崎和久教授らとの共同研究で突き止めた。

 

歯周病は、骨を支える歯(歯槽骨)が壊されたり、歯肉が炎症を起こしたりする症状が特徴だ。

 

カプサイシンは、体内の「TRPV1」というたんぱく質を活性化する作用があり、遺伝子操作でTRPV1をなくしたマウスに歯周病を起こさせて影響を調べた。

 

その結果、YRPV1のないマウスは、歯槽骨の壊される量が通常のマウスより多いことがわかったため、TRPV1が歯周病の悪化を防いでいると推論した。

 

マウス実験では、さまざまな細胞にあるTRPV1の中でも神経組織にあるTRPV1が、歯槽骨の破壊制御に関係していることを解明。

 

神経組織のTRPV1がタンパク質「CGRP」の分泌を促し、CGRPが骨を壊す「破骨細胞」の増殖を抑える仕組みも突き止めた。

 

また、歯周病のマウスにカプサイシンを口から投与したところ、実際に歯槽骨の破壊を抑えていることも確認できた。

 

これらの結果から、カプサイシンが歯槽骨の破壊を防ぐ働きを持つと結論付けた。

 

カプサイシンは普段人間が摂取しているトウガラシの成分で、人間の体になじみやすく、臨床への応用が期待できるという。

 

例えば、歯磨き粉やうがい薬にカプサイシンを入れるなどすれば、歯周病の予防ができるようになるかもしれないとしている。