全てに感謝【(国宝)松林図屏風】2024-1
 
今年も、美術館巡りをライフワークの一つとしたいと思います。

 

 

2024年最初の美術館は国立博物館。たぶん物心ついてから初めての訪問となります。
上野には、時々行っているのにね。

 

 

美術館でなく博物館ということで、なんと縄文式土器から近代のアート全般、という壮大なテーマと構成が圧巻。
 
現在、1/2(火)から1/14(日)まで、国宝室で長谷川等伯の松林図屏風(しょうりんずびょうぶ)が公開中です。
早速、初日に伺ってきました。
 
[2024/1/13 追記]
会期が1/28まで延長になったとのこと。
また、長谷川等伯は、能登地方の七尾出身ということで、募金箱も設置されたそうです。
[追記ここまで]
 

 

そこそこ混雑。

 

美しい額装も堪能ラブ←額好き

 

 

この国宝の屏風は、毎年お正月のみ特別公開されるそうで、昨年はコロナ禍で人数制限のある事前予約制。チケット取れずに一年待ちました。
 
国宝室は、光量をかなり落としているのと、そこそこ混雑していたため、ゆっくり味わうというわけにはいかなかったものの、屏風や自己との対話が湧き上がる、不思議な力強さのある作品でした。
 
大胆すぎる余白が、えもいわれぬバランスなんですよね。
千利休とも交流があったと知り、納得!
 
日本画では、岡本秋暉(おかもと しゅうき)の四季花鳥図屏風が、カラフルで好みの画風で美しく好みでした。

 

 

写真のない時代に、あれほどの描写力があるのはなぜ……。
 
その隣の若沖の松梅軍鶏図屏風は、これまで観た若沖作品のなかでは、かなり好み。

若沖は、水墨画がいいなと感じます。

こちらは、ほぼ水墨画だけれども、少しだけ色が効果的に使われています。

 

 

ちなみに、部屋に入った途端、遠目からも「ああ、あれはきっと若沖の鶏」と確信。
当たりでしたウインク
 
一昨年から少しずつ日本画に触れる機会が増えてきた賜物。
それまでは、印象派やマチスくらいまでの洋画専門でしたので。
 
そんなわけで、日本画にも少しずつ好みも出てきたところです。
やはり、ある程度数を観るのは大事ですね。
 
陶磁器の展示も素晴らしく、野々村仁清(ののむら にんせい)の色絵月梅図茶壺(重要文化財)。
彩色はもちろんのこと、えもいわれぬ生地の色と質感が魅力。

 

 

更に志乃、黒楽茶碗など、とんでもないクラスの作品に圧倒されるなど。

 

 

 

焼き物は、どちらかというと磁器専門なのですが、それでも凄いということは、わかばでもわかる。
 
ああ、これ以上「沼」に近づいてはイケナイ爆  笑
大好きな龍泉窯の茶碗も、見事に美しかったです。
 
なお、仏教美術や刀剣は、よくわからないというのが正直なところ。とはいえ、陶磁器のレベル感からして、かなり凄いのだと思う。また、おいおい。
(今年の夏に静嘉堂の「超・日本刀入門revive」に行って学んでくる予定)
 
なお、陶磁器含めてテグスの固定はなさそう、と思ったら、展示ケースが免震構造っぽくて、時節柄ガン見してしまいました。

 

 

各時代きっての名人・名工達はもちろん、彼らに製作を依頼した当時の有力者、それを収集・保存してきた人がいたこと、そして現在一般公開されていること、次世代に受け継いでいく努力。
 
更に、今回お目当てで伺った長谷川等伯は、なんと能登の七尾の出身とのこと。
石川県の七尾市に石川県七尾美術館というところがあるそうです(現在、臨時休館中)。
 
令和6年能登半島地震の翌日ということもあり、全てが尊く感じました。
 
 
 
 

過去記事:

同日訪問の黒田記念館

 

2023年は23回の美術館訪問

 

4月に大阪行きます!