初めまして。

3男児ママで出産&産後ドゥーラ、自然豊かなイギリス・ウェールズでいのちの循環を大切にした暮らしをしているホロウェイ朋子です。

 

ホロウェイ朋子ってどんな人?がわかる《ブログシリーズ》
私のこれまでのストーリー

 

 
 

こんにちは。

 

イギリスその他を転々として

 

日本人どころかアジア人すら会うのが稀な

イギリスのウェールズ中西部に辿り着き

 

自分のアイデンティティにも辿り着いた

前編はこちらから。

 

後半は、

 

イギリスの中の異国である

ウェールズだからこそ

複雑な部分について。

 

 

 

 

 

 

  ウェールズってどんなところ?

 

 

 

ウェールズは

英国・イギリス本土の西端にあります。

 

写真はhttps://www.freeworldmaps.net/europe/united-kingdom/wales/より

 

 

 

 

イギリス内にあるわけですが

独自の文化や言語があります。

 

訛りじゃなくて、由来の違う言語です。

 

そして私の今住んでいる中西部は

 

そんなウェールズの文化や言語が

特に色濃いところ。

 

学校は英語とウェールズ語のバイリンガルか

ウェールズ語メインのところばかり。

 

次男と三男の行っている

小学校は後者。

 

日常の中で

ウェールズ語もよく聞きます。

 

ウェールズの首都カーディフや

ウェールズ南部では

 

ウェールズ語はなかなか聞かないそうですが。

 

 

 

 

 

 

独自の文化や言語を持っているのですが、

 

過去を振り返ると

虐げられてきた歴史があります。

 

独自のものがあったのに

イギリス化(イングランド化)

されてきたという歴史。

 

日本の沖縄や北海道のアイヌも

同じような歴史がありますよね。

 

 

 

  大学の卒論研究との接点

 

 

 

実は大学生の時、

 

卒論で

ハワイ先住民の文化復興運動

について調査して、

 

実際に目で見て肌で感じたい私は

 

実際に

ハワイの先住民の多く住むエリアに行き

 

そこで活動している人たちに

インタビューもして

 

先生方にも

好評価をいただいた卒論を書いていました。

 

で、リサーチで

いろんな文献を読んでいる中で

 

ちらっとウェールズの言語復興

のことも目にしていたのを覚えています。

 

そして今

その場で生活しているなんて

 

これまたおもしろい人生だなと思います。

 

 

 

 

 

 

その時は

ハワイの状況を学んで

 

外から侵略するかのように入ってきた

アメリカ本土の人たちがいて

 

もともと住んでいた人たちが

虐げられ

 

現代でもその尾をひいたように

 

社会的経済的に

影響を受けている部分があるなんて

 

不平等!

と感じていたのが正直なところ。

 

でも実際に

そんな環境の中に身を置いて

日常生活をしてみると

 

当時は気づかなかったことに

気づかされています。

 

 

 

  実際に住んで知ったこと・感じていること

 

 

 

それは、

 

文化・言語復興運動は

人種差別と紙一重で

とても繊細なところにある

 

ということ。

 

 

 

虐げられてきた歴史がある中で

 

また自分も

外からやって来た者として

生活をしていると

 

自分の立ち位置に

難しさを感じることも多々あります。

 

私も外からやって来た者だから

快くは受け入れられない存在なのか・・・

と感じたり、

 

ここ出身の人と外から来た人

という境界線がいつまでも消えないことを

感じています。

 

 

 

 

 

 

実際

イングランドに比べて

この辺りは土地・家が安いので、

 

ここでいつも生活をするわけではなく

 

ホリデー中のセカンドホームにとか

ホリデーに来る人に

貸し出す家として買う人がいて

 

そういう人たちが

地元の土地・家の値段を上げていて、

 

ローカルの人たちが

その値段では家を買うのが難しい

ということも起こっています。

 

(そして実際、私たちも

土地の大きさを求めて

ここに外から来たのも事実。)

 

 

 

そんな現状もあって

 

道路に

「セカンドホームを買う人は出ていけ!」

というようなことを書く人もいるし、

 

また過去に

イギリス政府により強制的に

貯水池として埋まってしまった村があり

 

この辺りではところどころに

「Cofiwch Dryweryn」

と書かれた岩や壁があったりします。

 

(この埋まってしまった村を思い出せ

という意味で

 

ウェールズのナショナリズムの

スローガンとなっているそう。)

 

 

 

写真はhttps://th.tripadvisor.com/Attraction_Review-g3448035-d16566798-Reviews-Cofiwch_Dryweryn_Wall-Llanrhystud_Ceredigion_Wales.htmlより

 

 

 

その怒りや

自分たちのアイデンティティを

大切にする気持ちもわかりますが、

 

