炭水化物の摂取量を減らす「炭水化物抜きダイエット」がはやっています。

 

効果はあるのか。

 

食事の成分でエネルギー源となるのは、タンパク質、脂肪、炭水化物の三つです。

 

このうち脂肪と炭水化物は、食べ過ぎた分は中性脂肪に変換されて脂肪細胞にたまっていき、肥満の原因になります。

 

一方、タンパク質は細胞を作る材料になりますが、余剰分の多くは尿や便とともに体外に排出されます。

 

そのため肥満の原因にはなりません。従って、脂肪と炭水化物のどちらかを減らせば、痩せれらることになります。

 

では、なぜ炭水化物が注目されているのでしょうか。

 

炭水化物は、ご飯やパン、麺類の主成分ですから、炭水化物抜きダイエットは、簡単に言うと主食を減らそうというダイエット法です。

 

実は海外では昔から知られていた方法で、学術調査もたくさん行われています。

 

まず脂肪と炭水化物を同じカロリーだけ減らしたらどうなるかを調べたところ、炭水化物の方が減量効果も大きく、かつコレステロールなどの検査値を悪化させないことが分かりました。

 

ただし、これは6カ月以内に限ります。

 

一方、低炭水化物ダイエットをもっと長い間続けたらどうなるかも検証されています。

 

結論は、心臓病や骨粗しょう症が増え、腎臓に悪影響を与え、さらに、糖尿病をむしろ悪化させてしまうというものでした。

 

つまり、結果的に死亡率が高まってしまうのです。

 

やはり流行のダイエット法には、すぐ飛びつかないことです。

 

ダイエットの大原則は、三つの栄養素のバランスを保ちつつ、全体の量を減らすことに尽きます。