【増刷感謝ストーリー】 幸せに導くアドバイスの仕方。

伝えられる人を増やす人　春明です。

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今日も、手帳の魔力の重刷感謝として、

本書に載せきれなかったストーリーをお伝えします。

私のお客さんは、ほとんどが経営者の方です。

そして、長い付き合いになる方達が沢山いらっしゃいます。


以前、その中の１人のＡさんから

「うちのスタッフがダメで…」

という相談を受けたことがあります。

その後、そのＡさんの会社の会食に

同席させていただいたことがあります。


その時に、ひとりの新入社員の方が悩みを話し始めました。

「お客さんとどう接したら、信頼を築けるのかがわからない。」

という悩みでした。


その時に、皆さん懸命にアドバイスをされていました。

「僕は、こうする方が良いと思うよ…」

「私は、そういう時にはこうしたな…」

その姿を見て、私は素敵な会社だなーと感心していました。


「役に立ちたい！」という思いやり溢れた気持ちが

皆さんから沢山伝わってきたからです。

全員が素晴らしいアドバイスをされていました。

だけど、その中に１人、

一生懸命にアドバイスしているのに、

耳を傾けてもらえていない人がいました。


それが、社長であるＡさんでした。

後で、直接Ａさんにもお伝えしたのですが、

Ａさんのアドバイスが悪かったわけではありません。


むしろ、「さすが！」と思えるような

素晴らしいアドバイスをされていました。


しかし、それなのに、

なぜ耳を傾けてもらえなかったのか？


その理由は、アドバイスよりも、

アドバイスの後の言葉に原因がありました。


Ａさんは、決まってこう言っていたのです。

「おれは簡単にできたけどね。」

せっかくの価値あるアドバイスも、

その言葉のせいで台無しになります。

相手にやる気を与えるどころか、自信を奪ってしまう言葉です。

私とＡさんは長い付き合いです。

だから、Ａさん自身、

その新入社員と同じ悩みを

持っていたことを知っています。


「お客さんとどう接したら、

信頼を築けるのかがわからない。」

それは、Ａさんが昔私に相談してくれた内容でした。


それなのに、なぜＡさんが

「…おれは簡単にできたけどね。」と言っているのか？

それは、「過去の自分」を忘れてしまっているからです。

「過去、どれだけ辛かったか？」

「過去、どれだけ悩んだか？」を忘れてしまって、

今の「できている自分」を伝えたくなってしまっているのです。

しかし、それではＡさんの言葉は新入社員の人に届きません。

人は、最初からできた話よりも、

「できるようになった話」を求めているからです。

人は忘れてしまう生き物です。

だけど、今「当たり前にできていること」を

最初からできていた人はいません。


生まれた時から歩ける人がいないように。

生まれた時から話せる人がいないように。

だから、忘れないことが大事。

だから、手帳にストレスも

それを乗り越えた時の幸せも書くことが大事。

そうしたら、

あの時の気持ちになって

大事な人を幸せに導くアドバイスが

できるようになるから。

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