国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)と日立製作所(東京)の研究チームは、アルツハイマー型認知症の患者に「タッピング」という指の運動をさせると、健常者と違う特徴があることを突き止めた。
認知症特有の運動機能の低下が計測できれば、従来の診断法より早期かつ安全に兆候をつかまえられる可能性がある。
研究チームはさらに多くの人で特徴を解析し、将来は健康診断などい応用して早期発見につなげたいとしている。
同センターの近藤和泉福院長(リハビリテーション医学)によると、認知症患者は運動機能が衰える傾向があることや左右の連係した運動に支障が出ることが分かっている。
これをヒントに研究を計画し、認知症や認知症予備軍と診断された高齢者23人と、同世代の健常者22人の同意を得て、親指と人差し指の腹をポンポンとぶつけるタッピング運動をしてもらった。
指先に磁気センサーをかぶせる日立の独自技術で、左右の指を打つ強さや速度、間隔、指の振れ幅などの最大値や平均値を精密に計測。
微細な違いを44項目にわたって解析した結果、認知症の人たちでは、両手の指を交互に打つときに、その間隔や指と指が触れている時間にばらつきが出やすいことが判明した。
認知症が重症になるほどばらつきが大きくなることも分かった。脳の委縮などが関係しているとみられるという。