これを見ると、

 

外から来た私たちは

なんとなく感じる罪悪感があるのも確か。

 

 

 

またここでは雇用条件に

ウェールズ語のレベルが

関わっていることもあり

 

ウェールズ語をメインに話す人たちを

インクルーシブにするためのもの

であることも理解しつつも

 

外から来た人たちを

排除する面もあるのでは

と感じているのも正直なところ。
 

 

 

 

 

 

これまで住んで来たところは

ここよりもずっと多様性が見られるところで、

 

そういうところと比べると

 

多様性を認めようとする世界の流れとは

少し異なる流れを感じています。

 

このエリアは

 

イングランドと比べると

色々なことが40年遅れている

 

というのはよく聞くこと。

 

それは実際に私も外から来て

感じ葛藤していることでもあり、

 

それと同時に

 

イングランドを基準として

「遅れている」と考えることも

違うのではとも思います。



 

ここを出身とする人と

外から来た人の間に

 

簡単には越えられない壁が

あることを感じています。

 

複雑です。

白黒はっきりするものでもありません。

 

 

 


 

 

  ウェールズ出身の友人の視点

 

 

 

そんなここの状況の中で

 

これまで聞いた価値観で

私の心に響いたものをシェアしますね。

 


 

このエリア出身で

仲良い友人が一人います。

 

ウェールズ語ももちろんペラペラの

バイリンガルの彼女なんですが、

 

彼女自身の子供は

ウェールズ語がメインの学校でなく

 

この辺りでは珍しい

多様性を大切にした

英語メインの学校に行かせているそうなんです。

 

ウェールズ出身なのになんで?

と始めは思ったのですが、

 

彼女いはく

「多様性の中でウェールズらしさを

捉えることが大切だから」

選んだそう。

 

ウェールズか英語・イングランドか

と二極の中で見られがちな中で、

 

本当の意味で

ウェールズらしさを大切にしたければ、

 

もっと広い世界や多様性の中で

 

その中の一つとして

ウェールズを理解するのが大切

 

とのこと。

 

 

 

 

 

 

  もう一つの視点

 

 

 

アジアで生まれ

若い時からイングランドで生活し

 

その後ウェールズにやってきた

パーマカルチャー仲間のおじさんは、

 

この類の話になった時、

 

「でもこの大地は

太古の昔から変わっていないでしょ。」

 

と言っていました。

 

人類の歴史よりずっと長い歴史を持つ

地球という視点から見たら

 

人間が生活している時間なんて

ほんの小さな一部。

 

国という区分は

実はとても狭い視点であり、

 

地球の視点から見たら

 

移り変わる中で

私たちはただ

 

この大地の上に

住んでいる人間である

ということ。

 

 

 

 

 

 

  今の私が思うこと

 

 

 

今の私が思うのは、

 

結局は

コミュニケーション、お互いに話す聞くことが

足りていないのではないかと思っています。

 

足りていないから

こう考えているであろう

と決めつけてしまうこともある。

 

〇〇出身の人というカテゴリーにいれて

決めつけてしまうこともある。

 

難しいトピックだからこそ

色々な人とこういう会話をすることが

大切だと感じています。

 

 

 

そして結局はやっぱり

個人対個人。

 

個人として見て、

 

その一人一人ユニークな

バックグラウンドを尊重すること。

 

決めつけをしないこと。

 

 

 

 

 

 

イングランドとウェールズばかり

対比されがちな中で

 

私のようなバックグラウンドを持つ人も

ここにいるということを

 

もっと認められたい知ってほしい

という気持ちも確かにあります。

 

でもきっとこれって

 

どこ出身かに限らず

誰しもが抱えている思いでもあるのかなと

 

最近は思います。

 

 

 

私は私らしさを大切にすることは

とても大事ですが、

 

ここの歴史や文化・言語に敬意を払い

それを知ろう、理解しようとする姿勢も

 

等しく欠かせないものだと思っています。

 

 

 

 

 

 

そんなんで

 

ちゃんと学び始めて2年目のウェールズ語学習

これからも続けていきます。

 

子供たち程はまだ話せないけれど

 

やっぱり新しい言語を学ぶっていうのは

おもしろい。

 

ここで実際に生きている言語だから。

 

 

 

ここならではの難しさもあるけれど、

 

イギリスの中の「異国」でなければ

 

私たちにとってはつまらな過ぎて

ここに辿り着いたのかもしれません。

 

 

 

ここでの生活が長くなるにつれて

 

またここから私の考えや価値観も

変わっていくと思います。

 

悩んだり葛藤しながらも

 

今ここに生きていることに

やっぱり感謝です♡

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました♡
 

今日という日が一つでも多くの笑顔に溢れる日でありますように。